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マーケティング戦略とは、自社や自社製品を提供する「顧客」は誰か、顧客にどのように見てもらいたいか、そして、それに対してどのような商品・サービスを幾らの価格帯でどのような手段で提供していくかを考えたり、顧客と自社や製品の関係を構築(コミュニケーション)する部分の計画を立てることです。
マーケティング戦略の重要性やメリット、さらにはマーケティング戦略の立案方法など、再確認しておきたい基本事項は以下のリンクから確認できます。
自社の商品・サービスを市場に普及させるには、一貫したマーケティング戦略が必要です。企業のマーケティング戦略立案に使われる3C分析・STP分析・4P分析などのフレームワークや、有名企業のマーケティング戦略事例をご紹介します。
そしてマーケティングにおける「戦略」と「戦術」の違いを明らかにするのも大切です。もしこの2つの違いがあいまいならば、以下のリンクをぜひご覧ください。
マーケティングにおける「戦略」と「戦術」……混同しやすいこれらのワード、それぞれの意味を正しく理解できていますか?マーケティング戦略と戦術の用語としての違いや策定段階・実行段階で注意すべき点を解説します。
これからマーケティング戦略について学びたい初心者の方でも読める丁寧な解説が本書の特徴です。
代表的な戦略理論の解説、マーケティングの基礎理論がまとめられているので、効率的に基本的なマーケティング戦略を学べます。なお、理論中心で事例が少ない点とデジタルマーケティングについてはあまり触れられていないので、ある程度マーケティング戦略について知識があると、少々物足りなく感じてしまうかもしれません。
入門・マーケティング戦略/池尾 恭一
上記『マーケティング戦略(第5版)』同様、マーケティング戦略の基礎知識について網羅しているので、初学者に適しています。
基礎知識のみならず、戦略を立てる方法、そして実行する方法に関しても順序立てて解説されているのが特徴です。比較的最近の動向も紹介しているので、内容すべてが役に立つと言えます。
マーケター1年目の教科書/栗原康太・黒澤友貴
書籍「マーケター1年目の教科書」では、マーケティング成功の鍵はセンスや才能に頼るのではなく、具体的かつ実行可能な戦略に基づくアクションとし、特定の行動パターンを実行することで、マーケティング思考を形成し、具体的な結果を生むとしています。
本書はマーケターが網羅すべき知識と技術を提供するほか、多くの実績あるマーケターとの協力により洗練された方法論によって、具体的な行動への応用を可能にしています。
9のフレームワークで理解するマーケティング超入門/金森 努
「マーケティング超入門」とありますが、本書はWebマーケティングを中心としたデジタルマーケティングを扱っています。したがって、ある程度マーケティングについての理解があった上で読むことをおすすめします。
内容的には「3C分析」「STP分析」「4P分析」といった、マーケティングにおける基本的なフレームワークの解説になっているので、これらについての理解を深めるのに適していると言えます。
マーケティング戦略(第5版)/和田充夫・恩蔵直人・三浦俊彦
弱者でも勝てるモノの売り方 お金をかけずに売上を上げるマーケティング入門/上杉惠理子
書籍「弱者でも勝てるモノの売り方 お金をかけずに売上を上げるマーケティング入門」では、難しいマーケティング用語や複雑な理論を避け、読みやすいフィクションスタイルでマーケティングの基礎を解説しています。
短いページ数かつ、小説感覚で気軽に読み進められます。内容的には具体的なストーリーを通じて、3C、STP、4C、SWOTなどといったマーケティングフレームワークを順に解説し、実際に場面でどうするかを考えやすくしています。このように、イラストと楽しいストーリーを通じてマーケティングの基本を習得できるのが特色です。
超図解・新しいマーケティング入門 “生活者”の価値を創り出す「博報堂の流儀」/博報堂マーケティングスクール
書籍『超図解・新しいマーケティング入門 “生活者”の価値を創り出す「博報堂の流儀」』は、ビジュアル豊かなガイドブック的とも言える構成になっており、マーケティングの基礎を明確に説明しているのが特徴です。
各章が特定のテーマに対応していて、短い時間で読み進められるため、隙間時間の学習に最適です。基本的なマーケティング用語やフレームワークが優先され、辞書的な使い方もできるので、ほかの書籍で出会った未知のワードを確認する際にも便利です
図解 実戦マーケティング戦略/佐藤義典
