「タイでのビジネス展開のために消費者の声を探りたい」
「タイ市場で効果的なアンケート調査を実施したい」
…といった要望をお持ちではありませんか?
東南アジアの中でも比較的大きな経済規模を持ち、日系企業との繋がりも強いタイ王国。
そんなタイのマーケットへ新規参入を考えていつつも、海外調査の経験が薄く、リサーチの手段に迷っているという方もいるのではないでしょうか。
このページでは、タイの消費者に向けてアンケート調査を行えるおすすめサービスを3選紹介していきます。
また、タイ市場でのアンケート調査を行う際に気を付けたいポイントも掲載しているので、これから市場調査を行う人は参考にしてください。
はじめに - アンケート調査の調査設計と全体の流れ
調査実施前に、アンケート調査を効果的に行うための調査設計と、リサーチ全体の流れを理解しておきましょう。
タイに限らずですが、海外市場に対する調査には数十万円~数百万円の費用がかかることが多いです。
そのため、適切な調査手段であるかを見極めなければ、リサーチの費用がムダになってしまう恐れがあるからです。
一般的に、アンケート調査は以下の流れで進めていきます。
- アンケートの目的を明確化する
- アンケート方法の選択と設計を行う
- アンケート項目の設計を行う
- データの集計と分析を行う
- アンケートデータからわかったことをレポートにする
上記の流れの中で特に大切となるのは、1や2の「アンケート目的」や「アンケート手段の設計」フェーズです。
効果的なデータを取得するためには、どのようなセグメントにどういった調査を実施し、その結果で得られるデータは何か、という点が明確でなければいけません。
この導入部分については、サービス提供側と綿密な打ち合わせをしておくと良いでしょう。
アンケート調査の進め方や設計については、過去にマナミナ編集部にて公開した以下の記事も参考にしてみてください。
マーケティングの一環で行われるアンケート調査。調査対象の嗜好や行動を把握するため、一定期間の間に質問に対する回答を求め、データを収集します。アンケート調査の手法にはネットリサーチ、電話調査、会場調査などがあります。
■タイでの適切なアンケート調査の手段を選ぶ
前述した調査設計の段階で重要なポイントの1つが、アンケート調査の手段を検討することです。
一言で「アンケート調査」と言っても、その種類は下記のように多岐に渡り、それぞれの特徴や調査費用などに差異があるからです。
各アンケート調査の手段の内、ネットリサーチや電話調査といった多量のサンプルを集め、定量的なデータを取得する方法は市場のボリュームゾーンを捉えやすいです。
その代わりに、消費者のニッチなニーズや、潜在的な思いの汲み取りは難しくなります。
一方、インタビュー調査やオブザベーションは細やかな消費行動を把握しやすいという利点を持ちますが、局所的なデータとなってしまうリスクも持ちます。
また、それぞれの調査コストの面では、定量調査のほうが比較的安価となる傾向です。
こういったアンケート方法の特徴や費用を比較検討したうえで、理想的な調査が行える手段を選択することが大切です。
タイのアンケート調査前に知っておきたい市場の基礎知識
タイの消費者へアンケート調査を進める前に、以下で紹介するタイ国内の経済状況に関する基本的な情報を把握しておきましょう。
■主なターゲットは中流~上流階級の消費者
ここ数年、タイは順調な経済成長を遂げている国家です。
IMF統計に基づく名目GDPでは世界26位に位置し(2020年実績)、ASEAN加盟国の中ではインドネシアに次いで第2位の規模を誇ります。
こういった経済成長に伴い、現地では月収2万バーツ以上を稼ぐ中流層の消費者の割合が伸びています。
元々、後述するタイ国内の経済格差が度々問題視されてきましたが、豊かな生活を行う消費者は緩やかに増えている状況です。
日本からタイの市場へ参入を考える際、主なターゲットはこうした中流層~上流層の消費者となる場合が多く、市場調査の際にもこうしたカスタマーの動向を押さえておくと良いでしょう。
■根深い階級社会と経済格差
タイは非常に大きな国内の経済格差がある国家として知られています。
この経済格差は地域差としても顕著で、上流層~中流層の消費者のほとんどが首都バンコクとその周辺地域に居住しており、それ以外の地域には伝統的な農耕で生計を立てる低所得層の人々が多く暮らしています。
この経済格差・階級社会は、タイ国内市場が首都周辺に一極集中している状況を生んでいます。
日系企業や海外からのマーケットインを考えるにあたって、まずはバンコク周辺のエリアがターゲットになってくるでしょう 。
■日系企業の進出状況
タイは世界有数の親日国家としても知られていますが、多くの日系企業がタイ国内に生産拠点を構えていることも関係します。事実、JETRO(日本貿易振興機構)の2017年の発表資料によれば、タイ国内で活動が確認される日本企業は5,000社以上にのぼります。
