競合調査の代表的フレームワーク3種(3C分析・4P分析・SWOT分析)

競合調査の代表的フレームワーク3種(3C分析・4P分析・SWOT分析)

市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握するために行う「競合調査」。ビジネスの競合調査でよく使わているフレームワークが3C分析・4P分析・SWOT分析です。本稿では、各フレームワークの概要と分析方法、使い分けをご紹介します。


競合調査の目的と手法

マーケティングでは、競合他社との比較を行った「競合調査」を元に、市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、対策となる差別化戦略を立てるのに活用します。競合調査を漏れなく効率的に行うには、3C分析・4P分析・SWOT分析などのフレームワークを用いると便利です。

「3C分析」は、外部要因である市場・顧客と競合、内部要因である自社それぞれの関係性を把握するのに役立ちます。「4P分析」は、よりマーケティング寄りのフレームワークで、製品・価格・流通・販促という自社でコントロール可能な要素を元に、それぞれの領域における戦略を決定すると共に、要素相互で矛盾がないかの整合性チェックに活用できます。「4P分析」が売り手目線なのに対し、「4C分析」は、消費者目線から見てそれぞれの施策がどう受け入れられるかチェックするのに役立ちます。

競合調査とは?比較・分析してライバルと差別化しよう

https://manamina.valuesccg.com/articles/575

マーケティングでは競合他社との比較を行った「競合調査」を元に、市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、対策となる差別化戦略を立てるのに活用します。この記事では競合調査の目的と進め方、3C分析・4P分析・SWOT分析など分析の方法論などの基本をご紹介します。

3C分析の概要と調査のやり方

まず最初は「3C分析」について解説します。

Customer・Company・Competitorの3つの要素から名前を取った「3C分析」。マッキンゼーで経営コンサルタントをしていた大前研一氏が提唱し、市場の大きさや成長性、顧客ニーズを調べる「Customer(市場・顧客)」、自社の経営状況や強みを調べる「Company(自社)」、競合他社との状況を比較する「Competitor(競合)」の視点で現状を把握します。

・Customer(市場・顧客)
・Company(自社)
・Competitor(競合)

外部要因である市場・顧客と競合、内部要因である自社それぞれの関係性を把握すれば、マーケティング戦略を効率的に立てられます。

詳しい内容については次の記事でも解説しています。事例と併せてさらに詳細を研究したい方はこちらをお読みください。

3C分析の概要とフレームワークの重要性とは?目的とやり方を解説

https://manamina.valuesccg.com/articles/512

自社製品やサービスの特徴を理解し、マーケティング施策をすることで、順調な販促が可能となります。必要なマーケティング戦略を考えるのに、3C分析という方法があります。3C分析をすることで、ニーズや自社の強みを分析し、効果的な施策に活かすことができるのです。この記事では、3C分析の意味や実際の手順を解説します。

3C分析で把握すべき項目

3C分析ではまずターゲットとする市場を規定します。マクロな市場環境を把握しておくことで市場規模や成長性、潜在的なリスクなどを把握できます。

次に、市場内の競合を把握します。売上やシェア、ユーザー数、それらを獲得するに至ったマーケティング戦略などを見ることで、ベンチマークとしたり差別化戦略を立てられます。

最後に市場と顧客、競合分析を元に自社の経営戦略を決定します。自社の強みと弱みを把握し、後述するSWOT分析などを用いて強みを強調するのか、弱点を解消していくのか等決定します。

4C分析との違い

3C分析と「4C分析」は全く異なる分析フレームワークです。4C分析は以下の4つのCの頭文字を取ってます。

・Customer value(顧客価値)
・Cost(顧客費用)
・Convenience(利便性)
・Communication(コミュニケーション)

次で紹介する4P分析が売り手視点なのに対して、顧客視点から商品・サービスを評価するのが4C分析の特徴です。

宣伝会議『アドタイ』
「マーケティングの4Pは知っていても、4Cを知らない人が多いのはなぜだろう?」

藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

マーケティングの4Pは知っていても、4Cを知らない人が多いのはなぜだろう?

