「お客様のお客様」に向き合う。データをもとにした顧客理解とコミュニケーション施策を実行するCRMとは

「お客様のお客様」に向き合う。データをもとにした顧客理解とコミュニケーション施策を実行するCRMとは

株式会社ヴァリューズは独自データを用いた調査分析と分析ツールの提供を広く行う会社です。データを活用したプロモーションやCRM領域にも支援を拡大しています。今回はコンサルタントとしてCRMの戦略立案から実行までを推進する谷口佑貴也さんにお話を聞きました。


ヴァリューズの行うCRM、その特徴は?

ー本日はヴァリューズの行うコンテンツマーケティング支援について、その特徴や強みなどを伺っていきます。まずヴァリューズのCRM領域ではどのような支援を行っているのでしょうか?

株式会社ヴァリューズ 谷口佑貴也(以下、谷口)CRMにおける目標設計や施策立案、その後の運用支援です。また、クライアントの持つ顧客データを蓄積するためのシステム環境の整備も合わせてご支援しています。
クライアントによって使用するツールやアンケートの取り方など様々ある中、当社ではクライアントの状況に応じて柔軟に対応できる体制を作っています。


株式会社ヴァリューズ アシスタントマネジャー CXデザイナー
谷口 佑貴也(たにぐち ゆきや)

リゾートホテルを運営する事業会社にて会員組織の立ち上げやCRM施策を経験。その後、IT支援企業で大手不動産会社のCRM支援や東京オリンピック・パラリンピック大会で顧客管理システムの導入・運用に従事。ヴァリューズではECサイトを中心にCRM支援を行っている。

ーヴァリューズでは全国250万人のモニタパネルから取得したWeb行動ログデータをURL単位で所有していますよね。このデータはCRM施策を行ううえでも役立ちますか?

谷口:はい。独自データを持つことで、ユーザー分析はもちろん競合他社の動きもモニタリングできます。顧客のWeb上での行動の分析は、顧客の検討度が上がるコンテンツの仮説立てに役立ちます。また、他社が行っている施策の把握とそれを踏まえた打ち手の検討が進むのも、データの価値を感じる点です。施策の設計を高い精度で行えるのがヴァリューズの強みですね。

ー実際にクライアントに行った支援の事例があれば、教えてください。

谷口:そうですね、ECサイトを運営されているクライアントの例をあげます。季節ごとに商品の売上が変動する場合、それぞれの季節でどの程度の売上を出したらいいのか、自社のデータだけでは分かりづらい部分があります。しかし、ヴァリューズのデータを活用すれば、競合他社が同様の時期にどの程度の売上をあげているか推定できるんです。。クライアント側がベンチマークすべき定量的な指標を導き出すことで、適切な目標設計と運用改善に繋がりました。さらにデータをURL単位で保有しているヴァリューズでは、一定のボリューム数があれば、他社の購入完了ページに接触した顧客数の予測も可能です。

データをもとに、より解像度の高い顧客理解を

ー施策の実行に近い部分での仮説立てだけでなく、目標設計にもデータが役立つのですね。
谷口さんがヴァリューズのデータを使いながらCRM領域の支援を行う中で、クライアントにどのような価値を届けられていると感じますか?


谷口:LTVの最大化に対して、できる限り工数をかけずに適切なアプローチができるのは大きなメリットだと感じています。ヴァリューズのデータを用いて、精度の高い仮説を立てたうえで施策を行うので、生産性が向上します。

またCRM施策を重ね、興味関心やLTVごとにセグメントを分けることで「うちの顧客はこんな感じ」と漠然としていたのが確信へと変わります。

さらにアンケート結果とヴァリューズのデータを合わせて分析することで、購入経路や刺さる訴求などの特定もできてくるのです。クライアント様が顧客像を明確にし、より深く理解できるという意味でもCRM施策は重要ですし、ヴァリューズのデータが役立っていると思います。

ー顧客理解という点で、ほかにも「これはヴァリューズのデータがあったからこそ」というものはありますか?

