ペルソナの作り方を徹底解説!事例やテンプレートも紹介

ペルソナの作り方を徹底解説!事例やテンプレートも紹介

マーケティングに役立つペルソナの活用方法を、具体的な事例と作り方に役立つ本を通じて学びます。ターゲットを代表する典型的なユーザー像を「ペルソナ」として設定すると、顧客視点のマーケティングになると共に関係者間でターゲット像を共通認識できるメリットがあります。


ペルソナとは?

マーケティング用語の「ペルソナ」とは、商品やサービスが想定する「架空の」顧客像のことです。架空ではありますが、好みや行動パターンなどさまざまな要素を加味し、実在の人物であるかのように設定します。​​

ペルソナを設定することでユーザー視点を得られ、ユーザーがどう判断し行動するか、精度の高いマーケティングが可能になります。

もともと古典劇で役者が使用した「仮面」のことを指す言葉でしたが、「人間の外的側面」を心理学者のユングがペルソナと呼び、転じてマーケティング業界でも使われるようになりました。

ペルソナの必要性

ペルソナが必要になってきた理由として、ライフスタイルの多様化があります。これに対応するため、マーケティング側もマスマーケティングからOne to One マーケティングなどに進化しています。

多様化した顧客ニーズを掴むには、マスマーケティング的な「F1層(20歳から34歳の女性で構成)」は「消費意欲が旺盛で新しい流行に敏感」などの画一的な顧客像では、対応が難しくなってきたのです。

ペルソナを作るメリット・デメリット

ペルソナという具体的な顧客像を構築することで、顧客が商品やサービスあるいはそのマーケティングに対して、どう反応するか予想しやすくなるメリットがあります。

また、ペルソナ作りを通じて、関係者間での顧客像のコンセンサスが取れ、ブレのないマーケティング施策を作りこめます。営業部門とマーケティング部門が別々のメッセージを出していて、顧客が混乱するといった事態を避けられるのです。

一方でデメリットですが、ペルソナ作りに必要な情報収集や分析、取りまとめにそれなりの時間とコストがかかる点です。また、ペルソナを意識するあまり大胆な発想を妨げてしまう危険性もあります。

ペルソナと「ターゲット」の違い

ペルソナとは、商品やサービスの「ターゲット」となる人物像であると説明しました。「ターゲット」も顧客像を表すのでは?と思われるでしょう。マーケティング的なペルソナとターゲットの違いは、人物像を描くときに「具体的」か「抽象的」かになります。

仮に、顧客像を30歳女性と設定したとします。ペルソナはこの情報に加えて職業や住んでいる地域、趣味などを付け加え、よりリアリティを増すようにします。

一方のターゲットでは、顧客像はあくまでも「30歳女性」だけで、それ以上でも以下でもありません。このようにペルソナとターゲットはまったく別物ではなく、人物像の設定の差で呼び方が異なります。

ペルソナ作りに必要なポイント

ペルソナは「顧客像」ではありますが、実際に商品やサービスを入手してくれるのは生身の人間です。したがって、ペルソナもできるだけ生きている人間に近づけるようにします。

【ペルソナの例】
名前:田中 一郎
年齢:29歳
性別:男
職業:IT企業の事務
年収:360万円
学歴:私立大学卒
家族構成:両親、3歳下の妹
居住地:東京23区内(一人暮らし)
趣味:アウトドア、フットサル
余暇の過ごし方:キャンプ、フットサル
友人:中学時代からの友人2人、高校からの友人1人、大学からの友人3人
性格:社交的で明るい。ひとりでいるよりも友人と過ごす時間を好む。
近況:30代を目前に、それなりに責任を伴う仕事が増えており、ストレスを感じるようになってきた。交際相手との結婚を考えているが、まだお互い決断に至らない。

