Z世代の消費が動く!「デート」のリアルを現役大学生と調査 |  Gen-Z調査隊×慶應義塾大学SFC桑原研 共同調査レポート<前編>

Z世代の消費が動く!「デート」のリアルを現役大学生と調査 | Gen-Z調査隊×慶應義塾大学SFC桑原研 共同調査レポート<前編>

これからの消費を担う、Z世代。デジタルネイティブ、スマホネイティブでもある彼らの消費行動は、常にマーケターから注目を集め続けています。今回、VALUESのZ世代アナリストたちがマーケティングを研究する現役大学生と共に、「Z世代のデート時の行動」を分析。その様子をお届けします。


Gen-Z調査隊、現役大学生と“Z世代の恋愛”を読み解く

こんにちは、現役Z世代による“Z世代の行動データ”分析ラボ Gen-Z調査隊です!
私たちは、消費者の行動データをもとに、現役Z世代メンバーの視点から、“Z世代のリアル”を分析しています。

私たちは2023年冬、マーケティング・コミュニケーションを研究する慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス 桑原武夫研究会(以下、「桑原研」)の学生の皆さんと一緒に「Z世代のデート時の行動」を分析しました。

慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス 桑原武夫研究会とは?

マーケティング・コミュニケーションやデータサイエンスに関する研究を専門的に行う。グループワーク形式で調査目的や課題を設定し、調査設計や分析を進め、課題解決を目指す。主宰・桑原武夫 総合政策学部教授。

桑原武夫研究会|慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)

https://www.sfc.keio.ac.jp/introducing_labs/014799.html

SFCにおける活動の中心は「研究会」。教員と学生が共に考えながら先端的な研究活動を行っており、学生は実社会の問題に取り組むことによって高度な専門性を身につけます。 桑原武夫研究会の特色 とにかく学生主体の研究会です。講義のコンテンツは学生が用意します。学生から依頼されて講義するときもあれば、学生同士で授業をしているときもありますね。教員はあくまで機会やデータを提供し、彼らの学びをサポートしているだけです。 研究内容も、学生の興味・関心で自由に決めてもらいます。桑原研究会には、...

桑原研ではヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit(ドックピット)」が研究に利用されています。そんなご縁もあり、今回の共同調査が実現しました。参加する桑原研の学生さんは、ふだんからマーケティングに関する研究やデータ分析を行い、企業と提携した授業への参加経験もある精鋭ぞろい。はたして、桑原研の学生さんとGen-Z調査隊は、"Z世代のデート時の行動”をどう読み解いたのでしょうか?
その様子を前編・後編に分けてお届けします。

※本記事では、各世代を以下のように定義しています。Z世代=15歳~26歳、ミレニアル世代=27歳~42歳。(いずれも調査時点)

(2023年12月5日:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスにて)

Z世代にとって「デート」とはどのような瞬間なのか?

今回のテーマは「Z世代はどんなデートをしているのか?どのように情報と向き合い、どんな消費をしているのか?」です。とても興味深いテーマですが、このテーマに決めた背景にはどのような思惑があったのでしょうか。
Gen-Z調査隊のまろん君にその理由を教えてもらいました。





まろん:今回は学生さんとの共同研究ということで、自分が大学生だった時を思い出して「デートの時の行動」を選びました。まだ他の世代と比較すると若く、購買力が低いと思われがちなZ世代ですが、そんな僕たちにとって「デート」はまさに消費が動く最大のタイミングです。だからこそ、Z世代ならではの特徴が捉えやすいと考えました。

たとえば、SNS映えを中心としたデートスポットのトレンド変化や、割り勘をする・しないなど上の世代との金銭感覚の違いなどもありますよね。社会人になってから、いちマーケターとして改めて「デートの時の行動」に興味が湧いています。




たしかに、「デート=消費が動く最大のタイミング」とは、Z世代に着目するマーケター必見のテーマといえそうですね。

今回は、学生さんとGen-Z調査隊で3つのチームに分かれ、「デート時の行動」の中でも、特に深掘りしたい行動を選んでグループワークを進めました。グループワークに進む前に、自分自身のデートの振り返りや、事前データのインプットを行い、デートに関する知見を深めた上で臨みました。

【調査の進め方】

STEP1 キックオフ
STEP2 仮説構築のためのデータ分析(ヴァリューズでアンケート+Web行動ログ分析)
STEP3 3チームでテーマを決めてグループワーク
STEP4 最終発表

STEP1:現役Z世代による「デート時の行動」のリアルとは?

