【急上昇サイト】年末やクリスマスなど、シーズナルなコンテンツに検索が急増!|2022年12月

【急上昇サイト】年末やクリスマスなど、シーズナルなコンテンツに検索が急増!|2022年12月

2022年12月にユーザー数を伸ばしたWebサイトは? SaaS型のWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使うと、どんな人がどんなWebサイトを見ているのか、いろいろな切り口で簡単に調べることができます。訪問ユーザー数の前月比が急上昇したWebサイトを調査しました。


2022年12月の急上昇サイトは?

こんにちは、マナミナ編集部です。まず早速、2022年12月の急上昇サイトランキングを見てみましょう。

2022年12月の急上昇サイトランキング(対象はPC&スマートフォン、「Dockpit」トレンド分析より)

なお分析には、毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えるヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」を使用しています。

年末の駆け込み多し。人気のふるさと納税サイトが1位に

それでは、1位〜30位にランクインしたなかで、注目のサイトをいくつかご紹介します。

1位: ふるさと研究所 ふるラボ | ABCテレビ

1位にランクインしたのは、ふるさと納税サイト「ふるラボ」が提供するテレビ番組「ふるさと研究所 ふるラボ | ABCテレビ」でした。毎週水曜日夜12時17分からABCテレビ(テレビ朝日系列)で放送している番組で、「ふるラボ」で取り扱う返礼品の中から、選りすぐりのご当地食材を紹介しています。

今月1位にランクインした要因をDockpitの競合分析で調べてみましょう。

「ふるさと研究所 ふるラボ」集客構造(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると、外部サイトから72%と多く流入しており、アフィリエイト広告から24%、メールから1.9%の流入があることが分かりました。

どの外部サイトを経由しているのでしょうか。外部サイトを調べてみます。

「ふるさと研究所 ふるラボ」外部サイト(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

1番多かったのは番組提供元の「ふるラボ」からの流入でした。2位3位に情報メディアからの流入があるので、12月にプレスリリースを発信している可能性がありそうです。

次に、どのような目的で「ふるさと研究所」へ訪れているのか、ランディングページを調べてみます。

「ふるさと研究所 ふるラボ」ランディングページ(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

1番多くユーザーが訪れているのは、1位~9位の「最大15%のAmazonギフト券をプレゼント|ふるラボ大感謝祭」でした。12月2日から1月9日までの期間中、「ふるラボ」からふるさと納税を始める方を対象に、合計寄付総額の最大15%のAmazonギフト券がもらえるキャンペーン。予算に達したら終了になるキャンペーンなので、12月中に申込するユーザーが多かったことが想定できます。

ふるさと納税に興味を持ち「ふるラボ」を訪れ、キャンペーンを知った多くのユーザーが、「ふるさと研究所」配下のディレクトリにあるキャンペーンページへ流入したことが、今回1位にランクインした要因であると言えそうです。

洗練されたヴィジュアルサイトで来店を誘致するKDDIコンセプトショップ

11位:GINZA 456 Created by KDDI

11位は、大手通信会社KDDIのコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」でした。銀座4丁目という魅力的な立地に展開されたショップでは、5Gスマホや関連グッズの体験・購入ができるほか、5Gや先端テクノロジーを体験できるイベントスペースも併設しています。

オープンから1年3カ月経過した今月、なぜサイト流入が急増したのでしょうか。早速Dockpitで調べてみましょう。

「GINZA 456 Created by KDDI」集客構造(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると、ノーリファラ―以外だと自然検索・ソーシャル・外部サイトからの流入が比較的多いことが分かりました。

サイトに訪れたユーザーはどのような情報に触れているのか、ランディングページを見てみましょう。

「GINZA 456 Created by KDDI」ランディングページ(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

ユーザーが最も訪れていたのは、「GINZA456 つなぐプロジェクト「ととのう宇宙ラウンジ」」でした。

「ととのう宇宙ラウンジ」は、12月5日~3月31日(予定)に開催している完全予約制の無料イベントで、ユーザーから取得するリアルタイムな脳波に応じた光の演出とともに、静かな暗闇の中で穏やかな気持ちを誘う「瞑想タイム」と、幻想的な映像に包まれリラックスする「休憩タイム」を交互に繰り返すといったデジタルヒーリング体験ができます。

詳しく調べてみると、複数の情報メディアで「ととのう宇宙ラウンジ」について取り上げられており、ソーシャルメディアでも、イベントに参加したユーザーからの投稿が多かったことから、イベントの認知が拡散し、サイト流入が上昇したと考えられます。

クリスマスプレゼント需要か?知育玩具サイトも急上昇

12位: 知育玩具.jp|知育玩具専門のショッピングサイト

12位にランクインしたのは、海外の知育玩具や教材の卸売業を行う、株式会社ドリームブロッサムが運営する「知育玩具.jp|知育玩具専門のショッピングサイト」でした。このサイトでは、世界の知育玩具・教材を販売しており、サイト内のブログでは教育法や子育てに関する情報を発信しています。