こうした顧客像を作るために、「定量的」「定性的」2つの要素をできるだけ抽出します。

ペルソナの定量的要素

ペルソナの定量的要素とは、数字や職業など属性を中心とした情報です。以下のような要素を既存の顧客情報やアンケートなどによって収集する方法が一般的です。

・名前
・年齢
・性別
・職業
・年収
・居住地(場合によっては勤務地)
・家族構成
・友人の数

本メディア「マナミナ」を運営するヴァリューズが開発・提供するWeb行動ログ分析ツール「story bank(ストーリーバンク)」を特定のWebサイトやアプリを利用したユーザー、指定したキーワードを検索したユーザーの性年代、居住地域、未既婚、子供有無、職業、世帯年収、居住形態などを簡単に集計することができます。

ペルソナの定性的要素

ペルソナの定性的要素とは、定量的要素とは異なり、属性としてくくれない嗜好性や価値観的な情報です。既存の顧客情報に以下の内容があればそれを流用できますが、そうではない場合、アンケート、インタビュー調査などが必要になります。

・趣味
・休日の過ごし方
・好きな食べ物
・好きなファッション
・よく読む雑誌
・性格
・幸せを感じるとき
・コンプレックス
・悩み
・どんな家庭で育ったか
・親子関係の様子
・友達関係の様子
・恋人もしくは配偶者の有無

ここで挙げたのはひとつの例です。設定したいペルソナによって、適宜内容を変えます。

なお、先ほどご紹介した「story bank」を用いると、アンケート調査によりデータベース化された興味関心ジャンルや、買い物時の行動傾向、特徴的に利用するWebサイト、アプリなどのデータも分析できるので、ターゲットユーザーを多角的に捉えることができ、ペルソナの設計に役立ちます。下記の記事より、活用事例集もダウンロードできますので、ぜひチェックしてみてください。

リアルな消費者像とWeb行動を把握できる分析ツール「story bank」の活用事例集

https://manamina.valuesccg.com/articles/1832

消費者の検討背景やニーズ、購入のアクションを起こすきっかけを、実際のWeb行動データとアンケートデータから定量的に分析・把握することができるツールが「story bank(ストーリーバンク)」。今回は、検索キーワードや属性などのデータを用いて、リアルな消費者像を掴むためにWeb行動を分析し、ペルソナ設計やメディアプランニング等に活用した事例をまとめました。

効果的なペルソナの作り方

ペルソナ作成にあたっては、次のようなステップに沿うと効率的です。

STEP1.ターゲットの設定
STEP2.情報収集
STEP3.ペルソナに落とし込む=ストーリー化
STEP4.ペルソナの運用・見直し

以下、これら4つのステップについて解説します。

ターゲットの設定

商品・サービスを購入するユーザーの多くを占めるターゲットを設定します。例えば高級車を購入するユーザーは50代の男性が多いが、中には20代の女性もいます。

50代男性と20代女性では想定するペルソナも全く異なるので、まずは自社の主要顧客、例えば50代男性をターゲットに想定します。

定量的なデータに基づくペルソナの作り方

https://manamina.valuesccg.com/articles/98

マーケティングで使われる「ペルソナ」の意味と作り方を解説します。詳細で具体的なユーザー像を設定すれば、商品・サービスが顧客目線でどうか?を見るのに役立ちます。ペルソナを作るには定量的な属性データに、定性データを加えて一人の人物像としてまとめます。

ターゲットの情報収集

ペルソナ作りにあたり、情報収集のコストがかかりすぎてしまう恐れもあるので、できるだけ有望そうな層に的を絞るようにします。例えば、既存の顧客情報を流用したり、アンケートを実施するほかに、以下のような調査方法があります。

・顧客を交えた座談会
・Q&Aサイト
・レビューサイト
・SNS
・インタビュー(顧客、社員いずれのパターンもあり)
・インターネット行動ログ分析

代表的な顧客にインタビューする場合、可能であれば売上の8割を占める上位20%の顧客へ依頼するのが理想的です。インタビューする人数は多いほうが正確性が高まりますが、かかるコストを考えた場合、できるだけ対象を絞るのがベターです。

顧客が定まっていなかったり、新規事業でまだ顧客がいない場合は、ターゲットとするユーザーにアンケート調査を行います。インタビューやアンケートは自社で行う場合と調査会社に外注する方法があります。

