新事業、Webマーケティング施策を成功させる企画立案のプロセスとは?

新事業、Webマーケティング施策を成功させる企画立案のプロセスとは?

新事業、Webマーケティング施策の企画立案プロセスでは、Webマーケティングを実施する際は、市場分析とSTPの策定段階で、より具体的な情報やデータを収集することが大切なポイントです。より具体的なデータを集めることができれば、次のフェーズに進む前に現在検討している企画の良し悪しを判断することが可能になります。


目標設定

Webの目標設定は、根拠をもって設定を行わないと意味がありません。
例えば、広告費が売り上げを上回っていたら、利益を出すことができませんよね。

そこで、ECサイトの場合では製品やサービスの購入、企業サイトや情報サイトの場合には問い合わせや資料請求などの成果地点であるCV(コンバージョン)と売り上げを紐づけることによって、「CV1件にかけるコスト」に対して1つのCVを得るためにかかる費用である「CPA」の上限を決定することが大切です。

上限CPAは、Web施策や戦略を考える上で大切なポイントになります。

Webサイト内の特定のページが表示された回数を表すPV数や、ある決められた集計期間の間にWebサイトに訪問したユーザー数を表すUU数に関しては、ECサイトよりも広告掲載料による収益にポイントを置いているメディアの指標として使用されることが一般的です。

市場分析

市場分析では、市場や顧客理解を深めることによって、より効果的なWebマーケティング施策を企画することができます。

商品サービスからマーケティング施策を企画するのではなく、顧客の本当のニーズをとらえるために「プロダクトアウトからマーケットインへ」という流れが加速しています。
供給側の力が強い場合には、プロダクトアウトは効果的ですが、ECサイトのように顧客のニーズが多様化して選択側が強い場合には、マーケットインで施策を企画・立案するのが効果的。そのために大切なのが「市場分析」なのです。

ここでは、主に「市場分析」を行う際に用いられる2つの手法をご紹介します。

・3C分析
マーケティングに欠かせないとされる3C分析では、3つのCである「Customer(=顧客)」「Competitor(=競合企業)」「Company(=会社)」の分析を行います。

「どのような顧客が存在するのか?」「顧客のニーズとは?」という観点で分析や調査を行いますが、注意したいのが「顧客のニーズ」をきちんと掘り下げて調査を行うことです。

そのためには、顧客の声に耳を傾ける必要があり、アンケート調査やインタビューなどを行って、顧客の声を集める必要があります。


・顧客の声を集めるリサーチ手法
Webアンケートは、手軽に利用することができ低価格でかつ多くの意見を集めることができます。
インタビューは、顧客に対する拘束時間が発生し謝礼を払うケースも多いですが、知りたい情報を深堀することができます。

ただ、Webアンケートやインタビュー調査では、ユーザーは過去の記憶に対して不確かな回答をしてしまったり、本音を話してくれなかったり、無意識的な行動が調査結果に反映されないなどの課題もあります。

こうした従来の「Asking(質問)」型の調査だけでなく、最近では「Listening(傾聴)」型の調査に注目が高まっています。

ユーザーの口コミやTwitter等でのつぶやき、検索キーワードや実際のインターネット行動ログなど、世の中に既にある情報やデータを収集してインサイトを発見する調査手法です。

ヴァリューズのインターネット行動ログ分析「VALUES eMark+
Asking型のアンケート調査とListening側の行動ログを組み合わせた、ハイブリッドなリサーチといえます。行動ログ調査は既に過去のデータも蓄積できているため、スピーディかつ低コストで分析を進めることができます。

STPの策定

STPマーケティングとは、フィリップ・コトラー博士が提唱した効果的に市場を開拓することができるマーケティング手法の1つ。

「Segmentation(セグメント)」「Targeting(ターゲット)」「Positioning(ポジショニング)」の3つの単語の頭文字を取ってSTPと呼ばれています。


・Segmentation(セグメント)
顧客のニーズにあわせて、市場を複数の切り口で分けることです。
例えば、製品のグレードをセグメント化する場合。
顧客のニーズによって、「普及品」「中級品」「上級品」などの切り口で分けます。


・Targeting(ターゲット)
ターゲットの選定では自社が提供できる価値に対して、顧客が求めているニーズのマッチングをすることが重要です。
自社の参入するべき市場を選定するためには、複数のセグメンテーション軸の組み合わせを行いましょう。


・Positioning(ポジショニング)
ターゲットとなる顧客に、自社の製品やサービスを選んでもらうための立ち位置を決めることです。
ターゲットのニーズを満たすだけではなく、競合他社との違いを明確に押し出し、自社のオリジナリティを確立します。

eMark+」の競合サイト分析なら、自社だけではなく競合他社のサイアクセス解析も可能です。

計画策定

現実に即したロードマップを作るためには、サイトの事業計画をもとに、計画の策定を行う必要があります。

「やるべきこと」を明確にした計画を策定することで、効果的なマーケティング施策を企画・実行をすることができます。そのためには、サイトの役割を明確にした事業計画を立てる必要があります。
なぜならばサイトに求めるものは事業者によって大きく異なり、それにより事業計画も施策も異なるからです。

計画策定にお悩みの方は、『Site Analyzer』をご利用いただくことによって、様々なサイトの集客施策を簡単にチェックすることができます。

競合サイトや、マーケティング施策で参考にしたいサイトをチェックして、自社の事業計画策定にお役立てください。


・ロイヤルカスタマーとは
ロイヤルカスタマーは、単に売り上げの上位にいる顧客のことではありません。
繰り返し商品やサービスを購入をしてくれたり、さらに他の顧客へも宣伝をしてくれる顧客のことです。
つまりロイヤルカスタマーとは、サイトの運営に欠かすことができないターゲットなのです。

実行

マーケティング施策を実行したら、中期視点でチューニングを行い、効果を高めましょう。最初の想定通りにすべの施策が上手くいくわけではありませんよね。

アクセス解析を行いPCDAサイクルを効果的に回せるように心がけましょう。

より具体的なデータを集めることができれば、次のフェーズに進む前に現在検討している企画の良し悪しを判断することができます。
データ収集だけではなく、分析や解析も行うことができる『eMark+』や『Site Analyzer』は、マーケティング施策のチューニングでも活躍します。


・PDCAサイクル
「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」」「Action(改善)」の4つの単語の頭文字をとった言葉で、生産管理や品質管理を円滑に進めるために考え出された概念です。
業務を継続的に改善するために使用されます。


・チューニングのために
CVからマーケティング戦略の再定義を検討し、商品やサービス路取り巻く内部環境と外部環境に変化がないか確認をします。

そしてこれまでの知見を戦略に組み込んで、場合によってはペルソナやセグメントの見直しやリソースのチューニングを行うことも大切です。

この記事のライター

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