コロナ影響でネットスーパー4サイトのユーザーが急上昇。1位はコストコ、楽天西友は経済圏内の回遊が強みか

コロナ影響でネットスーパー4サイトのユーザーが急上昇。1位はコストコ、楽天西友は経済圏内の回遊が強みか

新型コロナの影響で外出自粛が叫ばれ、多くの業界が打撃を受ける一方、一部のサービスは需要を伸ばしています。その一つとして今回着目したのが、ネットスーパー。感染予防のために店頭での買い物を控え、ネットスーパーの利用者が増えているのではないかと予想し、eMark+を使ってその実態を調査しました。


新型コロナによるネットスーパーの影響は?

新型コロナ感染拡大により外出自粛が叫ばれているいま、感染予防のためにも店頭での買い物を控え、自宅にいながら買い物ができるネットスーパーを利用する人も増えているでしょう。周囲の家庭からも、買い物は全てネットで済ませている、という声を耳にします。

本稿では、新型コロナの影響でネットスーパーの利用が伸びているのではないかと予想し、その実態をSaaS型の市場分析ツールeMark+(イーマークプラス)を使って調査しました。

eMark+画面より(分析期間:2020年4月、対象デバイス:PC&スマートフォン)

まず、「ネットスーパー」のキーワードでユーザー数のランキングを見てみると、上から楽天西友ネットスーパーイオンネットスーパーイトーヨーカ堂と続き、いずれも前月比が上昇していました。今回は、これら上位3サービスと、最近オンラインストアをオープンしたコストコを加えた4つのネットスーパーの動向を調べていきます。

サイトユーザー数推移を比較

こちらは、昨年4月から1年間の、4サービスのサイトのユーザー数の推移です。

(分析期間:2019年4月〜2020年4月、対象デバイス:PC&スマートフォン)

ランキング調査でも前月比が上昇していたことに触れましたが、4サービスの1年間の推移を見ても、いずれも右肩上がりでした。いずれも、中国での新型コロナ感染が広がり、日本でも心配の声が上がり始めた1月ごろから著しくユーザーが増加しています。

現在の情勢の中、ネットスーパー各社も対応を進めています。例えばイオンは新型コロナの感染拡大を受け、非対面で商品を受け渡す「置き配」や、店舗の駐車場で商品を受け取る「ドライブスルー受け取り」など、ネットスーパーのサービスを拡充させています。

また、2019年11月にはイギリス企業Ocadoとパートナーシップを結び、AIを活用した次世代ネットスーパーを立ち上げると発表していました。当初の計画より進めていたネットスーパーの強化に加え、新型コロナの影響でオンラインへのシフトが加速すると想定し、一層サービスの充実を図る考えだといいます。(参考:『イオンは「新型コロナ後」に備え オンラインへのシフト加速と想定』)

1位のコストコは、昨年12月にオンラインでの販売をスタート。待望の公式オンラインストアという話題性もあり、開始月には特に多くのユーザーが集まりました。翌月には一旦落ち着いたものの、その勢いは一過性のものではありませんでした。他のサービスと同様、新型コロナの影響が出始めた頃からグングンと成長し、4月にはオープン時以上のユーザーを獲得しています。

各サービスの集客状況は?

続いて、eMark+で各サービスの集客状況を調査。外部サイトからの流入が特に多いのが楽天西友ネットスーパー自然検索が多いのがコストコでした。

(分析期間:2020年3月~4月、対象デバイス:PC)

楽天グループは、楽天市場や楽天ペイ(オンライン決済)、ラクマ(フリマアプリ)など、幅広くサービスを展開しています。広域にユーザーを抱えるグループの強みを活かしてリーチを広げ、ユーザーを回遊させられたことで、経済圏を生み出したのではないかと考えます。

また、自然検索が多かったコストコは、検索ワードに「コストコ マスク」が目立ちました。実際に、コストコサイトのコンテンツランキングを見ると、マスクの商品ページが上位にランクインしています。

(分析期間:2020年4月、対象デバイス:スマートフォン)

マスクは、薬局やスーパーなどの店頭でも完売し、ECモールやフリマアプリなどで高額で販売・転売されることも問題視されていました。皆がマスクが探し求める中、コストコでマスクが買えると話題となり、アクセスが集中したのでしょう。(ちなみに、コストコのオンラインサイト内でマスクを検索しても、完売の場合はヒットしない設定になっています)

まとめ

新型コロナの影響でネットスーパーの需要が高まり、どのサービスもユーザー数が増加していることが分かりました。その中でも、時流に即したマスク販売の話題作りでコストコが急成長。オンラインサービス開始からわずか4カ月で、ユーザー数1位に昇りつめました。また、2位は楽天西友。楽天グループの広域な経済圏でのユーザーの回遊させたことが、強みだったと考えられます。

おそらく新型コロナは長期的に社会に影響を及ぼし、今後、収束の兆しが見られたとしても、生活スタイルの変化が起きるでしょう。働き方や買い物のオンラインへのシフトが一層進み、ネットスーパーの需要は続くと思われます。シーズンに合った商品特集を組んだり、ユーザーが使いやすいUI設計、あるいは「置き配」など受け取り方法の拡充など、インターネットを通じたコミュニケーションならではの配慮が、サービスのさらなる成長に繋がるのではないでしょうか。

調査データに関して気になる点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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分析概要

ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズは、全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「eMark+」を使用し、2019年4月~2020年4月のネット行動ログデータを分析しました。
※ユーザー数はヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

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この記事のライター

フリーランスPRおよびライターとして活動中。二児の母。

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