いずれにせよ、直接顧客やターゲットユーザーの意見を聞ける好機であり、調査設計の段階からしっかり関与することで、深い知見(インサイト)を得られやすくなります。

情報収集の方法には、顧客と接する機会がある営業担当などからヒアリングする方法もあります。顧客とは異なる視点の情報を得ることで、これまで気づかなかったニーズの発見が期待できます。

Webサイトにおける顧客の購買行動から定量的なパターンを把握するには、ヴァリューズが提供する消費者像とWeb行動を把握できる分析ツール「story bank」が役立ちます。

マス×デジタル横断データからユーザー理解を深める。ターゲット分析ツール「story bank」とは|vol.1

https://manamina.valuesccg.com/articles/1684

消費者のニーズが多様化し、マーケターの腕が試される今の時代。勘や経験のみに頼らず、データで仮説を裏づけ、確信を持って戦略を進めることも重要になってきています。ヴァリューズでは2020年3月から、ターゲット分析ツール「story bank」をリリース。インターネット上で検索やサイト閲覧など特定の行動を行った消費者の、Web行動とアンケートデータを紐づけた分析を可能にした、従来にはない画期的なツールの機能性について、ヴァリューズのマーケティングコンサルタントに話を聞きました。

顧客をよく知っているという思い込みや推測から本当のペルソナからズレた顧客像を作ってしまうのは、よくある失敗パターンです。定量データに基づいた分析で、推測によるペルソナ作成を避けられます。

また、アンケート調査と実際の行動ログを掛け合わせて、ターゲット像を具体化するユーザープロファイルの分析手法もあります。

流行に火がついたスイーツを振り返る!「Dockpit」と「story bank」でスイーツ関心層を調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/1829

2021年はマリトッツォをはじめとして、フルーツ大福やフルーツサンド、カヌレなど可愛らしく、美味しいスイーツが様々な人から注目を集めました。2021年の流行スイーツをWebツール「Dockpit」と「story bank」を用いて分析し、調査レポートにまとめました。Webログデータをもとに定量と定性の両面から調査・分析し、最新情報をお伝えします。※詳細なレポートは記事末尾のフォームから無料でダウンロードできます。

スタバファンはいったいどんな人なのか?アプリ利用者の行動特徴からペルソナを分析

https://manamina.valuesccg.com/articles/1097

気になるブランドや商品のペルソナについてヴァリューズのマーケティングコンサルタントが調査する企画。今回の調査は確固たるブランドを確立している『スターバックス』についてです。スターバックスファンにはいったいどんな特徴があるのか。Web行動ログデータとアンケートデータを用いて人物像を分析していきます。

ペルソナに落とし込む=ストーリー化

集めたデータをもとに、ペルソナの人物像をできるだけ詳細に詰めていきます。その際には以下の項目をプロフィールとしてまとめます。

◯基本属性
年齢・性別・居住地・職業・年収・家族構成など

◯行動属性
趣味・好きなブランド・好きな雑誌・休日の過ごし方・よく利用するWEBサイト・よく利用するアプリ・SNS利用度

ペルソナ作成の過程で、架空の人格であるペルソナに具体的な人物名を付けたり、顔写真やイラストを用意する場合もあります。これによってイメージをさらに明確にできます。

また、製品やサービスに対する行動を描くのも大切なポイントです。人間関係やエピソードなどの物語を紡ぎ、現在の様子までを構築してみると、どんなアプローチが効果的なのかより具体的なイメージにつながります。

データを分析し、ペルソナに落とし込む際に参考になるのが、「雑誌の媒体資料」です。雑誌ではコンセプトやターゲットを明確にし、他誌との差別化を図って販売増を目指すマーケティングを行っています。それを具体化しているもののひとつに、出版社が広告主に出す「媒体資料」があります。営業資料という側面から、出版社のWebサイトから媒体資料をダウンロードできるケースもあります。

出版社サイドが考える読者層は属性以外に趣味嗜好や行動に触れたものも多く、ペルソナに相当します。読者からアンケートで集めた情報は定性、定量データを使って媒体資料にどのようにまとめ、広告主にアピールしているのかをチェックすれば、「ペルソナへの落とし込み」の参考になります。

