実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

実例でイメージを掴む!競合調査の事例集

競合調査の必要性やツールを使った分析の話は聞いていても、そのメリットや実際のイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。膨大なWeb行動ログデータ等を元に各社のユーザー属性や集客構造を把握したり、自社との差分を洗い出して改善施策に活かした例など、具体的な事例をご紹介していきます


競合調査でユーザーの基本属性を分析した事例

競合調査では、その商品やサービスを購入・利用するユーザー属性(=基本データ)の調査によって、市場の状況やユーザーのニーズを分析している記事をまとめました。

フリマアプリ利用者のユーザー属性を調査した事例

不要になった身の回りのものを手軽に売ったり、欲しかった商品を定価より安く買ったりすることができるフリマアプリは、SDGsなどの観点で数年前から注目を集めていましたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、その市場規模はさらに拡大しています。

フリマアプリの利用がなぜ増えているのか、そしてフリマアプリのシェアについて、弊社ヴァリューズが保有するWeb行動ログデータをもとに調査した結果を紹介しています。

フリマアプリ市場を調査。メルカリは月間ユーザー2,000万人超、PayPayフリマは中高年に人気

https://manamina.valuesccg.com/articles/1654#outline11

フリマアプリのユーザー数やユーザー属性を調査します。対象とするのは「メルカリ」「PayPayフリマ」「ラクマ」の3アプリ。特にメルカリは2021年6月期の決算で上場以来初の黒字となりました。新型コロナウイルス拡大の影響を受けて拡大中のフリマアプリ市場の実態を調査しました。

タイトルにもあるように、もっとも人気の高いフリマアプリである「メルカリ」で、それに続く「PayPayフリマ」は中年男性ユーザーが多いといった結果以外にも、年収がフリマアプリに与える影響についても調査結果から言及しています。

こちらの記事は、競合調査の基本的な内容について学ぶのに最適です。

総務省の情報通信白書を元に、各SNSのユーザー属性を調べた事例

競合調査において、ユーザー属性が競合とどのように異なるのかを既存の資料から調査・分析することも可能です。以下のリンクで紹介しているのは、SNSの利用実態を総務省が「情報通信白書」で発表した内容をもとに、各SNSの性別や年齢層の違いを分析しています。

最新版!総務省調査で見るSNS利用率 ~ 10代でTikTokが50%を超えるなど年代別にも注目

https://manamina.valuesccg.com/articles/1618

SNS利用率を総務省の資料を元に確認します。マーケティングする上でおさえておきたいSNSに関する基礎情報。なんとなく、自分が使っているSNSが主流だと思いこんでいませんか。10代や20代が一番使っているSNSをデータで答えられますか。総務省が発表している情報通信白書などをもとに、最新のSNS動向をまとめました。

こちらの記事ではどのSNSの利用率が高いかという点から、年齢や性別によって利用率の高いSNSがある点まで言及しています。このような調査結果は、競合との差別化要素などを考えるのに役立ちます。

デジタルユーザー数からファストファッション競合各社の戦略を分析した事例

競合調査にあたってはWebサイトやアプリのアクセス数などをベースにする方法があります。競合他社が数字を出していなくても、ヴァリューズが提供しているWeb行動ログデータを可視化・分析できるサービス「Dockpit(ドックピット)」等のツールを使えば、チェックできます。

ファストファッション業界における代表的な存在である「ユニクロ」「GAP」「しまむら」「ZARA」「フォーエバー21」のWebサイトやアプリの利用状況、ブランドごとの施策などをDockpitを用いて分析したのがこちらの記事です。

ファストファッション市場の5ブランドを調査。ユニクロやZARAの戦略とデジタルユーザー数を探る

https://manamina.valuesccg.com/articles/612

2019年10月をもってフォーエバー21が日本市場から撤退しました。ファストファッション企業がECの成長著しいアパレル市場を生き残るには何をすべきなのでしょうか。5つのファストファッションブランドのウェブサイトとアプリを比較し、eMark+を用いてユーザー数の動向、ユーザー数獲得の施策などを分析してみます。