https://www.advertimes.com/20160829/article232619/2/

これまで私が担当してきたコラムでは「アンバサダープログラム」を運営している企業の担当者の方へのインタビューを続けてきました。今回は、その前提となる考えをご紹介できればと思います。テーマは、「4P」「4C」「顧客志向」です。

4P分析の概要と調査のやり方

マーケティングで使われる「4P分析」とは以下の4つのPの頭文字を取った用語です。
・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(販促)

マーケティングで自社でコントール可能な要素=コントロール・ミックスにおいて、4つのPそれぞれの領域における戦略を決定すると共に、要素相互で矛盾がないかの整合性チェックに活用できます。

4P分析の方法とポイント

「Product(製品)」分野では、自社の製品・サービスが顧客ニーズを満たすのか、どういうメリットを提供するのかを考えます。機能や品質、デザインやブランドはもちろん、サービスや保証などもProductの領域です。競合と差別化できるポイントをどこに置くかも検討します。

次に「Price(価格)」で価格戦略を考えます。低価格にするか、高価格にするかで高級製品かが自動的に決まってきます。値段が高いのに製品の品質が低い、あるいはブランド力がないので売れない、などお互いの要素の整合性が必要です。

直販するのか、コンビニで売るのか、量販店で売るのかなど顧客に効率的に届けられる「Place(流通)」を検討します。

魅力的な製品を作り、適切な価格を設定し、効率的な流通経路を確保したなら、この製品を知ってもらうための「Promotion(販促)」が必要です。高級腕時計なら高級誌に出稿するなど、ターゲットに応じて販促方法も変わってきます。

最後に4つのPの間に矛盾がないか検証します。事前にチェックすることで、整合性が取れたマーケティングが可能になります。

次の記事では、ライザップと未来食堂の具体例とともに解説しています。気になる方はこちらをお読みください。

4P分析とは?マーケティングミックスに活用

https://manamina.valuesccg.com/articles/623

4P分析は企業が販売戦略を決める際に使わるフレームワークでProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)の頭文字を取った用語です。ニーズを満たした製品を、適切な価格で適切な流通で効率よく販促できれば、売上拡大につながります。

4P分析の事例

本稿では「ソニーペイメントサービス 」の事例をご紹介します。以下のページでは、高級焼き菓子詰め合わせを販売するネットショップを例とした4P分析の例が紹介されています。

事例でみる4P分析のコツ

https://www.sonypaymentservices.jp/column/management/4p_analysis.html

ネットショップ運営に際し、商品の販売戦略フレームワークには「4P分析」を行うことが大変有効です。ここでは、ネットショップ運営者が認識しておくべき4P分析について、具体的な進め方を詳しくご説明いたします。

また、世界的な経営学者、野中 郁次郎のベストセラー「イノベーションの本質」では13の大ヒット商品が取り上げられています。

その一つがサントリーの清涼飲料水「DAKARA」で、スポーツをしないのにスポーツ飲料を飲む人が8割もいることを発見、健康にいいものの摂取の真逆である「老廃物の排出」をコンセプトにプロモーションすることで、先行するアクエリアスやポカリスエットと差別化することに成功しました。

イノベーションの本質

¥ 1,620

SWOT分析の概要と調査のやり方

3つ目はSWOT分析(スウォット分析)を解説しましょう。SWOT分析とは、「内部環境か外部環境か」と「事業にとってプラス要因かマイナス要因か」の2×2軸で4つに分類することで、事業を取り巻く要因を整理するフレームワークです。

2×2軸の4つの象限の頭文字が「SWOT」になります。
・Strength(強み)=内部環境xプラス要因
・Weakness(弱み)=内部環境xマイナス要因
・Opportunity(機会)=外部環境xプラス要因
・Threat(脅威)=外部環境xマイナス要因

「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」は自社の強み・弱みとも言い換えられます。また例えば市場が成長しているなら外部環境xプラス要因で「Opportunity(機会)」になります。