こうした観点から、各誌の媒体資料を見ていきます。

「日経WOMAN」の媒体資料では、読者の「ペルソナ」を以下のように定義しています。

【定量データ】
・20~40代の働く女性
・シングル50%、既婚50%(うち50%が子供あり)
・平均年収383万円

年齢・年収・居住地域の定量データを円グラフで表し、サマリーをそれぞれまとめています。

【定性データ】
・向上心があり、自分磨きに意欲的
・堅実で、貯蓄や投資に関心が高い
・自分らしく幸せに働きたい

定量データは数字や割合で表せますが、趣味・嗜好・行動パターンなどの定性データでは、「向上心があり、自分磨きに意欲的」「自分らしく幸せに働きたい」と言うために、どのような根拠があるかが説得力を左右します。

「日経WOMAN」では「読者意識調査」という名目のアンケートで、以下のような設問を設定しています。「流行を追うのではなく、自分のこだわりを大事にしたい」66.8%や「食生活に気を使っている」58.4%などは、「自分らしく幸せに働きたい」の根拠と言えそうです。

・仕事でスキルアップしたい?
・自分の脳力や可能性を試したい?
・年収をアップさせたい?
・スキンケアには気を使っている?
・食生活に気を使っている?
・挑戦してみたい「習い事」は外国語?

ペルソナの運用・見直し

ペルソナに沿ったマーケティングを始めても、顧客の動向は常に変わっており、設計段階とのギャップが生じるケースが出てきます。これらを踏まえ、顧客と接点のある関係者とコミュニケーションを取り、定期的なペルソナの見直しを行います。

ペルソナ設計は大変ではありますが、完成したら終わり、ではありません。設計したペルソナをベースに、顧客が商品やサービスを認知してから購入(利用)にいたるまでの一連の購買行動も考え、プロセスごとの課題に対策を実施するまでがゴールです。

ペルソナを使ったマーケティングの成功事例

スープストック

三菱商事の社内ベンチャーとして始まったスープ専門店チェーン「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」は創業10年で売上42億に達したペルソナマーケティングの代表例。

事業の企画書で作られたバリバリのキャリアウーマン「秋野つゆ」の女性像をブランドのペルソナとして設定し、商品開発や店舗開発にあたっての基準としました。「フォアグラよりもレバ焼きが好き」「豪快にクロールで泳ぐ」など、嗜好や行動まで具体的に想定するペルソナの特徴が現れています。

「秋野つゆ」という架空の女性を設定し、彼女がつくるスープという想定をしました。彼女は、装飾性よりも機能性を好む。フォアグラよりもレバ焼きが好き。プールでは平泳ぎではなく豪快にクロールで泳ぐ。などなど、細かな彼女のプロフィールや属性情報を書き連ねました。その後、商品開発したり、店舗開発をしたりしていく中で、「これって、秋野つゆさんっぽくないよね」とか、擬人化させながら方向性を決めていったわけです。

富士通キッズサイト

富士通では「富士通キッズサイト」でペルソナマーケティングを実施し、そのペルソナをハンドブックとして公開しています。マーケティングの核となるペルソナを公開する企業は珍しく、このハンドブックは1万ダウンロード以上されています。

富士通キッズサイトのペルソナの特徴として、利用者である小学生ペルソナと、選定者となる学校の先生、保護者の3つのペルソナを分けています。

富士通キッズ キッズコンテンツ作成ハンドブック

https://jp.fujitsu.com/about/kids/handbook/

子ども向けサイトの開設で得たユニバーサルデザインのノウハウをまとめた「富士通 キッズコンテンツ作成ハンドブック」をご紹介します。

高級車購入者のペルソナ事例

高額所得者のペルソナ

ネット行動分析サービスを提供するヴァリューズとネットイヤーグループでは、オンライン上のネット行動ログとユーザー属性情報を用いて、定量・定性的にユーザーエクスペリエンスを明らかにする研究活動を共同で行い、その結果をペルソナにまとめました。

