防犯意識の高まりを調査。みんなが気になる防犯グッズは?

防犯意識の高まりを調査。みんなが気になる防犯グッズは?

昨今、多様化する犯罪。2023年1月に世間を騒がせた「ルフィ事件」の後も強盗などの犯罪はなくなることなく、サイバー犯罪、特殊詐欺など、その手口は広がるばかりです。 そんな中、世間では防犯グッズに注目が集まっています。ヤフー株式会社は、「Yahoo!ショッピング」における防犯グッズの売れ行きが好調であると発表。自宅や車、自転車、バイクなど、自発的な防犯対策に取り組む人が増えているようです。そこで今回は、世間の防犯に対する意識の高まりをインターネットでの行動ログから探っていきます。


検索も急増。高まる防犯意識

まずは世間の「防犯」に対する意識の高まりを、検索数で確認します。

以下のグラフのように、2023年1月の「ルフィ事件」を皮切りに一気に防犯への意識が高まったと見られ、検索者数に顕著に現れています。

「防犯」検索ユーザー数推移

「防犯」検索ユーザー数推移

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

防犯意識が高いユーザーの特徴とは

では、防犯に注目しているユーザーについて詳しく見ていきましょう。

防犯意識は男女に差なし。40代が中心

防犯について検索しているユーザーは、男女比率はほぼ同じ、年代は40代が最多でした。メディアで取り上げられる事例としては、一人暮らしの女性や高齢者が狙われるイメージもありますが、防犯対策に積極的なのは30〜50代のファミリー層が多いことがわかります。

「防犯」検索ユーザー属性/男女比

「防犯」検索ユーザー属性/男女比

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「防犯」検索ユーザー属性/年代

「防犯」検索ユーザー属性/年代

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

男性は「カメラ」を探し、女性は「窓」「玄関」を守る

続いて、ユーザー属性ごとの防犯意識について調べていきます。

「防犯」と掛け合わせて検索されたワードのランキングは以下のとおりです。
「窓」「玄関」「屋外」などの狙われそうな場所に加え、「車」「自転車」「バイク」などの車・カー用品の防犯対策を調べていることがわかります。

防犯対策グッズとしては、圧倒的に「カメラ」が検索されており、「センサーライト」「ライト」が続きました。
唯一「パナソニック」がメーカー名で検索されています。

「防犯」掛け合わせワードランキング

「防犯」掛け合わせワードランキング

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

次に、男女別、年代別の関心ワードを確認します。

以下の図のように、男性は「センサー」「カメラ」「GPS」などの防犯グッズに注目し、一方で女性は「窓」「玄関」「鍵」など、対策場所に注目していることがわかります。

また、若年層の女性は「一人暮らし」「賃貸」「1階」など検索しているようです。高齢層の女性は「補助金」「補助」の検索が特徴的です。

「防犯」検索ユーザー属性マップ

「防犯」検索ユーザー属性マップ

※縦軸:年齢、横軸:性別
期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

「防犯」検索後の流入サイトは「楽天」「Amazon」など通販サイト

続いて、「防犯」検索後の流入サイトについて分析します。

同時検索ワードに防犯グッズが多数ランキングしたことでもわかるように、上位は「楽天」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」など通販サイトが占めました。また、主に事業者・個人事業主用向けの「モノタロウ」も5位にランクインしています。

メディアでは「mybest」「価格.com」などのクチコミ掲載サイトがよく見られています。「Yahoo!知恵袋」が8位に入っていることからも、実際使ってみてどうなのか、どのように使用しているのかを参考にしていることがうかがえます。

企業のサイトでは、「ALSOK」「SECOM」「Secual」のホームセキュリティ会社、「レスキューなび」など生活全般のトラブル対応サービス、窓・サッシなどを販売する「YKK」などがランクインしました。

「防犯」検索後の流入サイト

「防犯」検索後の流入サイト

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

防犯対策ノウハウページにユーザーが集まる

通販サイトへの流入が多いことがわかりましたが、特にユーザーを多く集めたコンテンツは何か、流入ページのランキングを見てみましょう。

以下の表のように、ユーザー流入ページランキングには、防犯対策のノウハウが紹介されたページが並びました。

「防犯」検索後の流入ページ

「防犯」検索後の流入ページ

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

窓の防犯性を高めたい | 窓リフォームから探す | リフォーム | YKK AP株式会社

100均の防犯グッズ!すぐできるおすすめの防犯対策 | 鍵屋の鍵猿

最後に、「防犯」を検索したユーザーが、他にどんなワードを特徴的に検索しているを分析します。
結果、「人感センサー」「防犯カメラ」「監視カメラ」などの防犯グッズが上位に入りました。

「防犯」検索ユーザーの関心ワードランキング

「防犯」検索ユーザーの関心ワードランキング

期間:2022年5月〜2023年4月
デバイス:PCおよびスマートフォン

まとめ

今回は、世間の防犯に対する意識の高まりを、ユーザー属性や検索キーワードなどから分析しました。

「防犯」検索ユーザー数の変化は?