2023年10月、いよいよ桑原研の学生さん15名とGen-Z調査隊によるキックオフを迎えました。STEP1となるキックオフでは、学生さんの自己紹介と、ご自身の「デート時の行動」を簡単に振り返る「オートエスノグラフィ」を実施しました。

この「オートエスノグラフィ」では、「Instagramで行きたい場所をストック」「詳細を決めすぎないチルいデート」といった、Z世代ならではの情報収集や過ごし方の特徴に改めて気づくことができますね。
それでは、いよいよ3チームに分かれてテーマを決めていきます。

STEP2:金銭感覚、デートスポット、情報収集…各チームのテーマが決定

「STEP2」では、テーマ決めのためヴァリューズで事前に行ったZ世代 VS ミレニアル世代のデートに関するアンケート調査を見ていきます。
今回は、その調査結果やディスカッションの一部をご紹介します。

調査期間:2023年10月19日~10月23日
調査対象:ミレニアル世代・Z世代男女 6,593ss

デート時の予算: Z世代は平均予算が 女性>男性





まろん:なんでZ世代は男性より女性の方が平均予算が高いんだろう?










ばんちゃん:女性はデート中に自分用にフラペチーノを飲んだり、ショッピングしたりしていて、その都度自分でお金を払っているんだと思う。Z世代は自分にかけるお金の方が高いから、男性のおごる金額がミレニアル世代を下回るように見えるんじゃない?










せーら:Z世代女性の行きたい場所が結構予算かかるところだったりするのかも。女子はキラキラしたところに行きたい的な。




デートスポットの選び方:Z世代の普段のデート1位は「ショッピングモール」。「その人らしさ」「等身大」がポイントに





まろん:「2人の記念日のデートスポット」でZ世代の「高級レストラン」のスコアが低いのは納得できるな〜。SNSに投稿してもかっこよくない感じがする。










ばんちゃん:「高級レストラン」に対するステータス感が薄まっているのかもしれないね。










せーら:記念日にデートをする場合、ありきたりな特別ではなく、私たち2人らしい特別感を求めていると思う。最近恋バナをしていると、「記念日 おすすめデート」で検索してすぐに出てくるような高級レストランや温泉などの「お金で買えて、かつ周りから提供される」特別感よりも、手紙やオリジナルで作ったマグカップや二人のアルバムなどの「自分と付き合っているその相手しか作れない」特別感が大事という意見をよく聞くようになりました。










まろん:「高級レストラン」には、ちょっと見栄を張るようなイメージがあるけど、今は等身大でいることがかっこいいし、周囲にも受け入れられやすいんだろうね。




デート時の情報収集先:男性は友人の意見、女性はSNSを参考にする傾向





まろん:Z世代といえばSNSのイメージが強いと思うけど、男性は特に友達の意見をよく聞いているね。SNSで目にするのはフォローしている人の投稿や、レコメンドされた投稿に限られていて似たような情報しか集まらないからこそ、他の人に聞けば自分が知らない情報を教えてくれる、と思えるのかな?










せーらネットでフィルターがかかった情報は信用ならない、という意識もあるのかもしれないね。バズるために事実と違う過激もしくは少数派な内容を書いている可能性や、特殊な集団の意見が書かれている可能性もある、といった懐疑的な思いを持っているのかも。










ばんちゃん男性が異性の友人の意見をよく聞いている背景には、SNSで女子側のリアルな声が目に入るようになったのもあるのかも(笑)。になにさんとか典型的だと思う。SNSはエンタメとして楽しめるけど、どこまで信用したらいいか分からないから、友達に聞きたいんじゃない?