桁違いのユーザー数を誇る「ユニクロ」では、自社アプリにおいてチャット形式でコーディネートの提案などを受けられる機能「IQ」など、テクノロジーを積極的に活用している点が人気の高さ、そして、第2位となった「GAP」は特典ページやディスカウント情報を発信するページのアクセス数が多いことから、割引特典を集客の施策にしていると読み取っています。

伸びているサービスの競合調査した事例

市場調査的に主要プレイヤーを調査する方法と、特定の企業単体で競合調査する手法があります。

メモアプリ業界を市場調査した事例

思いついたアイデアなどをスマホで手軽に記録でき、さらにはスマホのみのスタンドアロンでの使用だけではなく、クラウド対応によってほかの端末(PCやタブレット)との連携もできることから人気を集めているメモアプリ。アプリの行動ログ分析を行える「Dockpit」にて「Evernote」「OneNote」「ToDoist」「Notion」「Simplenote」「Dropbox Paper」という6つのメモアプリについて分析しています。

若年層に人気のNotionがユーザー数1位のEvernoteを追う!メモアプリの利用実態調査

https://manamina.valuesccg.com/articles/1584

主要メモアプリのインストール数、月次起動ユーザー数や、ユーザー数推移、利用者の属性などの利用実態を調査します。分析には株式会社ヴァリューズが保有するアプリ行動ログデータを使用。Evernoteがユーザー数でトップも、新興のNotionが若年層を中心に伸びている実態が見えてきました。

「Evernote」が強いことが分かるほか、「Notion」という新興サービスが2020年12月辺りから急進しているという調査結果が出ています。「Notion」が急成長している原動力となっているのは若者の利用率の高さだと分析しています。また、現状では「Notion」のユーザー数はそれほど多くはないものの、今後さらに増えていくものと予測しています。

スマホ決済アプリ業界を市場調査した事例

利用シーンが広がり、クレジットと並ぶ決済手段として一般化しているスマホ決済アプリ。アプリの利用ユーザー数や所持ユーザー数、アクティブ率、年代別属性などの最新動向を調査し、どれほど一般化しているのかを分析しているのがこちらの記事です。

スマートフォン決済アプリの最新動向を調査!PayPayが変わらず独走もファミペイが存在感発揮

https://manamina.valuesccg.com/articles/1408

コロナ禍で「非対面」「非接触」需要が高まり、急速に普及したスマホ決済。コンビニやタクシー、飲食店、医療機関など、利用シーンが広がり、クレジットと並ぶ決済手段として一般化しています。各社からサービスがリリースされ、政府主導のポイント還元キャンペーンが行われたスマホ決済(QRコード決済)元年の2019年から約2年が経ち、業界はどう変化したのか。本稿では、主要サービスとして、キャリア系のPayPay、d払いやauペイ、EC系の楽天Pay、コンビニ系のファミペイをピックアップし、アプリの利用ユーザー数や所持ユーザー数、アクティブ率、年代別属性などの最新動向を調査しました。

主要QRコード決済アプリ【PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ、ファミペイ】の過去2年のユーザー数推移、アプリのアクティブ率の調査から、PayPayが月間利用者数(MAU)3,000万を超え独占状態であることがわかりました。なお、年齢層によって利用率の差があり、高年代(40代以上)ではauPayやd払いといった携帯電話のキャリアが提供するサービスの利用率が高いことが判明し、年代別で利用者層が異なる点を指摘しています。

楽天西友ネットスーパーアプリ競合調査事例

西友とインターネット関連サービスを多角展開する楽天が、双方の強みを活かして取り組んでいるOMO(Online Merges with Offline=オンラインとオフラインの融合)事業も含めた各社のネットスーパーのアプリ集客状況などをヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」にて分析しています。

楽天西友アプリのユーザーが急増!OMO施策とネットスーパーの動向を探る

https://manamina.valuesccg.com/articles/1882

今年4月のリニューアル以後、ユーザー数を急増させている「楽天西友ネットスーパー」のアプリ。同事業が見据えている展望や、国内のネットスーパーにおけるOMOの現状について、ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツール「Dockpit」を用いて分析します。