「図解」というタイトルが示すように、理解のしやすさは今回紹介する本の中ではトップクラスです。マーケティング戦略自体の理解もさることながら、マーケティングとは?というそもそもの前提の理解にも役立つようになっています。
あえてネガティブポイントを挙げるとするならば、初版が2005年とやや古い点でしょうか。最新の事例などには触れられませんので、あくまでも基礎を学ぶための一冊と捉えるべきでしょう。
マーケティング思考力トレーニング/黒澤友貴
書籍「マーケティング思考力トレーニング」はマーケティングの総合的な視点を養える一冊と言えます。
その中のひとつに企業にとって「社員全員がマーケティング思考を持つ」という視点を組み込むことの重要性も強調しているのが特徴的。PEST、5フォース、3C、STP、4Pなどの分析手法はもはや大仰な存在ではなく、マーケティング戦略の一部として位置づけられるようになります。
初めは教科書的なスタイルが感じられるかもしれませんが、後半になると具体的な実践例が紹介され、自身で試してみたくなるようになっています。
ノヤン先生のマーケティング学/庭山 一郎
ミミズク(ノヤン先生)が描かれた表紙のイメージはほんわかしていますが、本書はほかでは珍しいB2Bのマーケティング戦略が中心になっているのが最大の見どころです。
内容は基本的な事柄をわかりやすく紹介するコラム的な紙面構成になっており、興味がある部分から読み進められるようになっています。企業向けのマーケティング戦略をこれから考えなければならない、という人にとっては最適な一冊と言えます。
ドリルを売るには穴を売れ/佐藤 義典
マーケティング戦略の立案にあたって重要な要素のひとつに「顧客に与えられる価値」の検討があります。それを学ぶのに最適なのがこの『ドリルを売るには穴を売れ』。
ドリルを買う人は基本的にドリルが好きで買うのではなく、穴を開けるという目的のためドリルを購入します。こうした消費者目線を学べるとともに、マーケティング理論を絞って紹介しているのも特徴です。
新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方/ジェイ・エイブラハム
書籍「シュガーマンのマーケティング30の法則」は、アメリカの伝説的なマーケター、ジョセフ・シュガーマンが提唱するマーケティングの核心的な30の原則を集約した本です。シュガーマンは消費者や顧客の心理を深く洞察し、その理解をセールスとマーケティングの実践に結びつける方法を示しています。
本書ではマーケティングの基本理念を体系的に学べ、人間中心のマーケティング手法について深掘りしたいという方にうってつけです。また、単にマーケティングに留まらず、顧客心理を理解することは様々なビジネスシーンでも役立ちます。
シュガーマンのマーケティング30の法則/ジョセフ・シュガーマン ・佐藤 昌弘 他
本書は、全米で「マーケティングバイブル」と評された『ハイパワー・マーケティング』を理解しやすいように整理されたものです。
原著である『ハイパワー・マーケティング』は20年以上前に出版されたものなので、内容的に古さは隠せませんが、普遍的なものであるマーケティングの基礎的な考え、基本的な手法については網羅されているので、手元に置いておく価値がある一冊と言えます。
コトラーのマーケティング・コンセプト/フィリップ・コトラー
著名な経営学者であるフィリップ・コトラーが提唱する、マーケティングにおいて重要な80の概念を簡潔にまとめた一冊です。
80の概念はアルファベット順に並べられており、辞書のようなイメージでそれぞれ解説されているので、どこから読んでも問題ありません。コトラーの書に初めて触れるのであれば、まずはここからのスタートをおすすめします。
コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則/フィリップ・コトラー
マーケティングに携わるのであれば、必ず通らなければならないと言っても過言ではないコトラーの著。1.0→2.0と来ての3.0となりますが、正直、これからマーケティング戦略について考えるのであれば、3.0から手にとっても問題はないでしょう。
1.0と2.0の内容を整理した上で、これからのマーケティングの中心である「価値観」をどのように活かしていくのかについて言及しています。
戦略・マーケティングの名著を読む/日本経済新聞社
日経新聞社から出ている書籍「戦略・マーケティングの名著を読む」は、戦略とマーケティングの名著11冊を紹介する一冊。