クロスSWOT分析

SWOT分析はあくまで自社を取り巻く外部環境・内部環境を整理したものに過ぎません。これを施策に具体化していく作業が「クロスSWOT分析」です。

外部環境(機会と脅威)を縦軸、内部環境(強みと弱み)を横軸とし、かけ合わせた領域に対する施策を検討します。

例えば弱みx脅威=市場が縮小しつつあり自社のシェアが低い...という場合に防衛・撤退策を検討することで最悪の状況に陥る状況を回避します。

クロスSWOT分析

まとめ

競合調査でよく使われる代表的なフレームワークとして3C分析・4P分析・SWOT分析の3種類をご紹介しました。

強みと弱み、自社を取り巻く市場環境を把握し、競合に対して差別化し有利なポジションを築くには、これらのフレームワークを用いて漏れなく効率的な分析を行い、整合性の取れたマーケティング施策を打っていく必要があります。本記事の内容を参考にしていただければ幸いです。

また、本メディア・マナミナを運営するヴァリューズでは、国内主要Webサイト&アプリについて、ユーザー数やデモグラフィック属性、流入元の割合や自然検索ワードなどのデータを網羅したSaaS型ツール「Dockpit(ドックピット)」を提供しています。競合のデータから自社の戦略を再考し、方向性の決定につなげることが可能です。機能の一部は無料でお使いいただけますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

dockpit 無料版の登録はこちら

関連記事

マーケティングの基本3要素、フレームワーク・コピー・プロダクトを分かりやすく学べる本を紹介します

https://manamina.valuesccg.com/articles/842

マーケティングについてイチから学びたいと考えている人に向けた本3冊+αを紹介する企画。マナミナを運営する株式会社ヴァリューズのマーケティング・コンサルタント、秤谷大河さんに挙げてもらいました。長期休暇の間などに、時間を取ってじっくりと読んでみてはどうでしょうか。

競合調査の報告書・レポートのまとめ方

https://manamina.valuesccg.com/articles/876

市場における自社の強み・弱みや他社の戦略を把握し、売上向上対策として差別化戦略を立てるのに欠かせない「競合調査」。これを戦略立案に活かすには、調査結果をまとめ部署、社内で共有することが肝心です。そこで今回は、競合調査の基本から報告書・レポートのまとめ方までご紹介します。

STP分析でセグメンテーションする具体的な方法

https://manamina.valuesccg.com/articles/695

自社にとって優位なマーケティング戦略を練るうえで欠かせないフレームワークSTP分析。今回STPのうちのS=セグメンテーションについて、市場を細分化する具体的な方法やポイント、事例をご紹介します

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


新人マーケター向けマーケティング基礎知識まとめ

新人マーケター向けマーケティング基礎知識まとめ

いよいよ4月になり、新年度がスタートしました。マーケティングの部署へ新たに配属となった方も多いかと思います。“まなべるみんなのデータマーケティングマガジン”である『マナミナ』で、よく見られているマーケティングのナレッジをまとめました。スキマ時間にチェックして、マーケティングの基礎知識を身につけておきましょう。


ブランド戦略立案に必要な3つのフレームワーク

ブランド戦略立案に必要な3つのフレームワーク

ブランディングのための戦略=ブランド戦略。戦略立案のためにはいくつかのステップを踏む必要があります。その際にフレームワークを利用すると効率が上がります。ここではブランド戦略立案に便利なフレームワーク「3C分析」「SWOT分析」「PEST分析」をご紹介します。


市場調査を無料でできる?マーケターのためのリサーチエンジン「Dockpit」の無料版を使ってみた

市場調査を無料でできる?マーケターのためのリサーチエンジン「Dockpit」の無料版を使ってみた

Webサイト改善、SEO対策、コンテンツマーケティング、メディアプランニングなど、デジタルマーケティングに欠かせない市場調査や競合調査、検索キーワード分析。これらが1つのツールで簡単に把握できる「Dockpit(ドックピット)」から、一部機能を無料で使える無料版がリリースされました。無料でどんなことができるのか、マナミナ編集部で早速試してみることに。本稿で詳しくレポートします。


マーケティングで活用がすすむ「行動経済学」とは?