高級車を購入するユーザーは「公式サイト(自動車メーカーサイト)」「メディア」「口コミ」「中古車購入」「関連グッズEC」で閲覧傾向が異なる6つのターゲットに分けられました。

6つのターゲットの中で、一番構成比が大きい「公式サイト(自動車メーカーサイト)」中心のターゲットについてユーザー像を深堀りした結果、ブランドの世界観をそのまま受け止めるタイプが多く、DMやイベント、ディーラーなどブランドからのコミュニケーションが有効と示唆されました。

ペルソナの作り方はBtoBとBtoCで異なる

一般的にペルソナは個人を対象とした「BtoC」のビジネスモデルのほうが作成しやすいとされています。企業を相手にする「BtoB」では、購入までの意思決定が担当者と決裁権者など複数人が関わっている場合が多く、これまで紹介したような顧客の心理よりも、関係者の組織や事業状況などの外的要因のほうが影響するため、ペルソナが効果的ではない場合もあります。

BtoBのペルソナを設計する際は、担当者・部署・会社の情報をピックアップします。担当者については、これまでに紹介したような個人の情報を、部署ではそこで課題になっている点、その課題に対して自社がどのようなアシストができるのかを盛り込んでいくと、個人に対してとは異なるアプローチの方法が見えてくるでしょう。

「ペルソナ設定の時代は終わった」のか?

人ではなく、シーンに合わせたモノづくりが大切だと思っています。デジタルが発達し、ユーザーの背景が多様化した時代に、ペルソナの概念はマッチしにくい。

という発言は、Product Manager Conference 2019での10X社代表取締役・矢本氏によるものです。

こうした「ペルソナ設定の時代は終わった」的な意見が出る背景には、2つの要因があります。まず、AIや機械学習が発展し「One to One」マーケティングが行われるようになった時代に、あえて人がペルソナを設定しなくてもいいのでは?とするもの。もうひとつは、Googleが提供する「モーメント」のように細分化したシーンをペルソナでは捉えきれないのでは、というものです。

こうした意見もありますが、どのような商品やサービスを開発していくか、あるいはマーケティングを展開していくかを考える上流においては、ペルソナ設定は有効です。

その理由は、ペルソナの設計・設定を通じてユーザーへの理解(おもに心的なもの)を深められるのは、まだ人間に分があるからです。

モーメントについては、自社がモーメントを捉え、施策に落とし込めるレベルに達していれば問題ありませんが、そうでないならばやはりまだペルソナ設定は有効と言えます。

新たなデータマーケティング手法「モーメント」とは?

https://manamina.valuesccg.com/articles/1225

昨今のデータマーケティングにおいて「モーメント」を重視した分析が進んでいます。消費者が商品やサービスを求める瞬間を「モーメント」として分析し、UX向上に活かそうとするものです。マーケティングにおける「モーメント」とは何で、なぜ重視されるようになったのか説明します。

テンプレート付き!ペルソナの理解が深まる本

ペルソナが商品・サービスを購入するまでの過程を「顧客の旅」に例えて図式化するのがカスタマージャーニーマップです。

本書は国内1000社2000名が体感したワークショップを元にしているので、ペルソナの設定からカスタマージャーニーマップ作成まで実践的な内容が詰まっています。読者向けにBtoB、BtoCのペルソナのテンプレートも提供されています。

はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ(MarkeZine BOOKS) 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性

¥ 2,160

まとめ

ライフスタイルが多様化し画一的なマーケティングが通用しないようになってきました。

ターゲットを代表する典型的なユーザー像を「ペルソナ」として詳細に設定すると、顧客視点が持て、マーケティングの精度が上がり、関係者間で顧客像が統一されるなどのメリットがあります。ペルソナは一般的にB to C向けという認識ですが、B to Bでもペルソナ設計時に担当者、部署、会社全体の情報を盛り込むと、これまでとは異なるアプローチ方法が見えてくるかもしれません。

AIや機械学習の発達によって、ペルソナ不要論も出始めてはいますが、商品・サービスの開発、マーケティングにおいては「人の心」の理解が欠かせないため、まだペルソナの重要度は高い、と言えるでしょう。

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