スピーカー/企業紹介
■スピーカー紹介
■企業紹介
株式会社ニッピコラーゲン化粧品は、35年の歴史を持つ化粧品 &サプリメントの通販老舗メーカーであり、コラーゲン原料メーカー国内販売量第1位の株式会社ニッピで通販部門を担うBtoC企業。主に「単品通販型」のビジネスモデルで事業を展開しています。
Dockpit導入のきっかけ
株式会社ニッピコラーゲン化粧品 水関祐司氏(以下、水関氏) :Dockpit導入について、①課題、②解決策を模索、③出会い、の3部に分けてお話しします。
■①課題「自分達は、本当にお客様のことが見えているのか?」
弊社は通販という業態によって実際に顧客と対面しないことから、顧客理解の深度に不安がありました。保持しているデータも個人情報データや購買データ、SNSデータ、行動データとありましたが、色々なデータを見ても不安は拭えない状況にありました。
また新製品発売の際においては、広告のABテストなども導入しましたが、テストの反応だけでは、購入者が見えてこないという課題もありました。
■②解決策を模索「国勢調査等、国の統計データを活用する」
データの活用を模索し始め、N数の大きさから国勢調査のデータや国の統計データを活用することに着目しました。これらの膨大なデータを見ていく中で、日本人のセグメント別のライフスタイルが見えてきました。しかし、それらのライフスタイルを16分類程度に分けては見たものの、そもそも自社保有しているデータとの共通のデータ項目が少なく、双方のデータを繋ぐことができませんでした。
その結果、このままでは「データ集積量や分析能力などの面で他社に呑み込まれる」という危険性を感じ始めました。
■③出会い「 Dockpitが、 データをつなぐ!」
分類したセグメントからデータを繋げることができるツールを探して2年ほどした後、幸運にも「Dockpit」を紹介される機会が得られ、まさに当社が保持しているセグメントデータと統計データを結びつけることができるツールであったことから導入に至りました。
Dockpit具体的活用
水関氏:Dockpitの活用シーンとしては、当社では主に①広告・プロモーション、②顧客販促、③商品開発が挙げられます。
今回は①広告・プロモーションでの利活用方法を具体的活用事例としてお話しいたします。
■(具体例)新成分スキンケア商材の広告プロモーション検討
背景としては、新しい成分訴求を用いた広告展開を考えており、市場のニーズと競合他社の状況を調べ、プロモーションに活用するという狙いがありました。
そこで調査項目に挙がったのが、①ユーザーニーズ 、②競合商品状況、③競合他社のプロモーション調査の3点です。
①ユーザーニーズの面では、キーワード分析を大いに活用しました。
「キーワードサマリー」の機能からは、販売促進したい「成分A」の認知度は低いが、女性が約9割であり、既存顧客層に近い40代から上の世代が多いことがわかりました。また「ユーザー属性」によると、興味を持っているのは平均よりも高収入の人が多いこと、「流入ページ」を見ると、「成分A」にまつわる課題に関しては、ほぼ美容整形で解決しているということ、しかし「ワードネットワーク」を見ると化粧品の項目も認められ、化粧品のニーズはあるということまでわかりました。
②「成分A」について競合商品状況について調査すると、ドリンク・美容液に成分を配合させたものがあることはあるが、現在の市場において「成分A」自体を含んだ特別目立つ化粧品はないということがわかりました。
③競合商品のプロモーション分析では「競合分析」の「集客構造分析」を用いて深掘り分析を行いました。まず、集客のメインは、「ディスプレイ広告」で約61%であることが判明。「ディスプレイ広告」分析の結果詳細をさらに追っていくと、LINE広告を中心に展開していることがわかりました。これをさらに深掘りしたところ、 記事LPで獲得していることまで知ることができました。
また「集客構造推移」を見てみると、4月から5月の自然検索の急増が特徴的に表れました。ここで、「オンラインではなくオフラインでの影響があったのではないか?」という仮説が立ったため別途広告代理店経由で調査したところ、TVCM展開をしていた事実がわかりました。
この結論までの遷移から、DockpitはWeb行動に特化したものではあるけれど、紙媒体やTVといったオフライン媒体での活動の可能性も示唆してくれるツールであると感じました。
さらに「キーワード分析」によって競合商品の顧客獲得状況を調べると、メインとなる年齢層は60代であることや、世帯年収は比較的低い層の人が購入しているのが分かりました。
このように、競合商品の属性なども自社製品同様に調査することができる機能に、Dockpitの大きなメリットを感じています。
■Dockpitの導入効果
①国の統計データを、Dockpitを用いれば、自分達の顧客分析に活用できる
②競合のプロモーション及び顧客が分かるので、自分達のプロモーションに活用できる
③ニーズが分かるので、新商品開発やリニューアルに活用できる
Dockpit活用 〜 データ分析視点から
株式会社ニッピコラーゲン化粧品 中根徹弥氏(以下、中根氏):250万人の独自データに基づく既存の当社顧客や見込み客または 潜在客も含めたユーザー行動を可視化できるということが、Dockpitの非常に大きな強みだと考えます。
今まで、製品を取り巻く現状を深く理解するにあたり、自社製品分析のみだと視野が狭くなるという弱点がありました。
その点Dockpitは、消費者のWeb行動ログを元にした市場分析・競合分析・自社分析の3C分析に対してさまざまな視点からユーザー理解を深めることのできるツールであることから、前述のような弱点を解決してくれ、自社製品や競合市場への理解の深度が増しました。その結果、2022年7月の導入以後からは、商品開発会議をはじめ様々な会議においても、Dockpitを軸にした議論が交わされるほどにDockpitのデータを活用しています。
前述でも水関から話がありました3つのシーンでのDockpit活用方法を、今度はデータ分析の視点からお伝えします。
①広告プロモーション「新媒体の開拓やクリエイティブに活用」
集客に向けての新規施策案作成に活用しています。具体的には、自社製品と、集客に成功している他社サイトの集客構造を比較して、集客する上で取り組むべき新規施策案を検討する際に活用しています。
②顧客販促「顧客向けコンテンツや顧客サービスに活用」
消費者のユーザー属性 (年代や性別、既婚未婚、世帯年収など)を把握します。また、消費者ニーズのターゲット属性に特徴はあるのかといったことや、「検索キーワード」を深掘りし、「掛け合わせワード」などから商品のニーズを探り出すといった分析シーンに活用しています。
③商品開発「商品開発や商品リニューアルに活用」
時期やシーズンによって検索されているキーワードに違いがあるのか、検索者の身体の悩みの有無や、それらをキーワード検索しているかといったことを、「キーワード分析」の「ユーザー数推移」や「属性別マップ」などを活用し、追っています。
■今後の展望
弊社の課題として、お客さまひとりひとりのライフスタイルから知ることを実践することで、 客観的な根拠データをもとにマーケティング施策を判断していきたいと考えています。
また、今後はDockpitだけでなく、違った分析機能を持ったstory bankなども用いて分析を極めていきたいと考えています。
まとめ
通信販売という業態から、顔の見えない消費者の理解は難しいもの。その上、正確かつ大量のデータ収集、そしてそれらを分析するための紐付けという難問に直面していた中で、Dockpitが得意とする機能を用いて、さまざまなシーンでお役立ていただいているという活用事例のご紹介となりました。
Dockpitは「キーワード分析」「競合分析」「業界分析」「トレンド分析」の4つの主要機能が備わっているマーケティングツールです。誰もが使いやすい直感的なUIと、視覚的に表示されたデータを使うことで、情報を素早く把握することができ、業務効率の向上のみならず新たなマーケティング戦略に役立てることも可能となります。
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