Tableauで正規表現を使って簡単にデータを変換してみよう【第2回】

Tableauで正規表現を使って簡単にデータを変換してみよう【第2回】

正規表現を使う事でTableau上で複雑なデータ処理を簡単に行う事が可能となり、Tableauでできることが飛躍的に広がります。


Tableauで正規表現とREGEXP関数を使ってみる

前回の記事の内容を踏まえ、実際にスーパーストアのデータで正規表現を使ってみます。
サンプルとしてスーパーストアの「製品名」のデータを使います。
ここでは製品名に「はさみ」か「ナイフ」を含んでいるものを「取り扱い注意」の製品としてわかるようにしていきます。

「はさみ」か「ナイフ」を含む製品だけ区別できるようにしたい。

計算フィールドの作成画面を立ち上げて以下の数式を設定します。

IF REGEXP_MATCH([製品名],'(はさみ|ナイフ)')
THEN "取り扱い注意"
ELSE "その他"
END

ここではREGEXP_MATCH関数を使っています。
正規表現では(はさみ|ナイフ)と記述して「はさみ」か「ナイフ」の文字列を含んでいる文字列を指定し、IFを使って該当するorしないかでそれぞれフラグを立てています。

ここで使っている正規表現の記号「|」はパイプもしくはパイプラインと読み、ORと同じような意味合いを持ちます。括弧と組み併せて使い、括弧の中で複数の文字列を記述することで、いずれかの文字列に該当するパターンを正規表現で表しています。なお、今回は「はさみ」と「ナイフ」の2つですが、パイプを増やすことで3つ以上の文字列を正規表現で指定することも可能です。

作成した計算フィールドをワークシートに出すと以下のようになります。

刃物に該当する製品名は「取り扱い注意」となっている。

正規表現を使ってデータを処理することで、一つ一つの製品名を見て細かく条件を分ける必要なく、一括でデータを処理できていることが確認できます。

まとめ

ここまで、正規表現の概要と、Tableauで関数と組み合わせて使う例を紹介しました。
今回は簡単な例でしたが、正規表現での指定の仕方は非常に多岐にわたります。

最初は記号の種類も多く、少し難しく感じてしまうかもしれませんが、一度慣れてしまうと非常に便利な機能です。マスターするとTableauスキルも飛躍的に向上し、できることの幅も大きく広がるので、是非この機会に使ってみてください。

サムネ画像:piter2121 - stock.adobe.com

▼Tableau導入に関するご相談は、お気軽に下記お問合せフォームよりご連絡ください
Tableauに関するお問い合わせはこちら

この記事のライター

新卒でソフトウェアベンダーに入社しBIツールを使ったシステム構築やデータ分析の他、顧客向けのトレーニングやセミナー講師を担当。
その後、WEB系事業会社のWEBマーケティングの担当として新規顧客獲得や広告運用の業務を担当した後ヴァリューズに入社。
現在はお客様が持っているデータを活用してマーケティングの支援を行う他、WEBマーケティングデータとBIツール「Tableau」を組み合わせた新たなサービスの開発にも従事。

関連するキーワード


Tableau データ分析

関連する投稿


データサイエンティスト協会「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」11月11日(月)開催!

データサイエンティスト協会「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」11月11日(月)開催!

データサイエンスの最新トレンドを発信する一般社団法人 データサイエンティスト協会主催のイベント「11thシンポジウム~データサイエンスの最前線~」が、2024年11月11日(月)に開催します。年間を通じて活動している「データサイエンティスト」の育成・啓発活動の実践的な知識や成果に加え、生成AIの今後の展望などデータサイエンスの最新情報を知ることができます。ぜひこの機会に参加してみてはいかがでしょうか。


データ活用を加速させる!「BIダッシュボード」事例集 | BIダッシュボードギャラリー

データ活用を加速させる!「BIダッシュボード」事例集 | BIダッシュボードギャラリー

社内外の様々なデータを可視化し、グラフを組み合わせて表現することで、データの傾向やパターンを明確にし、分析の精度を向上させる「BIダッシュボード」。関係者間の正しい情報共有や共通理解の促進も期待できます。本レポートでは、Tableauをはじめとする様々なBIツールの導入や構築支援を行ってきたヴァリューズが、これまでの活用事例を厳選して紹介します。業務改善や意思決定に利用するダッシュボードについて、具体的なイメージが欲しい!という方にもおすすめです。


TableauでAI活用!Tableau Pulseって何?(概要紹介)

TableauでAI活用!Tableau Pulseって何?(概要紹介)

AIを使ってTableauの分析ができる新機能「Tableau Pulse」の日本語対応が先日発表されました。 2回に分けてそもそもTableau Pulseがどういったものか、どうやって使うのかをご紹介していきます。 この記事ではTableau Pulseの概要を紹介します。


TableauでAI活用!Tableau Pulseって何?(使い方)

TableauでAI活用!Tableau Pulseって何?(使い方)

AIを使ってTableauの分析ができる新機能「Tableau Pulse」の日本語対応が先日発表されました。2回に分けてそもそもTableau Pulseがどういったものか、どうやって使うのかをご紹介していきます。この記事ではTableau Pulseの使い方を紹介します。


Tableau2024.1の注目新機能紹介(Excelでのヘッダーと開始行の選択)

Tableau2024.1の注目新機能紹介(Excelでのヘッダーと開始行の選択)

2024年春にリリースされたTableau2024.1の新機能のうち、特に注目の新機能を3回に分けてご紹介します。 今回は「Excelでのヘッダーと開始行の選択」(Tableau Prep)です。


最新の投稿


DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

DB型サイトでSEO施策を実行して対策ページが上位化するまでにかかった期間は"6か月"が最多【eclore調査】

株式会社ecloreは、同社が運営する「ランクエスト」にて、データベース型サイト運営者を対象に、SEOの実施状況やその効果について調査を実施し、結果を公開しました。


SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

SEOに積極的に取り組んでいるサイトの9割以上が表示速度の重要性を認識!改善に取り組む目的は「顧客体験の向上」と「リピート率の改善」が上位【Repro調査】

Repro株式会社は、Webサイト運営・管理者を対象とした、「Webサイトの表示速度改善についての実態調査」を実施し、結果を公開しました。


感性について ~ マーケティングとハプティクス

感性について ~ マーケティングとハプティクス

人には5感が備わっています。さらに突き詰めれば第6感という感覚も。それら人の持つ感性や感覚を補うべくあらゆる技術も日々進歩していますが、人のそれらの代替となるような技術はまだ未完の途上です。それほどに他に取って代われない私たちの感性・感覚。本稿では、広告・マーケティング業界に40年近く従事し、現在は株式会社創造開発研究所所長、一般社団法人マーケティング共創協会理事・研究フェローを務めている渡部数俊氏が、広告やマーケティングを通して人の感性の深さを説き、ハプティクス(Haptics)を用いて人の感覚の重要性を解説します。


イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

イードとガイエ、リアルとデジタルの融合でアニメファンの推し活を支援する広告パッケージを提供開始

株式会社イードと株式会社ガイエは、全国のファミリーマート、ローソン(※一部店舗を除く)に設置されているマルチコピー機で展開するコンテンツサービス「エンタメプリント」を活用した広告パッケージ「Anime Touch Ad」を共同開発し、販売開始することを発表しました。


ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

ネオマーケティング、ボーダーリンクとの協業で在日外国人リサーチサービスを提供開始

株式会社ネオマーケティングは、株式会社ボーダーリンクと協業し、在日外国人リサーチサービスを提供開始したことを発表しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