谷口:競合のデータを踏まえた顧客理解です。自社に訪れた顧客が毎月どのくらい購買を行っているのかといったデータを用いたセグメント分けはどの企業でも行いますよね。しかしこのケースでは分析が自社の購買にとどまってしまい、自社以外の場所でどのような行動を起こしているかは予測が困難です。しかしヴァリューズのデータを用いると、顧客が競合他社でどの程度購買を行っているのか、ある程度の推定が可能になるんです。

例えば「Web上での購買行動自体は盛んだが他社での購買がほとんど」というセグメントなども見つけられ、リプレイスを目指した訴求など、今までとってこなかった打ち手の立案にも繋がっていきます。

ーなるほど。顧客像の明確化はリピート率向上のアプローチになるのはもちろん、CRM以外の領域にも活きてくるのですね。

谷口:そうですね、顧客像が分かってくると集客するときのクリエイティブにもそれが活きてきます。例えば「このセグメントの顧客はこういったクリエイティブに敏感」という実態が分かると、バナーや動画広告での訴求内容も変わってきますよね。ここでは話しきれませんが、他の領域の施策でもCRM施策で得られた示唆が役立つ場面はかなり多いと感じています。

お客様のお客様に向き合う

ーお客様と向き合ううえで大切にしていることはありますか?

谷口:まず「お客様のお客様に向き合う」というのは大事にしていますね。CRM運用を行う中で、我々がクライアントのお客様とLINEやメールを通じて直接コミュニケーションを取る機会は多々あります。はじめて接点を持つ方からいつも利用いただいている方まで、どのお客様に対しても適切な向き合い方やコミュニケーションを取るという心がけは徹底しています。

もう1点はデータから得られる世の中の動向や競合の動きなどを常に最新の内容にアップデートし、クライアントに届けることです。「最初だけ情報を伝えて終わり」ではなく、豊富なデータを保有し活用できる立場として、そこから得られる示唆をクライアントに最大限還元し続けるという姿勢は大事にしています。

ー最後に今後の展望や目指していることについて、教えていただけますか。

谷口:CRMの面白さをもっともっと多くの企業様に体験してもらい、その魅力を広げていく広告塔を目指します。ヴァリューズがCRM領域における代表的な企業でありたいですね。

CRMはこれまで、外部のパートナーに委託することが比較的少ない分野だと思います。クライアントの顧客データを扱うという観点から運用が自社内で完結していたり、昔から自社内で行ってきたやり方のアップデートがなされずに続いていたり……。しかし我々と一緒にCRMを行っていくことで、外部のデータを活かした有効な施策を打てると思いますし、LTVの最大化も目指せると考えています。

個人情報の利用という観点でも、現在はシステムが高度化してきています。外に出せない情報は引き続きクライアントの中で保有しつつ、必要な情報だけを会社間で連携して分析に用いることが可能です。こうした背景からも今後はより多くの企業様の支援がしやすいと思っています。

ー個人情報やシステム面でも、企業様の不安や懸念事項を払拭できる体制になっているのですね。

谷口:CRM自体の歴史は長いものの、未だにシステムやツールの導入が上手くいかなかったり、導入したとしても活用ができずに終わってしまったり、などはよく聞く話です。ヴァリューズではそういった1つ1つの課題に向き合って、個々のクライアントにカスタマイズした支援をお届けしたいと思いますし、そのための発信も今後より活発に行なっていく予定です。

ー自社内での取り組みに行き詰まりを感じてらっしゃる方にはぜひ気軽に相談していただきたいですね。谷口さん、今回はありがとうございました!

この記事のライター

株式会社ヴァリューズ 渋谷友里子(しぶやゆりこ)

東北大学文学部卒業後、新卒でヴァリューズに入社。データプロモーション局で多様な業界クライアントをWEB広告運用担当やアカウント担当として支援。広告運用と合わせて、クリエイティブディレクション・制作の担当、事業会社を相手にしたSaaS型ツールの活用支援なども行っている。

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