第1回 モノを買う時の無意識の行動まで明らかに!? アンケートの弱みを補完する「購買プロセス調査」

第1回 モノを買う時の無意識の行動まで明らかに!? アンケートの弱みを補完する「購買プロセス調査」

多様な情報収集チャネルと購買アクションのオンライン化により、複雑さを増すカスタマージャーニー。「最近、お客様の顔が見えてこない。行動がよくわからない」という声も多く耳にします。ヒアリングしたい内容をピンポイントに確認できるアンケート調査と、無意識下や記憶に頼らないWeb行動ログ調査を組み合わせた「購買プロセス調査」なら、生活者の意思決定の実態を把握することが可能です。第1回ではその特長を事例とともにご紹介します。


こんにちは。データマーケティングの会社・ヴァリューズでリサーチャー/マネジャーを務めている鳥塚です。

わたしは主に事業会社のマーケティング部門や商品開発部門のご担当者様に対して、事業課題やマーケティング課題をお聞きし、その解決に向けた調査・分析をご提案・実施し、課題解決に向けたソリューションをご提案するようなことに携わっています。

生活者の意思決定を見に行こう -「購買プロセス調査」

最近のお客様とのお話しでは「ユーザーの顔が見えにくくなっている」「なぜ自社の商品を選んでくれているのか、なぜ競合の商品が選ばれているのかがわからなくなっている」というお悩みをしばしば耳にします。

従来の消費者へのアプローチ方法はテレビCMを代表とするようなマスメディアへの露出が中心で、購買チャネルも実店舗にほぼ限られていました。

それが現代のネット社会では、消費者はインターネットを活用し、あらゆる場所から、様々な情報を入手し、購入までもがオンラインだけで完結することが当たり前となっているため、消費者の顔、姿が見えにくくなっているのでしょう。

オンラインとオフラインを行き来するカスタマージャーニー

オンラインとオフラインを行き来するカスタマージャーニー

そのような時にヴァリューズの独自データであるWeb行動ログデータとアンケート調査を組み合わせた「購買プロセス調査」をご提案し、お客様の課題解決に応えています。

今回はヴァリューズの「購買プロセス調査」についてご紹介します。

一般的なアンケート調査だとわからないことも把握できる

ヴァリューズの「購買プロセス調査」はアンケート回答データとWeb行動ログデータを組み合わせることで消費者の検討プロセス、カスタマージャーニーを可視化する調査手法です。

アンケート調査部分は従来の購買プロセス調査での聴取項目と大きな違いはありません。購入を思い立ったきっかけから始まり、情報収集の詳細、比較検討商品の有無、購入の決め手、購入チャネルなどを取得します。

WEB行動ログデータでは、アンケート回答データで取得した検討開始時期から購入時期までの期間のWebログデータを抽出し、「どんな検索ワードから」「どこで」「何を」調べているのかなどを詳細に分析します。

アンケート回答でも情報収集については聴取しますが、回答者は過去の出来事を思い出しながら回答するため、どうしても記憶に残っていない行動はアンケート回答にはあらわれないという点がデメリットとしてあります。一方、Web行動ログデータでは実測データとして接触したサイトや閲覧コンテンツ、検索ワードなどのデータを取得しているため、記憶に残っていない行動を見ることができるという大きなメリットがあります。

では、Web行動ログデータの分析だけで十分なのでは?と思われるかもしれませんが、Web行動ログデータにも「オフラインの行動はわからない」「行動の背景となる意識はわからない」などのデメリットもあります。

そのため、両方のデータのメリットを活かし、補い合えるアンケート×ログデータは価値を発揮できる調査なのです。

「Asking」と「Listening」の強み・弱み

「Asking」と「Listening」の強み・弱み

購買プロセス調査でどんなことがわかるのか?