マイケル・ポーターやフィリップ・コトラーのような業界の巨匠から、リチャード・ルメルトの「良い戦略・悪い戦略」や行動経済学をマーケティングに応用した最新の書籍まで、広範な視野を持つのに役立つのはもちろん、マーケティングと戦略の名著を探究するためのユニークなガイドブックともいえるでしょう。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門/森岡 毅
赤字続きだったUSJをどのように復活させ、そして成功するまでに至ったのかをマーケティングの重要性とともに説いた一冊です。
マーケティングの基礎を体系的に、さらに著者の体験に基づいた出来事も含めて解説されているので、最後まで興味深く読み進められるのも本書の特徴です。読後には戦略の重要性を強く実感できるでしょう。
たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング/西口 一希
書籍「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」は、マーケティング初心者から中級者向けに、実践可能なマーケティング戦略の提供を目指した一冊。著者の西口一希氏はP&G出身で各社のマーケティングを担当してきたことで知られます。
具体的な手法としては、N1分析(ターゲットとなる顧客一人に焦点を絞った分析)を中心に、理論だけでなく事例に基づいた実践的な視点も説明されています。そのほか、マーケティングと経営の相互関係についても触れており、その視点での読み解きも推奨されています。
なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる/音部大輔
「戦略」という語を正しく理解できていますか?という問われ、自信を持って答えられますか?自信がない、改めてそう言われるとちょっと曖昧かも……と思われたなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。
P&Gや日産自動車などの名だたる企業でマーケティングを担当した筆者による、戦略とはなにか?その本質が丁寧に解説されています。戦略について学ぶのであれば、まず最初の一冊と言えます。
ポジショニング戦略[新版]/アル・ライズ
原著である『ポジショニング戦略』は、およそ40年前に出版されたものです。本書「新版」ではフィリップ・コトラーが序文を執筆するなどの改定が施されています。
出版されたのは相当昔になりますが、本書の核となる部分は「消費者の頭にどのようなポジションを築けるか?」という、普遍的なもの。したがって、事例などに古さがあり現代には通じない部分もありますが、本質的な部分においてはこれからも必須と言えるでしょう。
失敗から学ぶマーケティング 売れないモノには理由がある/森 行生
書籍「失敗から学ぶマーケティング 売れないモノには理由がある」では、売れない商品の背後にある主な要因を探求し、それに対応するマーケティング理論を提示する一冊。
具体的な失敗事例を通じて、マーケティング理論を実際に学べるのが特徴です。さらに、失敗事例を用いて成功への道筋を示すという視点は、成功事例を主に取り上げる他のマーケティング本とは異なるアプローチで新たな洞察を示しています。
これからのマーケティングに役立つ、サービス・デザイン入門 -商品開発・サービスに革新を巻き起こす、顧客目線のビジネス戦略/J.Margus Klaar
サービスやデザインに関する多くの要素を具体的な事例とともにわかりやすく解説しています。ビジネスを顧客視点から考えるのに最適な一冊です。
専門用語の解説やカスタマージャーニーの作成、そしてその調査方法にも触れられており、サービスデザインはもちろん、ビジネス全般の理解を深められるようになっています。
確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力/森岡 毅
題名が示すように、数学、とりわけ統計的思考で突き詰めるマーケティングについて紹介しています。数字が苦手、という人には読み進めるのも大変かと思われます。
とはいえ、好感度が上がれば購入される確率がアップする、つまり勝率の高い戦略を導き出そうというシンプルなテーマが本書の根底にはあります。数式の部分はある程度流しても、このテーマを意識すれば問題なく読了できるでしょう。
ストーリーとしての競争戦略 優れた戦略の条件/楠木 建
マーケティングというワードがタイトルに含まれていませんが、間違いなくマーケティング戦略について学べる一冊です。
一般的なマーケティング戦略の理論書とは異なり、ストーリー仕立てでマーケティング戦略について紹介されているため、読みやすくなっています。戦略をストーリーとし、それが面白くなるように組み立て、いかに顧客や組織を動かすか、という内容になっています。