ネットスーパー、さらにその定義の範囲を広げてOMOという新たな事業を成功させるためには、「ネットスーパーと実店舗の利用者層には差がある」という点を、どのようにアプリを用いて解消していくのかが大きなポイントになる、と本記事では結論づけています。

急成長する市場での競合調査

市場(業界)の統計がなかったり、ごく短期間のうちに急成長した市場・業界においては、Webデータを利用しての競合調査がさらに有効です。そうした市場の代表例としてUberなどの「フードデリバリーアプリ」で、こちらの業界の勢力図を分析したのが以下の記事です。

競争加熱中のフードデリバリーアプリを最新データで調査。コロナ禍での利用実態とは

https://manamina.valuesccg.com/articles/1384

コロナ禍の度重なる外出自粛を追い風に、ここ最近で生活に溶け込んだ「フードデリバリー」文化。日本でもUber Eatsや出前館を中心に、主に都市部で浸透しています。今回はそんなフードデリバリー業界の勢力図をアプリ利用データとWebサイト利用データを中心に分析してみました。

アプリ利用データのほかにWebサイト利用データも分析した結果、アプリ利用に関してはUber Eatsが最もユーザー数が多く、出前館が後に続いています。しかし、Webサイト利用の結果は出前館がシェアの1/3を獲得するに至っています。

アプリ利用に関しては、アプリを所持しているユーザー数と利用ユーザー数の伸びが乖離しており、その原因としてクーポン等によってアプリをダウンロードするも、その後利用しないユーザーが一定数いると分析しています。このほか、業界の今後については、全体の売上と比較して半分以上の金額が広告宣伝費に投資されている。各デリバリーサービスによる顧客獲得競争がまだまだ白熱すると予測しています。

施策のために競合調査を行った例

競合との差別化を図るために、自社製品やサービスの改良を施す……そのための施策を考えるにあたって競合調査を行うケースもあります。ネットスーパーECにて差別化のためにUIを改善したという事例を紹介している記事がこちらです。

ネットスーパーECのUI改善のため購入にかかる時間を競合と比較した事例とは【データアナリストが語る現場のデータ分析】

https://manamina.valuesccg.com/articles/1058

本連載「データアナリストが語る現場のデータ分析」では、ヴァリューズのデータ分析チームが実際に行なったプロジェクト内容を語り、そこから得られた知見や分析の手法などを解説していきます。今回のテーマはネットスーパーECサイトのUI改善。ユーザーのスムーズな購買体験の障害となっていた箇所を洗い出し、改善策を提案したプロジェクトとはどのようなものだったのでしょうか。

競合2社とクライアントのECサイトで「ユーザーが商品購入までにかかった時間」について、購買頻度でユーザーをヘビー/ミドル/ライトの3層に分けて比較分析し、ページカテゴリごとの滞在時間の差から、スムーズな購買への障壁となっている箇所を洗い出すというのが、こちらで紹介した会社の改善策の前提です。こうした調査は局所的な改善・最適化のみならずトータルの検証にも役立ちます。

withコロナ時代の購買行動の変化など、時流に合わせた競合調査の事例

世の中の流れによって商品、サービスの販売戦略は変わるほか、すでに実行中の戦略を変更せざるを得ない場合も出てきます。例えば、各社の値上げの影響や、以前の前提が通用しないwithコロナ時代の顧客の購買行動などがあります。それぞれの要素でどのような競合調査、分析が行われているのかを紹介します。

さまざまな「値上げ」の影響を調査した事例

さまざまな要素が絡み合い、日用品も相次いで値上げされています。値上げと聞くとネガティブなイメージを持ち、売上が減少してしまうのでは?と思いがちかもしれませんが、そうではない事例もあることを理解する必要があります。以下の記事では、月額料金の値上げに踏み切ったものの、ユーザー数が上昇しているスポーツ動画配信サービス「DAZN」をテーマにユーザー数上昇の理由を分析しています。