学生さんにも同じ調査結果を見ていただき、3つのチームの発表テーマが決定しました。

次回、いよいよチームごとの発表です!

Z世代の消費が動く!「デート」のリアルを現役大学生と調査 | Gen-Z調査隊×慶應義塾大学SFC桑原研 共同調査レポート<後編>

https://manamina.valuesccg.com/articles/3169

これからの消費を担う、Z世代。デジタルネイティブ、スマホネイティブでもある彼らの消費行動は、常にマーケターから注目を集め続けています。今回、VALUESのZ世代アナリストたちがマーケティングを研究する現役大学生と共に、「Z世代のデート時の行動」を分析。その様子をお届けします。

この記事のライター

現役Z世代による"Z世代の行動データ"分析ラボ Gen-Z調査隊®
株式会社ヴァリューズで2022年10月に発足。個性豊かなZ世代のメンバーが集まりました。
意識調査データやWeb行動データを活用し、"Z世代のリアル"を分析・発信していきます。
〈メンバー紹介〉
まろん(98年生まれ・エンタメコンテンツ好き)・ばんちゃん(99年生まれ・二次元キャラ好き)・こと(97年生まれ・観葉植物好き)・まなてぃ(01年生まれ・TikTok好き)・ロン(00年生まれ・テレビ好き)・まりん(02年生まれ・音楽好き)

関連するキーワード


Z世代 学生 トレンド調査

関連する投稿


好きなことや経験に優先消費するZ世代!投資やキャッシュレスは発展途上【日本インフォメーション(株)調べ】

好きなことや経験に優先消費するZ世代!投資やキャッシュレスは発展途上【日本インフォメーション(株)調べ】

日本インフォメーション株式会社は、全国の16~49歳 男女を対象に、「Z世代のイマ~変化する消費とお金のカタチ~」の調査を実施し、結果を公開しました。


「エナドリの買い方」が物語る20代と30代、ライフスタイルの違いとは

「エナドリの買い方」が物語る20代と30代、ライフスタイルの違いとは

集中したいときや、眠気を覚ましたいときに頼れるエナジードリンク。忙しい日々の中で、欠かせない存在になっている人も多いのではないでしょうか。なかでも活用頻度が高い20代・30代。購買データを分析すると、この2つの世代間でエナジードリンクの頼り方に明確な違いがあることが見えてきました。


Z世代の「推し活」はもはやライフスタイル!約7割が日常に実践、「人生」や「生きがい」との声も多数【GMO NIKKO調査】

Z世代の「推し活」はもはやライフスタイル!約7割が日常に実践、「人生」や「生きがい」との声も多数【GMO NIKKO調査】

GMO NIKKO株式会社は、同社が提供するZ世代とのコミュニケーションに課題を持つ企業に向けたマーケティング支援サービス「Z世代トレンドラボ byGMO」にて、高校生~大学生・大学院生・専門学生を対象に、「Z世代の推し活事情に関する自主調査」を実施し、結果を公開しました。


大学生の旅行計画はWebよりSNS?情報収集の実態と検討フローとは

大学生の旅行計画はWebよりSNS?情報収集の実態と検討フローとは

スマートフォンが生活の一部となった現代、旅行の計画方法も大きく変化しています。特に大学生の情報収集の手段は、これまでのWebサイトからSNSへとシフトしているようです。大学生は実際にどのような方法で旅行情報を集め、計画を立てているのか。分析ツールや調査データ、大学生の声も聞きながら分析していきます。


Y世代よりZ世代の方が「友人」「推し」などの影響でコスメを購入!Z世代過半数が“SNSバズコスメ”購入経験あり【eBay Japan調査】

Y世代よりZ世代の方が「友人」「推し」などの影響でコスメを購入!Z世代過半数が“SNSバズコスメ”購入経験あり【eBay Japan調査】

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社は、全国の女性を対象に「Z世代・Y世代女性のコスメの流行と消費に関する調査」を実施し、結果を公開しました。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング

ページトップへ