僕らはSNSでモノを買う SNSマーケティングの「新法則」/飯髙悠太
書籍『僕らはSNSでモノを買う SNSマーケティングの「新法則」』は、SNSマーケティングの新たな理論とプラクティスを体系的に解説した一冊。
UGCやULSSASといった新しいキーワードとともに、SNSを用いたマーケティングの情報伝播メカニズムについて深く掘り下げています。対話形式による説明は、初心者にも理解しやすいでしょう。
なお、著者である飯髙悠太氏は株式会社ホットリンクのCMO兼務責任者で、WebマーケティングやSNSマーケティングの専門家として豊富な経験を持っています。
Z世代マーケティング 世界を激変させるニューノーマル/ジェイソン・ドーシー アンド デニス・ヴィラ、 門脇 弘典
書籍「Z世代マーケティング 世界を激変させるニューノーマル」は、近い将来のマーケットをリードすると見込まれているZ世代(1992年~2012年生まれ)の消費パターンと精神構造を解明し、彼らに対するマーケティングの新たなアプローチを探求する一冊。
「デジタルネイティブ」や「SDGsネイティブ」と称され、その特性を理解することは今後のデジタルマーケティングやWebマーケティング戦略に不可欠とされています。
Z世代(ゼットせだい)とは「1990年半ば〜2010年代に生まれた世代」を表す言葉です。デジタルネイティブ・SNSネイティブと呼ばれ、インターネットやスマートフォンの発展と共に育った世代です。これまでの世代と異なり10代からSNSを利用しており、インターネットよりもSNSを中心に検索するため、さまざまな情報に触れ、多様な価値観を持っている世代だといわれます。この記事では、「なぜ若者をZ世代と呼ぶのか」「Z世代はどんな特徴があるのか」「Z世代と他の世代との違いは何か」「トレンドからZ世代のニーズを分析してわかったこと」について解説します。
まとめ
今回紹介した書籍に加え、以下の記事も読んでいただければ、さらにマーケティング戦略についての知識を深められるでしょう。ぜひ、以下のリンク先のチェックも忘れずにお願いします。
マーケティング戦略の立て方とは?基本からフレームワークまで解説
https://manamina.valuesccg.com/articles/1018自社の商品やサービスを消費者に、どのように差別化して届ける(購入してもらう)かを考え、そこで出た結論を実行に移すのがマーケティング戦略の基本です。では、マーケティングの「戦略」を具体的に立案し、実行するにはどうしたらよいのでしょうか。
本サイト「マナミナ」では、データマーケティングを軸にリサーチとプランニング、マーケティングの最新情報をテーマにしていますが、マーケティング担当者であれば、アンテナを広く張りたいもの。今回はマーケティング関連の情報源となるメディアをご紹介します。
マーケティングの基本3要素、フレームワーク・コピー・プロダクトを分かりやすく学べる本を紹介します
https://manamina.valuesccg.com/articles/842マーケティングについてイチから学びたいと考えている人に向けた本3冊+αを紹介する企画。マナミナを運営する株式会社ヴァリューズのマーケティング・コンサルタント、秤谷大河さんに挙げてもらいました。長期休暇の間などに、時間を取ってじっくりと読んでみてはどうでしょうか。
コトラーのマーケティング5.0 デジタル・テクノロジー時代の革新戦略/フィリップ・コトラー, ヘルマワン・カルタジャヤ 他
著名な経営学者であるフィリップ・コトラー。マーケティングに関する著作が数々ありますが、中でも「コトラーのマーケティング」シリーズは2022年までに5.0にまでバージョンアップしています。
前作「コトラーのマーケティング4.0」は2017年に発表されましたが、この本にて消費者の購買行動の段階をカスタマージャーニーとして捉えるという考え方が登場しました。そして、2022年に発表された「コトラーのマーケティング5.0」では、テクノロジーの発達により、それを利用したタッチポイント(顧客接点)でどのような価値を提供できるかを紹介しています。そして、テクノロジーが成熟した時代において「5つの構成要素」を紹介しています。
クオンタムマーケティング 「プライスレス」で世界的ブランドを育てたCMOが教える最新マーケティング論/ラジャ・ラジャマナー、 三宅 康雄
「消費者に一番刺さるのは何か?」と表紙にあるように、消費者の心に刺さるよう、五感に印象を訴えてマスターカードを世界的なブランドに成長させた同社CMOのラジャ・ラジャマナー氏の著作です。
