ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:辻本 秀幸)は、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、テレビCMなどで注目を集めている「ハズキルーペ」について調査・分析しました。
分析概要
全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、ハズキルーペの公式サイトについてユーザー数推移、属性などを調査しました。
※集計期間:2017年9月~2019年3月
※ユーザー数やセッション数はヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測
考察サマリ
■テレビCMがサイト訪問者数に大きく影響
「ハズキルーペ」はHazuki Company株式会社が自社ブランドとして立ち上げたメガネ型拡大鏡で、『ハズキルーペ、大好き!』や『小さすぎて読めない!』などのフレーズが印象に残るテレビCMで注目を浴びています。
そこで、今回は「eMark+」の「Site Analyzer」を用いてハズキルーペの公式サイトの訪問者の動向や属性などを見てみました。テレビCMとの相関などについても考察します。
まず、「ハズキルーペ」公式サイトのユーザー数について調べました【図1】。
ユーザー数は好調に推移し、独創的なテレビCMを投下後に、ユーザー数も増加していることがわかります。
【テレビCM第1シリーズ:2017年後半~】
舘ひろし、松野未佳起用による第1シリーズ「親子でデート編」。ネットニュースなどでも話題になったことから「ハズキルーペ」の認知度が上昇したことが考えられ、ユーザー数も増加しています。
【テレビCM第2シリーズ:2018年前半~】
渡辺謙、菊川怜起用による第2シリーズで『ハズキルーペ大好き!』、『小さすぎて読めない!』のセリフでさらに話題を作り、ユーザー数はテレビCM投下前の1.8倍に急増しました。
【テレビCM第3シリーズ:2018年後半~】
武井咲、小泉孝太郎を起用、高級クラブを舞台に物語が進行し、ユーザー数もさらに増加しました。
【テレビCM第4シリーズ:2019年前半~】
その後、2019年3月まで新作はなく、ユーザー数も減少、約50,000人まで下がったところで新たに松岡修造をテレビCMに起用。待ちに待った続編ということで、2019年3月は112,000人まで増加しリカバリーに成功しています。
■サイト訪問者の6割以上は男性、40代以上が全体の4分の3を占める。
次に、「ハズキルーペ」公式サイトの訪問者属性について調べました。男女比は男性が64%となっており男性割合が高いことがわかりました【図2】。
年代では40代が28%と多く、40代以上で全体の4分の3を占めています。また、商品特性から考えても、10代、20代が合わせて24%というのは多いことが考えられ、テレビCMの影響で若年層にも興味関心が広がっている様子がうかがえます【図3】。
「ハズキルーペ」は小さい文字でもよく見えると言えど老眼鏡ではなく、拡大鏡(ルーペ)。ターゲットは老眼に悩むアラフォー以上の世代を中心に、ネイルなど細かい作業をする人、ゲームをする際に利用する人など、幅広いのかもしれません。
また、「ハズキルーペ」公式サイトのデバイス別の訪問者利用状況を調べたところ、平均して6割以上がPC利用ということがわかりました。テレビCMで若者に人気の武井咲を起用したり、その独創的な構成がSNSやネットニュースで話題になっているものの、メインターゲット層が中高年のためか、スマートフォンユーザーの割合はさほど増えていないようです【図4】。
■流入経路は圧倒的に「自然検索」。「ハズキルーペ」指名検索で認知度抜群。
最後に「ハズキルーペ」の公式サイトへの流入元を調べたところ、自然検索のシェアが圧倒的に多く、インターネット広告からの流入量は比較的少ないことがわかりました。
テレビCM、店頭PRなどが主な販促戦略であることが考えられます【図5】。
自然検索でのキーワードを詳しく見てみると「ハズキルーペ」単体のブランドワードが大多数を占め、次いで「鼻パッド」や「選び方」、「CM」などの掛け合わせワードが上位にあがっていました【図6】。
キーワードを見てもわかるように「ハズキルーペ」単体ワードで検索されていることから、商品認知度が高いことがうかがえました。
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