「LINE」が2位の「Twitter」に2倍以上の差をつけトップに
スマートフォンにおいて、起動ユーザー数の多いアプリの2019年6月度のサイト閲覧動向をeMark+のTarget Focusを用いて分析しました。
最初に、条件を絞らずにモニター全体で起動ユーザー数の多いアプリのランキングを作成したところ【図1】、1位は「LINE」で2位の「Twitter」と2倍以上の差をつけてトップとなりました。
前回の調査同様、トップ3はSNS系のアプリが占めていましたが、今回の調査では「Facebook」と「Amazonショッピングアプリ」が同率3位となっており、「Amazonショッピングアプリ」がSNS系アプリに迫る勢いとなっていました。
また、「Yahoo!JAPAN」や「Yahoo!天気」などのYahoo!関連のアプリが4つランクインしており、Yahoo!アプリの人気の高さがうかがえます。
他には2017年に「インスタ映え」が流行語大賞となった「Instagram」や、「楽天市場」、「メルカリ」などのEコマースアプリ、「セブン-イレブンアプリ」などの比較的新しい顔ぶれのアプリもランクインしていました。
男性は「楽天Edy」や「PayPay」、「モバイルSuica」などの電子マネーアプリが人気
次に男女別に起動ユーザー数の多いアプリをランキングしてみました。
まずは男性から見てみると、順位に差はあるものの顔ぶれは全体とほぼ変わりませんでした【図2】。
しかし、男性のアプリ利用特徴をより把握するため、全体との利用率の差をあらわすリーチ差が大きい順に並び替えてみると【図3】、全体との顔ぶれと大きく異なることがわかりました。
特徴的だったのは、「楽天Edy」や「PayPay」、「モバイルSuica」、「nanaco」などの電子マネーアプリが多くランクインしていることでした。男性には通勤や移動、出張の他に、コンビニなどでの買い物など仕事の合間で活用する電子マネーアプリが人気のようです。
女性には「クックパッド」、「クラシル」などのレシピアプリが人気
続いて女性に絞って見てみると【図4】、18位の「MUJI passport」と19位の「クックパッド」以外は全体の顔ぶれとあまり変化は見られませんでした。
男性と同じようにリーチ差で見てみると【図5】、「クックパッド」や「クラシル」、「ホットペッパービューティー」、「ルナルナ」、「LINE:ディズニー ツムツム」などランクインしており、レシピアプリや美容系アプリが上位に挙がっています。
また、数あるゲームアプリの中でも「LINE:ディズニー ツムツム」は特に女性に支持されていることがわかりました。
20代男性は「Amazonプライム・ビデオ」、「Google Play ゲーム」などのエンタメ系
最後に若年層の20代男女ではどのような違いがあるか見てみました。
まずは20代男性から見てみると【図6】、男性全体だと15位の「Yahoo!乗換案内」が20代男性では7位、20位の「メルカリ」が8位と上位にランクインしていました。
また、男性全体だとランキング圏外となっている「Amazonプライム・ビデオ」、「Google Play ゲーム」、「楽天カード」、「PayPay」は20代の男性では上位になっていました。
20代女性は「SNOW」、「Simeji」、「ルナルナ」をよく利用
20代女性で見てみると【図7】、女性全体だと11位だった「メルカリ」が20代女性では5位になっています。
また、女性全体だとランキング圏外の「ホットペッパービューティー」、「SNOW」、「Simeji」、「ルナルナ:無料で生理/排卵日予測」、「ジーユー」がランクインしていることも特徴的です。
特に「SNOW」、「Simeji」、「ルナルナ:無料で生理/排卵日予測」は女性全体だと50位前後にランクインしていましたが、20代女性では上位にランクインしていることから、これらは若年層に人気のアプリだということがわかりました。
今回は、アプリのインストール数ではなく、起動ユーザー数から実際によく使われているアプリを見てみました。今回のランキングはeMark+というツールで集計しましたが、eMark+の機能がパワーアップした新ツール「Dockpit(ドックピット)」が2020年10月にリリースされました。Dockpitには無料版もありますので、ぜひ以下ボタンよりご登録ください。
分析概要
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズは、全国のモニター会員の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービスeMark+を使用し、2019年6月度のネット行動ログデータを分析しました。
※アプリユーザー数は、Androidスマートフォンでのインストールおよび起動を集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。
※アプリ名、カテゴリはGooglePlayのアプリカテゴリに準拠。
※メール、Chrome、YouTube、Googleマップ、Gmail、Google+などプリインストールアプリは除く。
※集計期間: 2019年6月
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