インサイドセールスで求められること
インサイドセールスとは顧客の元へ足を運ぶ外勤型の営業ではなく、電話やEメールを用いて営業活動を行う内勤型の営業手法となります。
こうやって見るとテレアポと同じではないかと考える人もいるかもしれませんが、テレアポとは違います。まずは、インサイドセールスで求められることについて理解を深め、インサイドセールスを行う目的を知りましょう。
■商談見込みのある案件を見つけて育てる
インサイドセールスが求める成果は、商談見込みのある案件を見つけるということです。
つまり、どれだけの案件が受注に繋がっているのかを最終的には求められることになります。
テレアポではアポイントを取ることが中心となるため、そこがテレアポとインサイドセールスの大きな違いと言えるでしょう。
また、営業件数を多く獲得するだけではなく、顧客との関係性の構築もインサイドセールスでは重要視されます。
インサイドセールスでは顧客との関係を長期的に構築しながら商談化できるように育てていくのです
そのため、インサイドセールスでは営業の「量」だけではなく「質」も求められることになります。
インサイドセールスのKPI設計について
インサイドセールスを導入した場合、目標設定が大きなポイントとなります。
これはKPI設計と呼ばれるもので、業績に直結する評価の数値指数のことを指します。
インサイドセールスにおけるKPIは、フィールドセールスのように受注金額や商談の成約率だけを設定するものではなく、違う視点でのKPI設定が必要となります。
初回から受注に至るケースよりも長期の営業活動による成果が得られることが多いため、営業活動のプロセス全体における活動や効率が評価されるよう目標にならなくてはなりません。
インサイドセールスを導入するうえで、必要となる3つのKPI項目は以下です。
■電話営業におけるKPI
インサイドセールスでは内勤での営業活動を行うため、電話にて営業活動が行われることが多くなっています。
ただし、従来のコールセンターと呼ばれていたものよりも営業活動が強化されたものにならなくてはならず、テレアポとの違いをハッキリさせなくてはいけないのです。
そのためにも、アポイント数のみに重点を置くのではなく、インサイドセールスの運用に向けた電話における営業活動のKPI設定が必要になります。
コール件数はインバウンドとアウトバウンドに分けて指標を設定し、コール時間やコール時間意外の業務上必要な時間なども計上してバランスを把握します。
■営業の活動量に対するKPI
インサイドセールスにどれほどの活動量を充てられているのかを計る指標となり、インサイドセールスでは長期的な成果を得るまでの活動を評価しなくてはいけません。
そのため、営業活動の結果どれほどのボリュームが得られているのかを数値化してKPI設定する必要があるのです。
KPI設定のためには、必要となる項目は「コール件数」や「メール件数」「メール開封数」「メールリンク先閲覧数」などの数値だけではなく、「顧客カバー件数」や「見込み顧客件数」なども計上します。
これにより、営業の成果だけでなく、それまでに至ったプロセスに対してのKPI設定が可能となります。
■成果と効率を計るためのKPIための設定
インサイドセールスにおけるKPIの中で最も重要な部分となるのが、営業の効率を計るKPIです。
営業の活動量は各企業の業種や規模によっても異なりますが、効率においてはどんな企業も常に向上させるべき指標なのです。
インサイドセールスにおいては営業の成果ではなくプロセスが重要であるとしていますが、長期プロセスにも効率化は大切です。
クロージング(顧客と契約を締結すること)率を高めることや、見込み顧客をどれほど顧客に変えることができたのかリードコンバージョンを高められるよう数値化してKPIを設定します。
KPIを達成するための目標管理
インサイドセールスを運用するためには、KPIを設定することで数値化して視覚化や達成率を管理することが可能になります。そうすることで、具体的な問題点や改善点を見つけ出して営業全体で共有することができるのです。
KPIを達成するためには、目標管理が重要になります。
日々の営業活動の量と効率、そして営業自体の質を高めていくことで成果を大きく上げることができるのです。
そのためには、マーケティングオートメーション(MA)や営業管理システム(SFA)、顧客管理システム(CRM)といった管理ツールを利用してデータ記録をとっていき、効率的にインサイドセールスを運用することが大切です。
インサイドセールスはデータドリブンな営業手法
インサイドセールスの導入に向けて、そしてインサイドセールスを運用していくためには管理ツールによって日々のデータをとることや、目標設定が重要であることが分かったと思います。
つまり、インサイドセールスでは効果測定や計測で得られていたデータを元に営業というアクションを起こしたり改善していくことになるので、データドリブンな営業手法であると言えるでしょう。
データを蓄積していくほどデータの精度が高くなるため、問題の改善点や向上していくべき点を見つけやすくなります。
インサイドセールスを導入しよう
インサイドセールスは、今後日本でも多くの企業が取り入れていく営業手法となり、効率的な営業活動には欠かせない存在になります。
ただし、インサイドセールスではデータを活用してどのようにマーケティングやマネジメントをしていくかが重要なポイントです。
インサイドセールスを運用するためには、管理システムや管理ツールといったデータマネジメント環境の整備は必須と言えます。データマネジメント環境を整え、インサイドセールスを導入していきましょう。
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