事例で学ぶペルソナ分析

事例で学ぶペルソナ分析

商品・サービスを利用する典型的なユーザー像を仮定する「ペルソナ」を使うと、事業開発や製品・サービスの見直しを顧客視点で行えるメリットがあります。今回の記事では、ペルソナの分析例をいくつか挙げて、ご紹介します。


ペルソナを活用するマーケティングとは

仮面を意味するラテン語に由来するペルソナは、元々心理学で使われる用語でした。一方、マーケティング用語としてのペルソナは「架空の人格を設定した典型的なユーザーのプロファイル」として使われています。

従来の「男性・20歳~34歳」などの大まかな分類によるマスマーケティングとは異なり、ユーザーの性別・年齢・収入などの属性から趣味嗜好に至る詳細なモデルを作り上げ、あたかも実在の個人に語りかけるようにアプローチするのが、ペルソナマーケティングの特徴です。

ペルソナを用いたマーケティングのメリット

・詳細なユーザー像をイメージできるため、ユーザーの行動を予測しやすくなる
・社内・社外の関係者間で具体的なユーザー像を共有できるので、すれ違いや思い違いが減る
・具体的なユーザー像が定まるため、対象を絞り込んだ広告が可能
・ペルソナが興味を抱く情報を定期的に発信する事で、ユーザーのロイヤリティを高められる
・ステークホルダーへの提案に説得力が出る

ペルソナを用いたマーケティングのデメリット

・ペルソナ作成に時間やコストがかかる
・ペルソナ像が具体的でなかったり、設定が誤っている

事例1 : ポケゴー・FGO・ツムツム・パズドラのペルソナ分析

ゲームアプリのユーザーの特徴を把握するため、Pokémon GO(ポケゴー)、Fate/Grand Order(FGO)、LINE:ディズニー ツムツム(ツムツム)、パズル&ドラゴンズ(パズドラ)の4つについて、スマホアプリのログデータからユーザー像を分析した事例です。

ゲームタイトル毎に、それぞれのユーザーの特徴をご紹介します。

ポケモンGOユーザーの特徴
・年収が高い(1千万円以上の層も多い)
・お金に余裕があり、よく課金する
・ファッションにはあまり関心がない
・持ち家比率が高い
・マネー・政治・経済情報を常にチェックしている。
・家族との外食・旅行のついでにポケモンGOを起動している
・運動不足・肥満が気になる

FGO(Fate/Grand Order)ユーザーの特徴
・新情報の入手にはTwitterを利用
・車や子どもの教育には無関心
・アニメ情報への関心が強く、アプリ課金やマンガ購入、イベント参加で出費
・ニコニコ動画やアイドルマスターなどのオタク向けコンテンツも好き
・アニメ公式サイトや声優ブログなど閲覧
・pixivなどで二次創作もチェック

ツムツムユーザーの特徴
・ポイントやクーポンアプリを使いながら家庭を切り盛り
・食費に消費が多い
・子どもの養育費も管理
・LINE関連サービスをよく使っている
・肌質の為にコスメ・化粧品に気を使う
・ダイエットや健康情報もチェック
・ユニクロやジーユーなどファストファッションで済ます
・ジャニーズが好き
・政治経済には関心薄

パズドラユーザーの特徴
・1人暮らしで趣味にお金を掛かられる
・趣味に時間をかけて常に寝不足気味
・ゲーム情報に広く関心を持ち攻略サイトで情報収集
・Amazonプライム・ビデオで暇つぶし
・趣味としてデジタル機器や腕時計に関心
・住宅・インテリアには興味なし

4大人気ゲームアプリユーザーのペルソナを公開!ポケゴー・FGO・ツムツム・パズドラ

https://markezine.jp/article/detail/31016

 あのゲームアプリのユーザーの特徴とは?Pokémon GO(ポケゴー)、Fate/Grand Order(FGO)、LINE:ディズニー ツムツム(ツムツム)、パズル&ドラゴンズ(パズドラ)の4つについて、スマホアプリのログデータからユーザー像を分析しました! 結果をマンガでわかりやすく紹介します!(ヴァリューズ調査『ゲームアプリ利用者のユーザープロファイル』より/調査概要は記事末尾に記載)

事例2 : ZOZOTOWN他アパレルECユーザーのペルソナ分析

ユニクロ、ZOZOTOWN 、SHOPLIST、オンワード、[.st]の5つのアパレルECのユーザー像をスマートフォンのログデータから分析した事例です。

アパレルEC毎にユーザーの特徴をご紹介します。

ユニクロユーザーの特徴
・小学生の子どもがいる。家族のために頑張るママ
・ファッションへのこだわりは少ない
・アプリはあまり使わないが、セブンイレブンやマクドナルド、すかいらーくなどのストアアプリを利用
・外食以外での出費が多い
・テレビ・映画・スポーツへの興味関心は比較的高い傾向

