2023年下半期、これだけ押さえておけば大丈夫!SEO最新トピック|「2023年7月 コンテンツマーケティング最新動向レポート」

2023年下半期、これだけ押さえておけば大丈夫!SEO最新トピック|「2023年7月 コンテンツマーケティング最新動向レポート」

2023年もあっという間に折り返し地点を過ぎました。今回は、下半期に向けて押さえていきたい最新トピックをヴァリューズのマーケティングコンサルタントが解説します。SEO初心者でも分かりやすい内容となっているので、ぜひチェックしてみてくださいね。


【解説者紹介】

2023年下半期に向け、押さえておきたいSEO最新トピック





安部:「2023年7月のコンテンツマーケティング最新動向レポート」では、2023年下半期に向けて、これだけは押さえておきたい!というSEO最新トピックを厳選してご紹介しています。

今回は、その中から3つのトピックをピックアップ。「EEAT」「独自性」「Core Web VitalsのINP導入」について解説していきます。それ以外の項目については、レポートの完全版(記事末のフォームよりダウンロードいただけます)をご参照ください。




EEAT:情報は信頼できるか





安部:まず「EEAT(ダブル・イー・エー・ティー)」の説明から始めましょう。










岩間:EEATとは何か、改めて教えてもらえますか。










安部:EEATは、Googleがコンテンツを評価する際のフレームワークです。「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取っています。各要素が満たされていないと、ウェブサイトの品質が低いものと見なされ、検索順位としてもユーザー目線としても評価が低くなってしまいます。

生成系AIの登場もあり、EEATは改めて押さえておきたいトピックだと思います。










岩間:生成系AIがEEATを満たすことは難しいのでしょうか。










安部:使い方次第だと思います。単純な使い方をしているだけでは、EEATを満たすのは難しいのではないかと…。










岩間:生成系AIって、権威性や信頼性がほとんどないですもんね。デスクリサーチが得意な新卒1年目社員みたいだと感じます。経験や専門性があるわけでもないため、ネットで調べてきたものをうまくまとめているといった感じでしょうか。そう考えるとEEATの4つの要素を満たすのは確かに難しそうですね。










安部:「生成系AIは新卒1年目社員みたい」って、わかりやすい例えですね。

EEATを満たせるかは、今後生成系AIがどれくらい発展するかにもよるでしょう。現在も独自情報と生成系AIを紐付けてチャットで回答するといった使われ方が一部で行われているので、その紐づけがうまくできるようになると、もしかしたら生成系AIが作ったコンテンツもEEATを満たすようになる可能性も出てくるかもしれないと思っています。










岩間:ちなみにEEATを満たすために、安部さんがクライアントを支援する際に意識していることはありますか。










安部:いくつかあるのですが、例えば権威性や信頼性を満たすため、その記事のカテゴリーの専門家の方に監修していただいたり、公開前に校閲を入れて事実確認をしたりするようにしています。




独自性:他と同じようなコンテンツになっていないか





安部:続いて紹介するトピックは「独自性」です。ユーザーにとって有益な情報を提供し、Googleの評価指標を高めるための重要な要素だとされています。

特にSEO記事は独自性が乏しくなってしまうことが多々あるでしょう。その中で独自性の有無は、情報元・考え方・見せ方という大きく3つにオリジナリティがあるかどうかで判断できると考えています。










岩間:独自性の比重が上がってきていることは、ヴァリューズのSEOデータベースを分析していても感じます。

そもそも独自性って、どうして重視されているのでしょう。正しい情報さえ伝えればいいといった考え方もできるのではないかと。やはりGoogleによる生成系AIへの対抗措置なのでしょうか。










安部:そうですね。生成系AIが作った、似たようなコンテンツばかりにならないようにしたいこともあると思います。

一方でオリジナルに比重が偏りすぎるのも、ユーザーファーストとは言えないと感じています。オリジナルだけを重視するのであれば、自己満足なコンテンツがどんどん増えていく可能性もあるのではないかと…。バランスは意識すべきだと思います。










岩間:具体的にどう意識してコンテンツを作っていけばいいでしょうか。










安部:「検索者に役立つことか」を前提に、自社だからこそ知っていることを伝えていくことが理想です。例えばクリーニング店なら洗濯方法、飲食店ならレシピなどがあるでしょう。




Perspectiveフィルタ機能が導入





岩間:独自性というと、Perspectiveフィルタ機能というものが導入されたと耳にしました。










安部:Perspectiveフィルタ機能は、Googleが新たに導入した検索フィルタの一つで、2023年6月時点では英語検索のみに実装されています。この機能を使うと、検索クエリに対応する“経験”に基づいた視点や意見が含まれるブログ、動画、画像が表示されます。

例えば「tokyo disneyland tips 2023」と検索すると、通常は大手メディアの記事が多く出てくるのですが、Perspectiveフィルタ機能を使うと、実際に東京ディズニーランドに行った人たちの投稿がたくさん出てきます。










岩間:自分の検索クエリに対する多様な視点に触れることで、より理解を深められそうですね。










安部:SNSによる情報収集に近くなっていくイメージがあります。一口に「tokyo disneyland tips 2023」と言っても、感じ方は人それぞれです。また、アトラクションやショーなど何をメインに楽しみたいかによっても得たい情報は異なるでしょう。膨大な情報の中、自分に合う人の情報を集めるとなると、これまでのSEOとは違った流れになっていく可能性もあります。




Core Web VitalsのINP導入





安部:最後は「Core Web VitalsのINP導入」について説明します。

INP(Interaction to Next Paint)は、Googleがユーザーにとってサイトが使いやすいかを判断するCore Web Vitalsの一部として、2024年3月に導入する新しい指標です。ページとユーザーとのインタラクションの遅延を評価します。

そもそもの話になるのですが、SEOで上位表示を目指すには、大きく2つの大事なポイントがあります。「コンテンツの内容がユーザーの求めている情報であるか」と「サイトがユーザーファーストになっているか」です。前者をメインに取り組む担当者も多いのですが、サイトの使いやすさも重要な点であり、どちらも対策する必要があります。

これまでコンテンツの内容のみを重視していた企業は、INP導入のタイミングで改めてユーザビリティ部分をチェックすることをおすすめします。










岩間:INPをチェックするというと、具体的にどうすればよいでしょうか。










安部:Web担当者やSEO担当者が1人ですべて直せることではないため、自社内で連携しながら、どう進めていくかを考えていきましょう。具体的には、Googleが提供しているPageSpeed Insightsというツールを使うと、どの項目に問題があるか、そして具体的な改善方法まで出てくるので、システム担当者と対応を検討していくといった方法があります。








安部:「2023年7月のコンテンツマーケティング最新動向レポート」では、今回取りあげられなかったSEO最新トピックも解説しています。ぜひご覧ください。

以上、7月のコンテンツマーケティング動向「SEO編」でした。次月のネタも楽しみにお待ちください。






(本調査はあくまでも傾向に注目し、今後の施策における仮説立てや優先順位の検討に有効活用するためのものであり、因果関係を示すものではないこと、また、各トピックの内容やVALUESの見解は、資料作成時のものであり、今後の情勢やアルゴリズムの変化によって変わることがある旨、ご留意ください)

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この記事のライター

IT企業でコンテンツマーケティングに従事した後、独立。現在はフリーランスのライターとして、ビジネスパーソンに向けた情報を発信しています。読んでよかったと思っていただける記事を届けたいです。

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