早速、今月サイト流入が急上昇した要因をDockpitの競合調査で調べてみます。

初めに、どんなきっかけでサイトを訪れているのか、集客構造を見てみましょう。

「知育玩具.jp」集客構造(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

メールからの流入が70%と1番多く、ノーリファラ―以外だとアフィリエイト広告から11%、外部サイトから7%の流入もありました。

次にコンテンツを見てみます。サイトに訪れたユーザーは、どのような情報を求めているのでしょうか。

「知育玩具.jp」コンテンツ(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

もっとも多く訪れているページは、1位の「知育玩具.jpからのクリスマスプレゼント」でした。12月25日まで利用できる割引クーポンや、ソーシャルキャンペーンの概要を掲載しています。

競合となる玩具メーカー・小売店のマーケティングが活発になるクリスマスシーズンに、「知育玩具.jp」がランクインした要因は、ターゲットに響く効果的な広告・メール施策であったことが推測されます。

スキー人気再燃の予感。スキー場サイトが複数ランクイン

16位:峰山高原リゾート ホワイトピーク/日本で1番新しいスキー場!

16位にランクインしたのは、兵庫県のスキー場「峰山高原リゾート ホワイトピーク」でした。国内では14年ぶりに新設されたスキー場となります。神戸や大阪・姫路からアクセスしやすい峰山高原リゾートのウィンタースポーツ施設として、2017年にオープンしました。県内最大級のキッズパークも併設されており、家族連れで楽しむこともできます。

今月なぜランクインしたのか、その要因を詳しく調べてみましょう。

「峰山高原リゾート ホワイトピーク」集客構造(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると、ノーリファラ―以外だと2位の自然検索、3位のディスプレイ広告からの流入が多く、外部サイトやソーシャルからの流入も見受けられました。

どのようなサイトを経由しているのでしょうか。外部サイトを調べてみます。

「峰山高原リゾート ホワイトピーク」外部サイト(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

「星空が見えるリゾートホテル峰山高原ホテルRelaXia」からの流入が多いことが分かりました。このホテルは、「ホワイトピーク」同様、峰山高原リゾート内に併設されています。年末年始のお休みにスキー旅行を計画し、予約したホテルのサイトからホワイトピークのサービスやゲレンデ情報を確認するユーザーが多かったことがうかがえます。

クリスマス前後に北日本から西日本の日本海側で大雪となった関係もあり、ゲレンデの天気・積雪を確認しに訪れるユーザーも多いのではないでしょうか。

サンタクロースを追いかける!夢あるサイト「Official NORAD Tracks Santa」

22位:Official NORAD Tracks Santa

22位は、北米航空宇宙防衛司令部(以下NORAD)が50年前から継続して開設しているクリスマス特設サイト 「Official NORAD Tracks Santa」でした。

クリスマスの2日間のみ開設されるサイトで、公式アプリもリリースされています。北極圏在住のサンタクロースがプレゼントを配っている国を、世界地図に表示されるという夢あふれるサイトで、Google Earthの3D画面からは、ソリに乗って世界中を駆け巡るサンタクロースの姿を見ることができます。

どのようなきっかけで、サイトに訪れているのでしょうか。Dockpitの競合調査で調べてみます。

「Official NORAD Tracks Santa」集客構造(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

集客構造を見てみると自然流入が45%と多く、ノーリファラ―以外だと外部サイトから14%、ソーシャルから5%の流入がありました。サイトを既に知っているユーザーが多いのかもしれません。

次に外部サイトを見てみましょう。

「Official NORAD Tracks Santa」外部サイト(Dockpit競合分析より)
(集計期間:2022年10月~2022年12月 、デバイス:PC&スマートフォン)

1位のWikipediaからの流入が一番多く、ブログやニュースメディアからも流入していることが分かりました。

情報メディアやソーシャルメディアの投稿で「Official NORAD Tracks Santa」を知り、興味を持ったユーザーが多かったことが想定できます。来年も12月にランクインすることを期待しています。

まとめ

今回の調査では、キャンペーン広告・メルマガで成功した「ふるさと研究所 ふるラボ」や「知育玩具.jp」といった、年末やクリスマスというシーズナリーなサイトが多数ランクインしていました。また、昨今のサウナブームで流行した“ととのう”というトレンドを抑え、イベントの告知で集客を急増させた「GINZA 456 Created by KDDI」のコンテンツも印象的でした。

前述の「ふるさと研究所 ふるラボ」の集客要因を改めて振り返ると、翌年1月からふるさと納税の申込を希望する“駆け込みユーザー”をターゲットにしたキャンペーンの応募条件のハードルが低かったことも、サイト流入が急増した要因の一つになると考えられそうです。

このように、ターゲットニーズを把握し、魅力的なインセンティブをフックに、最適なチャネルから情報提供することで、爆発的な集客効果が期待できることを改めて感じました。

▼『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

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この記事のライター

制作会社でUIUXデザインやWebサイトの施策立案を経験後、ヴァリューズにジョイン。セミナーのサポートやTVドラマランキングの執筆などを担当しています。

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