ZOZOTOWNユーザーの特徴
・可処分所得の高いミレニアル世代
・賃貸マンションに1人暮らし
・音楽好きで、Amazon musicやSpotifyも愛用している
・Twitterをよく使う
・ファッション、海外旅行など趣味への出費が多い
・SNOWやFoodieをよく使い、写真を盛るのが好き

SHOPLISTユーザーの特徴
・子育てデビューしたプチプラ好きの新米ママ
・100均もよく使い、手芸や手作りが好き
・興味の中心は子育て
・情報収集はInstagramなどのSNSを活用。口コミを重要視
・メルカリやラクマなどのフリマアプリも使いこなす
・母の日・ハロウィンなど記念日やイベント毎も大事にしている

オンワードユーザーの特徴
・30代後半のワーキングウーマン
・SNSやゲームアプリの利用頻度は低い
・舞台や演劇、旅行、読書など、自分の趣味を満喫したい
・食べログや一休.comレストランなどグルメサイトもよく使っている
・ベルメゾン、ニッセンなどカタログ通販も好き

.stユーザーの特徴
・30代前半の主婦。パートもしている
・ショッピングモールが好き
・PLAZAやロフトなどの雑貨店も好き
・レシピサイトをよくチェックしている
・エンタメ情報への関心が強く、コンサートやイベントで出費している

ZOZOTOWNユーザーは音楽好き?アパレルECユーザーのペルソナを可視化!

https://markezine.jp/article/detail/30480

 服をECで買うのも当たり前になってきました。ユニクロ、ZOZOTOWN 、SHOPLIST、オンワード、[.st]という5つのアパレルECのユーザー像を分析。ペルソナのイメージを可視化してイラストで解説します!(ヴァリューズ調査『アパレルEC利用者のユーザープロファイル』より/調査概要は記事末尾に記載)

事例3 : 高級車を購入したユーザーのペルソナ分析

高級車を新車で購入したユーザーのネット行動ログを分析し、いくつかのクラスター(集団)に分けてご紹介します。

メーカーサイトを中心に閲覧しているユーザーの特徴
・車の購入価格が高め
・特定の車ブランドのファンで、他者との比較検討をあまり行わない
・購入した車をカスタムした可能性が低い

グッズ閲覧しているユーザーの特徴
・ECサイトで車用のパーツやグッズのページも見ている
・比較的簡単に取り付けられるパーツの購入を検討している

車メディア好きなユーザーの特徴
・自動車メディアサイトや自動車評論家の意見を重視している
・車購入検討時以外にも、趣味として自動車メディアサイトを閲覧している
・車の購入価格が高い傾向がある

口コミサイトを中心に閲覧しているユーザーの特徴
・口コミサイトでパーツの評価や取り付けのノウハウをチェックしている
・車の購入価格が比較的低め

中古車の購入を検討したユーザーの特徴
・クラスター群の中では構成比3%と非常に少ない
・中古車情報サイトで条件に合った車を探している

関連サイトの閲覧が少ないユーザーの特徴
・車関連サイトをあまり閲覧しない
・ディーラーからの薦めに従って買い替える車種を検討する

事例4 : バスケットボール「B.LEAGUE PROFILE」のペルソナマーケティング B.LEAGUEファンの特徴

バスケットボールのプロリーグ「B.LEAGUE」では、ターゲットユーザー層を「SAMIT」と名付けています。(「SAMIT」…Sociability & Stylish:集団観戦型・オシャレ、Active:お出掛け好き、Mobile & Magazine First:スマホや雑誌で情報収集、Influencer & Trendy:発信もシェアも積極型・流行に敏感)

B.LEAGUEデジタルマーケティングのコアツールであるチケットアプリ(Bリーグスマホチケット)のユーザーを調査すると、以下のような特徴がみられました。

・女性が占める割合が大きい
・B.LEAGUEチケットサイトでチケットを買う人よりもB.LEAGUEスマホとケットアプリでチケットを購入する人が多い
・女性ファンは、シーズン序盤から観戦する人が多い

いま、スポーツマーケティングが熱い!| 第7回 ペルソナをふまえたターゲティング バスケットボール編(2)

https://manamina.valuesccg.com/articles/587

「いま、スポーツマーケティングが熱い! バスケットボール編(1)」では、B.LEAGUEのスマホファースト戦略とその軌跡をたどり、ログデータを使いながら盛りあがる市場を概観しました。2016年発足というデジタル環境を活用できた点は成功要因に間違いありませんが、それ以上に貢献していそうなのは、育成すべき市場を適切に見据える、すなわちSTPに基づく戦略立案プロセスと考えられます。

まとめ

ペルソナ分析の事例で見てきたように、ペルソナは性別や年齢など基礎的な属性にとどまらず、趣味・嗜好まで具体的にイメージするのがポイントです。

ペルソナが具体的であれば、あるシチュエーションでユーザーはどちらを選びどう行動するか?を判断しやすくなります。

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