スポーツ動画配信サービス市場を調査~DAZN値上げでユーザー数は減ったのか?(2022年最新版)

https://manamina.valuesccg.com/articles/1781

様々なジャンルのスポーツ観戦を身近なものに変えるVODサービス。スポーツ動画配信市場でのDAZNの躍進は目覚ましいものがありますが、今年2月の料金値上げに際して、他プレイヤーとのシェアのバランスなどに変化は起きているのでしょうか。Web行動ログ分析ツール「Dockpit」で探っていきます。

DAZNのユーザー数が上昇した理由として、同サービスが独占配信するサッカーW杯予選「日本VSオーストラリア戦」が配信された上で「月額でいくら払わなければいけないか」というコスト面の懸念よりも「サッカーW杯を独占配信している」というコンテンツの求心力のほうが勝ってユーザー数が上昇した、と分析しています。

withコロナ時代の購買行動の変化を調べた事例

コロナ禍によって先行き不安から消費行動の落ち込みも見られるというニュースもありましたが、果たしてそれは本当なのか。支出の対象が変化しただけで、実は消費行動は引き続き起きているのではないかという前提のもと、「贅沢家電」業界を調査・分析しています。

在宅生活をちょっと豊かにする「贅沢家電」市場がコロナ禍で成長?需要をデータから分析

https://manamina.valuesccg.com/articles/1288

長引くコロナ禍において、自宅で過ごす時間が増えたことは周知の事実です。また、先行き不安から消費行動の落ち込みも見られるというニュースも目にしますが、果たしてそれは本当なのでしょうか。確かに通常時と同じ対象に支出はしていないかもしれませんが、支出の対象が変化しただけで、実は消費行動は引き続き起きているのではないかと思います。 今回はコロナ禍で逆に需要が高まっていると予測される贅沢家電について、分析していきます。

検索の掛け合わせワードについて、検索者がほかにどのようなニーズを持っているのかを分析するため、ワードネットワークを使っています。ワードネットワークとは、対象ワードと掛け合わせて検索されているキーワードを網目状に視覚化したものです。

贅沢家電へのニーズも様々なものがありそうという予測から、新たなニーズをキャッチし、自社商品への反映や、消費者へのアプローチを適切に行っていくことが重要としています。

そしてもうひとつ、新型コロナウイルスまん延防止措置によって人々の往来が抑え込まれた結果、移動手段や交通機関に対するどのような影響が出ているのか?ということから、人々の移動はどのように変化したのかを調査・分析した記事がこちらです。

新型コロナの緊急事態宣言で人々の移動手段はどう変わった?カーシェア業界が追い風の背景とは

https://manamina.valuesccg.com/articles/1341

新型コロナウイルスの感染予防対策として、度重なる発令がなされている緊急事態宣言。人々の往来が抑え込まれた結果、移動手段や交通機関に対するどのような影響が出ているのでしょうか。ヴァリューズのWeb行動ログ分析ツールによる検索データ、アンケート調査データを用いて、電車や飛行機、新幹線、カーシェアなどの移動手段を人々がどう選択しているのか調査していきます。

市場動向を捉えるキーワードとなるのは「元の移動手段の代替」という観点です。電車で通勤していた人が車を利用する・自転車を利用する、といったように、afterコロナを見越して代替案を選択している消費者が一定数いることを捉え、安価かつスムーズな利用ができる移動サービスや製品が提供されれば市場に受け入れられていくとしています。

まとめ

競合調査を行っても、そのやり方、調査内容、分析方法によっては目的からずれてしまったり、本来の目的である競合との差別化を行うための施策の立案につなげられないといった結果になってしまいます。

したがって調査を行うにあたっては、まずどのような調査を行い、それをどのように分析につなげるのかを正しく理解しておく必要があります。まだ競合調査に慣れていないという場合、今回のまとめ記事を参考にして正しい競合調査に取り組んでいただければ幸いです。

▼今回の分析にはWeb行動ログ調査ツール『Dockpit』を使用しています。『Dockpit』では毎月更新される行動データを用いて、手元のブラウザで競合サイト分析やトレンド調査を行えます。Dockpitには無料版もありますので、興味のある方は下記よりぜひご登録ください。

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