こうしたタイでの経済活動を行う企業の大半は、自動車や生活家電のメーカーです。
ゆえに、タイ国民にも日本の製品は広く親しまれており、市場参入を考える日経企業の手掛けるプロダクトのジャンルによっては、同じ日本製の商品との競り合いになる可能性も高いと言えるでしょう。
タイのアンケート調査サービスおすすめ3選
実際にタイ市場のアンケート調査を依頼できる、おすすめのサービスを3つ紹介していきます。
■海外市場調査サービス | ヴァリューズ
当社、株式会社ヴァリューズの提供する海外市場調査サービスです。タイを含む世界80か国以上で市場調査を実施可能です。
消費者に対する各種アンケート調査はもちろんのこと、ソーシャルリスニングや定性調査も請け負います。
<提供中の市場・消費者調査>
- アンケート調査
- SNS・ソーシャルリスニング分析
- ECモールデータ調査
- 定性調査
タイ市場にも精通した海外専門スタッフが常駐しているため、タイ語からの翻訳や現地のニュアンスを汲み取った調査レポートの編纂・納品が可能となっています。
■海外ミニ調査サービス | JETRO
日本貿易振興機構(JETRO)が運営する、タイを含む海外情報の調査サービスです。
依頼者の要望に合わせ、オーダーメイドで統計調査や小売価格調査といったマーケットリサーチを実施してくれます。
■タイへのプロモーション支援 | GLOBAL DAILY
日本国内外にデジタルコンテンツ制作と発信を行っているGLOBAL DAILYの海外向けプロモーション・サービスです。
現地のメディアタイアップやイベント開催などのプロモーションを依頼可能で、サービス展開にあたりタイ市場調査の代行も行うことができます。
タイ人集客におけるすべての施策の根本となる マーケットに存在する影響要因を徹底調査します。 すべてのマーケティング施策は、まずは「タイ人が何に興味を持っているのか」を知ることから始まります。 タイ国内のインバウンドマーケ...
マナミナで公開中のタイ市場の調査レポート
当「マナミナ」では、過去にタイ市場に関する調査レポートを複数掲載しています。
タイの市場調査を考えている皆さんにとって、調査の方向性を検討する参考資料としてご覧をいただければ幸いです。
タイで注目の美容・化粧品メディア5選を調査会社の視点で解説|タイ市場トレンド調査
https://manamina.valuesccg.com/articles/1254海外でのマーケティング事情・トレンドについて調査会社の視点から解説する企画。今回のテーマはタイのコスメメディアです。ヴァリューズで海外調査を担当するコンサルタントが、タイの化粧品のネット事情を解説します。
タイの消費者のオーラルケアへの関心を、Web検索データから分析!レポート
https://manamina.valuesccg.com/articles/1230「歯磨き粉(ยาสีฟัน)」「歯ブラシ( แปรงสีฟัน )」「リステリン( ลิสเตอรีน )」検索者を、Google社の提供する検索キーワード可視化ツール『Google Trends』を使って分析し、タイの人々のオーラルケアについての関心を調査しました。(ページ数|7p)
「Web検索データに基づく タイの消費者金融・ローン市場における 消費者動向調査」レポート
https://manamina.valuesccg.com/articles/1075「ローン(สินเชื่อ)」「カードローン( สินเชื่อ บัตร )」「借金( สินเชื่อ บัตร )」検索者をGoogle社の提供する検索キーワード可視化ツール『Google Trends』『Google Keyword Planner』を使って分析し、タイの人々の消費者金融やローンに関する関心を調査しました。(ページ数|8p)
また、ヴァリューズではアンケート調査以外にも、タイでの市場調査を行うためのTipsを公開しています。調査会社を選定する際の注意点などにも触れているため、ぜひ合わせてご一読ください。
タイの市場調査サービスおすすめ3選とマーケット・リサーチの注意点
https://manamina.valuesccg.com/articles/1307タイ王国の市場調査を行いたい方々へ向けて、タイの市場調査が行えるおすすめのリサーチサービスを紹介していきます。また、タイの市場調査の前提知識と、市場調査会社を選ぶ際に気を付けたいポイントも合わせて掲載しています。
国内大手の採用メディア制作部を経てフリーライターとして独立。現在はWebマーケティング、就職・転職、エンタメ(ゲーム・アニメ・書籍)等の各種メディアにて記事制作を担当。「マナミナ」では一人でも多くの読者に楽しく読んでもらえるマーケティングコンテンツを提供していきます。