2023年1月の「ルフィ事件」以降、「防犯」検索ユーザー数は増加。防犯への意識が高まっていることがわかりました。

防犯意識が高いユーザーの特徴は?

防犯について検索しているユーザーは、男女比率はほぼ同じ、年代は40代が最多で、30〜50代のファミリー層の防犯意識の高さが確認できました。

「防犯」とセットで検索されているワードは?

「防犯」と掛け合わせて検索されたワードは、「窓」「玄関」「屋外」などの狙われそうな場所、および、「車」「自転車」「バイク」などの車・カー用品でした。防犯グッズの中で特に多かった検索ワードは「カメラ」でした。

年齢ごとの防犯意識の特徴は?

男女別、年代別の関心ワードにも特徴が見られました。
男性は「センサー」「カメラ」「GPS」などの防犯グッズに注目し、一方で女性は「窓」「玄関」「鍵」など、対策場所に注目していることがわかりました。若年層の女性は「一人暮らし」「賃貸」「1階」を検索、高齢層の女性は「補助金」「補助」を検索していることも特徴です。

「防犯」検索後の流入サイトは?

流入サイトは「楽天」「Amazon」「Yahoo!ショッピング」「モノタロウ」など通販サイトが上位を占めました。
メディアでは「mybest」「価格.com」などのクチコミ掲載サイトがよく見られました。
「ALSOK」「SECOM」「Secual」「レスキューなび」「YKK」などの企業サイトもランクインしました。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザでキーワード分析やトレンド調査を行えます。無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。
dockpit 無料版の登録はこちら

この記事のライター

フリーライター。大手キャリア系企業で編集の仕事に出会い、その後、3つのメディアの立ち上げなど行い、2014年にフリーランスに。医療系、就活系、教育系、結婚系のサイトで執筆中。

関連する投稿


新興テック企業「Nothing」。2年で7倍成長の理由を世代別に分析

新興テック企業「Nothing」。2年で7倍成長の理由を世代別に分析

ロンドン発、今注目のテクノロジーブランド「Nothing(ナッシング)」。2020年の設立以来、スマートフォンやオーディオ製品を中心に、透明感ある唯一無二のデザインと高い性能で、多くの大企業がひしめくテック業界で急速に存在感を高めています。そんな革新的なNothing製品は、どのような人々に支持されているのでしょうか。本記事では、Nothingのサイト訪問者データをもとにユーザー像を分析し、なぜNothingが注目を集めているのかを年代別に考察していきます。


【2025年版】人気キャラ図鑑|ヒットしたミャクミャク・ラブブ等の注目度、次来るキャラは?

【2025年版】人気キャラ図鑑|ヒットしたミャクミャク・ラブブ等の注目度、次来るキャラは?

2025年、たくさんのかわいいキャラクターが流行りました。今回の記事では、2025年で人気が急上昇したキャラクター10選をご紹介します。また、ちいかわ・ミャクミャクなどの人気キャラの経済効果にも迫ります。最後には、2026年に人気が上昇するキャラクターを予想しました。


食べ放題ファンの生態。ケンタ・ミスド・かっぱ寿司の食べ放題って知ってる?

食べ放題ファンの生態。ケンタ・ミスド・かっぱ寿司の食べ放題って知ってる?

好きなものを好きなだけ選べる「食べ放題」は、友人や家族との食事で人気の選択肢です。焼肉やしゃぶしゃぶといった定番に加え、近年はさまざまなジャンルで食べ放題を展開するお店が増えています。本記事では、「食べ放題」を検索するユーザーを分析し、今注目の食べ放題を紹介します。


おじさん構文、おぢポ、無課金おじさん...なんで“おじさん”ってバズるの?

おじさん構文、おぢポ、無課金おじさん...なんで“おじさん”ってバズるの?

おじさん特有のLINEの文面「おじさん構文」、軽装備のオリンピック選手「無課金おじさん」など、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。ポイ活アプリ「おぢポ」は250万ダウンロード、「おじさん構文」をテーマとした楽曲は3,000万回再生というようにバズっています。なぜ数々の「おじさん」は流行するのでしょうか?この記事では、おじさんがヒットの要因となる理由を探ります。


Threadsユーザー数1,000万人突破。ヒットの要因と未来予測

Threadsユーザー数1,000万人突破。ヒットの要因と未来予測

「Threads(スレッズ)」は、「Instagram」や「Facebook」で知られるMeta社が提供するテキストベースのSNSプラットフォームです。2023年7月にサービス開始したThreadsですが、ここ2年でユーザー数を大きく伸ばしていることをご存じでしょうか。本記事ではThreadsユーザー増加の背景と、今後の推移について分析します。


ページトップへ