マーケティングで活用がすすむ「行動経済学」とは?

経済学や経済行動に心理学を交えて分析する「行動経済学」。サンクコストや現状維持バイアスなど有名な理論も含まれ、2017年にリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞し、さらに注目を集めるようになりました。今回は、行動経済学と経済学の違いから行動経済学をビジネスやマーケティングにどのように落とし込んで実践するかを解説します。


事例に学ぶブランディング戦略ノウハウ

事例に学ぶブランディング戦略ノウハウ

「ブランド」や「ブランディング戦略」という言葉はよく使われますが、具体的にはなにを意味していて、どう実践すればよいのでしょうか。ブランディング戦略の立案方法や商品やサービス、企業のブランディング事例をもとにご紹介します。


最新の投稿


Googleタグマネージャー(GTM)を導入する|Googleアナリティクス使い方ガイド

Googleタグマネージャー(GTM)を導入する|Googleアナリティクス使い方ガイド

Webサイトの計測や広告等の施策投下、効果測定の実施にあたり増え続ける計測タグの管理に便利なタグマネジメントツールがあるのはご存じでしょうか?もし、まだ利用されてない方はぜひ導入をおすすめします。また「Googleタグマネージャー」を導入することで、『タグの管理が簡単になる』『タグの管理を外部に委託する必要がなくなる』『ページの表示速度が速くなる』などのメリットも挙げられるので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。今回はいくつかあるタグマネジメントツールの中でも代表的な「Googleタグマネージャー」の基礎設定について紹介していきます。


覇権確実?スマホゲーム『ウマ娘』は引退馬も救う?!

覇権確実?スマホゲーム『ウマ娘』は引退馬も救う?!

2021年2月24日にサービスが開始された新作スマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、ウマ娘)が話題を集めています。早くも2021年覇権タイトル確実と噂される「ウマ娘」の人気の実態やその理由を、ネットでの検索データをもとに徹底リサーチします。


呪術廻戦は「鬼滅超え」なるか!?TVアニメ開始前後の検索データから止まらない人気ぶりを徹底分析

呪術廻戦は「鬼滅超え」なるか!?TVアニメ開始前後の検索データから止まらない人気ぶりを徹底分析

映画化も決定した人気作品の「呪術廻戦」。その人気ぶりは、社会現象ともなった「鬼滅の刃」(著:吾峠呼世晴/集英社)と似ることから、最近ではメディアから“ポスト鬼滅”として取り上げられることも。今回はそんな「呪術廻戦」について、ヴァリューズが提供する市場分析ツール「<a href="https://www.valuesccg.com/dockpit/" target="_blank">Dockpit</a>」を用いて、検索データを分析しました。


郊外に移り住む人が増えている?コロナ禍での引っ越し傾向を探る自主調査レポート

郊外に移り住む人が増えている?コロナ禍での引っ越し傾向を探る自主調査レポート

コロナ禍でのテレワークの浸透や在宅時間の増加から、住環境を見直す人が増えているようです。都心を離れての近距離の移住や新たに住宅を購入する動きなどが見られる中、コロナが引っ越しに与えている影響はどのようなものなのでしょうか。アンケート調査とインターネット行動ログデータの分析から調査しました。(ページ数|25p)


急上昇ワードに“松山英樹”“マスターズ”など...「週間」検索キーワードランキング(2021/4/11~2021/4/17)

急上昇ワードに“松山英樹”“マスターズ”など...「週間」検索キーワードランキング(2021/4/11~2021/4/17)

2021年4月11日~4月17日週の検索急上昇ワードでは、日本人として初のマスターズ制覇を果たしたプロゴルファー「松山英樹」さんの検索が急増。ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析を行い、検索キーワードランキングを作成しました。


競合も、業界も、トレンドもわかる、マーケターのためのリサーチエンジン Dockpit 無料登録はこちら

アクセスランキング


>>総合人気ランキング