ヴァリューズが実施した「犬飼い始めユーザーのジャーニー調査」を例に、購買プロセス調査を通じてどのようなことがわかるのか、見てみましょう。

アンケート調査でペットとして犬を飼い始めた時期や犬種などを聴取し、Web行動ログデータで飼い始め時期の閲覧コンテンツの移り変わりを分析しています。

犬を飼い始めた後のユーザーの関心事の変遷を見ることで、それに合わせたコンテンツを自社サイトに掲載し、ノウハウと合わせて自社商品の紹介や誘導を行うなど、ユーザーとの接点を持つための施策も考えられるのではないでしょうか。

「犬飼い始めユーザーのジャーニー調査」より。犬を飼い始めた時期の閲覧コンテンツ分析。

「犬飼い始めユーザーのジャーニー調査」より。犬を飼い始めた時期の閲覧コンテンツ分析。

まとめ

従来のアンケート調査やインタビュー調査だけでは観測が難しかった消費者の無意識下での行動を見ることでリアルなカスタマージャーニーを描くことができるのがヴァリューズの「購買プロセス」の大きな特長です。

IT技術の進歩や環境の変化に応じて消費者の行動はこれからも変わっていくことが予想されます。「最近、お客様の顔が見えてこない。行動がわからない。」などのお悩みをお持ちでしたらぜひともヴァリューズにご相談ください。

購買プロセス調査のご相談、費用感などを知りたい方は下記の「資料請求・お問い合わせ」ボタンよりご連絡ください。

資料請求・お問い合わせ

資料ダウンロード【無料】|「アンケート×ログ」による購買プロセス調査

資料のダウンロードURLを、ご入力いただいたメールアドレスに送付させていただきます。
ご登録頂いた方にはVALUESからサービスのお知らせやご案内をさせて頂く場合がございます。

この記事のライター

新卒で総合調査会社に入社し社会調査や自治体の計画策定支援業務を行う。
その後ネットリサーチ会社マクロミルを経て2016年にヴァリューズに入社。
リサーチャーとしてアンケート×ログ調査の設計・分析を担当している。

関連するキーワード


アンケート

関連する投稿


【ユーザー徹底検証】サプリメント利用調査(2025年1月最新版)

【ユーザー徹底検証】サプリメント利用調査(2025年1月最新版)

ドラッグストア、コンビニ、ECと手軽に手にすることのできるサプリメント。実際にはどれくらいのユーザーが利用しているのでしょう。そして、その目的や購入の決め手となることは?本レポートでは、サプリメントの摂取層を対象に調査を行い、どのような商品が選ばれ、どのように利用されているのか、その購買行動や利用実態を具体的に把握、検証しました。※本レポートは無料でダウンロードできます。


【2024年最新】東南アジア3カ国実態調査 ~タイ・ベトナム・インドネシア~

【2024年最新】東南アジア3カ国実態調査 ~タイ・ベトナム・インドネシア~

日本と同じアジアでも、独特のお国柄や文化を擁す東南アジア。その中でも本レポートではタイ・ベトナム・インドネシアの人々の日常生活や価値観を明らかにし、最近注目されている「ライブコマース」「ローカル愛」「EV車」に関する実態を調査しました。※調査レポートは記事末尾のフォームより無料でダウンロードいただけます。


キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

キャンプブームはコロナ禍を経て落ち着いたのか? 検索行動データやアンケート調査から市場を考察

新型コロナウイルスの拡大の時期に、キャンプが注目を集め、一大トレンドになりました。日常を取り戻した現在、キャンプブームは下火になっているようにみえます。一方で、キャンプブームが収まったのではなく、人々の生活にキャンプが文化として根付いたという意見もあります。今回は、キャンプブームをデータで分析し、その変遷と現状について考察します。