本書では新しい時代、テクノロジー時代のマーケティングの特徴を、AIやブロックチェーンといった技術とからめて紹介しています。そして、時代の転換期だからこそのマーケティングの使命の見直しについても語られています。本題とも言える「消費者に刺さる」という部分についても「多感覚マーケティング」として紹介しているほか、消費者を消費者として捉えるのではなく、マーケティング戦略を考える側と同じ「人間」として捉え、これまでとは異なるスタンスでのマーケティング論を展開しています。
マーケティングの新しい基本 顧客とつながる時代の4P×エンゲージメント/奥谷 孝司、岩井 琢磨
コンピューターやインターネット、モバイルデバイスなどを使ったデジタル技術が急速に進歩し、それが社会や業界を大きく変革させた「デジタル革命」。このデジタル革命は顧客(消費者)と「つながる」ことが一般的になり、つながる価値がない企業は消費者の中から消えてしまうと、本書では説いています。
マーケティングの思考がデジタルを前提としたものに変化する中で、マーケティングの基本ワークフレームのひとつ「4P分析」について再考。具体的には、4P分析を古いものとして否定するのではなく、時代に合わせてアップデートし、デジタル時代の新たなベーシックとして提案しています。
消費者によるイノベーション:分野外情報の有効性
消費者によるイノベーション(消費者イノベーション)とは、消費者が新しい製品やサービスを生み出すことを指します。また、企業が新しい製品やサービスを市場に提供することによって、市場を変革することを指す場合もあります。
本書では、消費者自身がイノベーションを実現する際に情報がどのような役割を果たしているのかを分析の対象とし「分野外情報」は企業と消費者の共創においてはその有効性が認められる、としています。マーケティング的な視点で注目したいのは、消費者イノベーションを起こすためには分野外情報を探索すればよい、という部分で、消費者にどのような分野外情報を提供するかが消費者イノベーションの鍵になる、と言えそうです。
青山企業に学ぶコミュニティ型マーケティング/宮副 謙司
東京・青山にある有名企業、例えば、コムデギャルソンやヨックモック、ナチュラルハウスなどが、製品企画や販売に地域性を取り入れた新しいマーケティングのフレームワークの事例を解説しています。
「青山企業」が顧客との関係をコミュニティとし、その関係構築の中で日本各地とのつながりを強化している好例としてオーガニック食品や化粧品、雑貨を扱う「ナチュラルハウス」を紹介しています。
ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法/木下 勝寿
書籍「ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法」は、マーケティング全般ではなく、Webマーケティングにフォーカスしています。
経済用語である「ファンダメンタルズ」とマーケティングのかけ合わせを、人の感情を根底においたコミュニケーションの設計方法とし、データを駆使して利益を細かく運用する「テクニカルマーケティング」によって、著者である木下勝寿氏が資本金1万円から立ち上げた「北の達人コーポレーション」を東証プライム上場企業にまで押し上げた方法を解説しています。
The Art of Marketing マーケティングの技法:パーセプションフロー・モデル全解説/音部大輔
2021年に刊行された音部大輔氏の著書「The Art of Marketing マーケティングの技法:パーセプションフロー・モデル全解説」も「日本マーケティング本 大賞2022」において大賞を受賞し、マーケティング戦略本として注目されています。
本書はP&Gなど、世界の名だたる企業でブランドマネジメント組織を指揮、構築してきた音部氏が開発した、消費者の認識変化を中心に捉えたマーケティング活動の設計図となる「パーセプションフロー・モデル」について紹介した上で、実践的な運用方法を解説。ベテランのマーケターのみならず、新人マーケターにもおすすめできる一冊です。
まとめ
経済や社会の動向が急速に変わる現代社会では、最新の情報を得ることがマーケティングの成功に欠かせません。そのため、定番、名著と呼ばれているもの以外は、発行年度が新しい資料を選ぶことをおすすめします。
マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。
編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。