職場のデジタル化が進んでいると感じる方は56%。進んでいないと感じる瞬間は「取引先とのやり取りがFAX」「オンライン会議の資料が紙」など紙の利用への声が多数
「あなたの職場ではデジタル化が進んでいると感じますか?」と質問すると、56%が「感じる」(感じる:24%、どちらかと言えば感じる:32%)と回答しました。デジタル化が進んでいると「感じる」「どちらかと言えば感じる」と回答した方に、どのようなデジタル化が進んでいるかを伺うと、トップは「ペーパーレス化」(79%)でした。第2位には「クラウド上でのデータ管理・保存」(44%)、第3位には「会議のオンライン化」(43%)が続きました。
デジタル化が進んでいると「感じない」「どちらかと言えば感じない」と回答した方に、最近アナログだと感じた仕事上のエピソードを伺うと、ペーパーレス化が進んでいないことに対する声が多く上がりました。
【図1】あなたの職場ではデジタル化が進んでいると感じますか?
【図2】デジタル化が進んでいると「感じる」「どちらかと言えば感じる」と回答した方へ伺います。どのようなデジタル化が進んでいますか?(複数選択可)
具体的に「デジタル化が進んでいると「感じない」「どちらかと言えば感じない」」と回答した方に対して、最近「アナログだな」と感じた仕事上のエピソードを伺ったところ以下のような回答がありました。
・全て紙で印刷している。昔、雷が落ちてパソコンのデータが消えたらしく、デジタルは信用できないとのこと。(20代男性)
・営業事務をしているが、未だ取引先とのやりとりがFAXのみ。デスク上が紙だらけになるし、ミスの発生が多いためデジタル化してほしい。(20代女性)
・シフト表を紙で掲示して「写真撮ってもいいですよ」と言われたとき。(30代女性)
・日々の営業活動の「営業日報」を紙に書いている。web上のシステムに入力して共有すればより良い顧客管理ができるのになと思う。(30代女性)
・マニュアルをデータで渡せばいいのに、わざわざコピーしてラミネートしてファイリングして・・・と物凄く手間だった。(30代女性)
・Zoom会議の資料が紙。(40代男性)
デジタル化のメリット、トップは「データの保管・管理が楽」。一方で「意思疎通が難しい」「慣れるまで時間が必要」など、コミュニケーションやリテラシーの差に悩むケースも
デジタル化のメリットを伺うと、トップ3は「データの保管・管理が楽」(57%)、「情報共有がしやすい」(53%)、「仕事のスピードが早い」(50%)でした。
【図3】デジタル化のメリットだと感じることがあれば教えてください。(複数選択可)
一方で、デジタル化が進む環境で働くからこその悩みや困りごとを伺うと、コミュニケーションや適応力への悩みの声が多く上がりました。具体的に「デジタル化が進む環境で働くからこその悩みや困りごと」について質問したところ、以下のような回答がありました。
▼コミュニケーション上の悩み・困りごと
・週2回出社して同じ室内にいても、あまり対面で一緒に業務をしない同僚の顔と名前が一致しない。(30代男性)
・同じ会社でも、部署により在宅ができる部署とできない部署、デジタル化できる業務が多い部署とそうでない部署があり、部署間の連携は以前より難しくなったと感じる。(30代女性)
・オンライン化においては、相手の表情や素直な感情が分かりづらい。表現下手には意思疎通が難しく感じるときがある。(40代女性)
・デジタル化により作業効率が向上する一方、対面でしか伝わらないニュアンス、また対話の中で生まれるアイデアを得る機会が減ったように感じた。デジタルとアナログそれぞれの良さを活かしたコミュニケーションの取り方を意識している。(40代男性)
▼適応力・リテラシーに関する悩み・困りごと
・慣れるまで時間が必要。年齢が上の世代への指導、サポートが必須になるため余計に時間がかかることが多い。(20代女性)
・勉強を次々としなくては仕事についていけないため、以前よりストレスを感じる。(20代男性)
・管理が一極集中するため、デジタルに詳しい人とそうでない人が二極化して負担が偏る。デジタル化が本当の意味で浸透してくると解消するように思うが、その頃には人間が担う仕事が減っていると思う。(30代女性)
・アップデートなどについていけない。しばらく操作していないアプリだと、やり方を思い出すのに時間がかかる。パスワード管理が大変。(40代女性)
▼その他の回答
・アプリが導入され、退勤後にもメッセージを投稿することが可能になった。プライベートの時間にもメッセージが投稿されて気が休まらない。(30代女性)
・アプリが使えなくなった時は、全体で仕事が凍結してしまう。(40代女性)
・機械が自動仕分けをしてくれるため、残業や働く時間が無くなり収入が減った。(40代女性)
約8割が仕事や仕事探しにおいて「リスキリングの必要性を感じる」と回答。リスキリングに興味がある方は73%
「現在の業務や仕事探しにおいて、リスキリングの必要性を感じることはありますか?」と伺うと、77%が「ある」(ある:37%、ときどきある:40%)と回答しました。
【図4】仕事探しや仕事に取り組む中で、リスキリングの必要性を感じることはありますか?
続けてリスキリングへの興味を伺うと、73%が「ある」(大いにある:31%、ある:42%)と回答しました。リスキリングを通して叶えたいこと、やってみたい仕事を伺うと、web・IT系、AIへの関心の高さが窺えました。
【図5】リスキリングに興味はありますか?
具体的に「リスキリングへの興味が「大いにある」「ある」」と回答した方に、リスキリングに取り組むことで叶えたいこと、やってみたい仕事について質問したところ、以下のような回答がありました。
・実際にweb関連のオンラインスクールに入り学習をしていたが、産休中で収入がなくなることに不安を感じ休会している。 webデザイン、ライティング、マーケティングなどを学習して今後の仕事に活かしたい。(20代女性)
・英語を活かした仕事や、動画編集やHP作成などスキルを活かした仕事にも就きたい。(20代女性)
・webデザインやSNS運用、動画編集など自宅でできる仕事が気になる。(30代女性)
・プログラミングなどのIT系と実用的な技術を学ぶことで、将来AIなどに仕事を奪われないようにしたい。また、農家などの第一次産業の負担軽減となるような取り組みをしている企業で、より良いシステムを作り出して日本の食料自給率の向上と第一次産業の収益向上に貢献したい。(30代男性)
・VBAを学んだときに言語をもっと学びたいと思った。現在はAIを駆使し簡単にできると言われているが、元がないとそのAIが正しいかの判断ができないため、より学びたいと思っている。(40代女性)
・AIを育てていく過程に興味があり、関わってみたいと思っている。(40代女性)
調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『エン派遣』を利用しているユーザー
■有効回答数:3,577名
■調査期間: 2023年10月2日~11月1日
出典元:エン・ジャパン株式会社
※詳細については出典元の企業にお問い合わせください。
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