【TVドラマランキング】医療系ドラマ「ブラックペアン シーズン2」や親子の愛がテーマの「海のはじまり」の視聴実態など

【TVドラマランキング】医療系ドラマ「ブラックペアン シーズン2」や親子の愛がテーマの「海のはじまり」の視聴実態など

近年動画配信サービスが普及し、時間や場所にとらわれず様々なジャンルの動画を手軽に視聴できるようになりました。テレビ離れが幅広い年代で囁かれている時代、話題になるテレビドラマとは、どのようなものなのでしょうか。今回は、2024年7月~9月に放送されたドラマについて、認知度や視聴方法、満足度、満足理由などをランキング化。その実態を探りました。


【調査リリース】Z世代メンズの美容意識を調査 ミレニアル世代より10%以上高く70%以上が美容に関心

【調査リリース】Z世代メンズの美容意識を調査 ミレニアル世代より10%以上高く70%以上が美容に関心

SNS上のバズやトレンドへの感度が高く、流行を生み出す世代として注目のZ世代。企業のライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を高めるためには、顧客ライフサイクルが長いと思われる若い世代の獲得は避けて通れません。そこで今回は、「メンズメイク」「メンズコスメ」への関心が高まっているという背景から、Z世代男性の美容に関する意識や購買行動を、ミレニアル世代と比較しながら調査。美容潜在層を顕在層にするために、どのような環境やきっかけが必要なのか、現役Z世代アナリストが分析しました。


最新の投稿


Z世代が最も利用しているSNSは「YouTube」で利用率8割超!前年から利用率が最も伸びたのは「BeReal.」に【サーバーエージェント調査】

Z世代が最も利用しているSNSは「YouTube」で利用率8割超!前年から利用率が最も伸びたのは「BeReal.」に【サーバーエージェント調査】

株式会社サイバーエージェントは、インターネット広告事業の「サイバーエージェント次世代生活研究所」において、「2024年 Z世代SNS利用率調査」を実施し、Z世代が利用しているSNSおよび各世代のSNS利用率・認知率を発表しました。


CCCMKHD、Vポイントの購買・行動データを活用した商業施設向けマーケティングサービスの提供を開始

CCCMKHD、Vポイントの購買・行動データを活用した商業施設向けマーケティングサービスの提供を開始

CCCMKホールディングス株式会社は、Vポイントの購買・行動データを活用した商業施設向けのマーケティングサービス「ミルート」の提供を開始したことを発表しました。


GMOユナイトエックス、TikTokアプリ内完結型インスタントウィン機能を搭載した「FanSpot byGMO for TikTok」をリリース

GMOユナイトエックス、TikTokアプリ内完結型インスタントウィン機能を搭載した「FanSpot byGMO for TikTok」をリリース

GMOユナイトエックス株式会社は、TikTok のBusiness Messaging APIを活用したTikTokアプリ内完結型の新機能「インスタントウィンキャンペーン機能」を搭載した「FanSpot byGMO for TikTok」を、SNSキャンペーン支援ツール「FanSpot byGMO」シリーズとしてリリースしたことを発表しました。


ウルテク、ワンクリックで顧客理解を深める新機能「AIインテント分析」提供開始

ウルテク、ワンクリックで顧客理解を深める新機能「AIインテント分析」提供開始

ログリー株式会社が提供するアカウントインテリジェンスツール「ウルテク」は、自社サイトだけでなくサイト外の検索意図や興味・関心データをAIで解析する「AIインテント分析」機能の提供を開始したことを発表しました。


AIエージェントの認知は約5割!「ルーティン業務の自動化」「レポート・文書の自動作成」などに期待【ディープコア調査】

AIエージェントの認知は約5割!「ルーティン業務の自動化」「レポート・文書の自動作成」などに期待【ディープコア調査】

株式会社ディープコアは、20〜50代のビジネスパーソンを対象に、単なる応答型AIを超え、タスクの計画、実行、結果の評価を自律的に行う能力を備えた、特定のタスクをこなすことに特化したシステム・プログラムである「AIエージェント」についての調査を実施し、結果を公開しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