カスタマージャーニーマップの事例と無料テンプレートまとめ

カスタマージャーニーマップの事例と無料テンプレートまとめ

マーケティングでカスタマージャーニーに取り組む際、最終的に「カスタマージャーニーマップ」としてまとめます。作り慣れていないとカスタマージャーニーマップのフォーマットやまとめるべき内容に迷いが出ることもあるはずです。この記事では豊富な事例と無料のテンプレートでカスタマージャーニーマップ作りを支援します。


カスタマージャーニーとカスタマージャーニーマップの違い

カスタマージャーニーマップ、だと長いため単にカスタマージャーニー、と呼んでいる例があるため、カスタマージャーニーとカスタマージャーニーマップの関係をおさらいします。

顧客が商品・サービスを認知してから購入にいたるまでの一連の行動を、「旅」に例えたものがカスタマージャーニーです。

さらに、時系列ごとに顧客との接点(タッチポイント)や心理、行動を図に示したものをカスタマージャーニーマップと呼びます。

マーケティング施策によって、接点ごとに顧客の行動を変化させたり後押しできれば、最終的なコンバージョンが向上します。

カスタマージャーニーによる分析が普及した背景には、顧客の行動が多様化し、捉え難くなった事情があります。その結果、細分化したペルソナごとにカスタマージャーニーを分析した方が、的確なマーケティング施策を検討できるようになってきました。

カスタマージャーニーマップの作り方とテンプレート

詳しくは「カスタマージャーニーとは?意味とマップの作り方を3分で学ぼう」の記事で説明していますが、カスタマージャーニーマップを作る際の流れは以下のとおりです。

1.ゴールとなるアクションを設定する
2.商品・サービスが想定する典型的な顧客像=ペルソナを設定する
3.接点と行動、その際の思考を洗い出す
4.行動のプロセスでグルーピングし、マップに落とす

最後の「行動のプロセスでグルーピングし、マップに落とす」部分をもう少し詳しく説明します。

行動のプロセスとは、カスタマージャーニーの時系列に従って例えば「認知・注意」→「興味・関心」→「検索」→「購入・申込」→「共有」と変化していく段階を指します。

この各プロセスを横軸とし、縦軸の「接触ポイント」「行動」「感情・思考」「課題」「施策」を埋めていきましょう。

カスタマージャーニーマップのテンプレート(ダウンロードできます)

カスタマージャーニーとマップの事例

沢山の事例を見てカスタマージャーニーとカスタマージャーニーマップの感覚をつかみましょう。

MarkeZineの書籍「はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ」紹介記事

カスタマージャーニーマップの入門書「はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ」著者陣に対する取材記事です。この書籍は1000社2000名以上のカスタマージャーニーマップ作成を支援してきた経験を元に作られていて、実用的との評判です。

記事中ではB2C/B2Bごとのカスタマージャーニーマップの作成ステップや、ペルソナシートの例、カスタマージャーニーマップのサンプルが掲載されています。

『はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ』著者が語るマップ作成のポイントは

https://markezine.jp/article/detail/29298

今やマーケティングはもちろん、営業やカスタマーサービスでも欠かせないツールとなったカスタマージャーニーマップ。翔泳社では、これから取り組んでみたい方のために入門書『はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ』を発売しました。今回、著者の加藤希尊さんと執筆協力の亀山將さんに、本書のポイントとマップを作成する際のコツを尋ねます。

なお、書籍の公式サイトでは購入者向けの「接点カード」「感情カード」「ペルソナシート」のテンプレートも配布しています。

日経BPコンサルティングの「コンテンツマーケティングの教科書」記事

『BtoBの「顧客」を理解しよう』という連載の中で、ペルソナの設計方法やカスタマージャーニーの作り方を取り上げています。

カスタマージャーニーの「顧客の旅」「カスタマージャーニーマップの例」「カスタマージャーニーを設計するときに失敗する理由」それぞれにわかりやすいイラストが掲載されています。

カスタマージャーニーは顧客のコンテンツ体験

https://consult.nikkeibp.co.jp/cclab/atcl/20181001/

最近、カスタマージャーニーという言葉をよく聞くようになりました。ここではその意味と意義、コンテンツマーケティングとの関係について見ていきましょう。

Web担のカスタマージャーニーマップをサイト改善に活かす方法の記事

カスタマージャーニーマップは対象とする消費・サービスの業種業態によって色々なパターンがあります。Web担の記事ではタイムライン型、ホイール型、スペース型それぞれのマップを例示しています。

・女性が引越しによってプロバイダを変更する体験
・博物館への来館前、来館中、来館後までの一連の体験
・税金の払い戻しをネットで行うという体験
・体験に多くの事象や手順がある場合の例
・LEGOが社内で体験(WOW)を定義・設計するために利用しているテンプレート
・顧客の体験をイラストで示したホイール型マップ
・マップを擬似的な地図として表し、顧客が移動する体験も含めて俯瞰的に見られるようにしたスペース型マップ

Web担当「Web担当者Forumミーティング 2017 Spring」レポート記事

Web担のイベントで語られた「カスタマージャーニーマップ作成でよくある落とし穴と回避方法 」のレポートです。

・消費者は把握できたが、具体的に何をしていいかはっきりしなかった
・具体的なクリエイティブに落とせそうで、落とせない
・すでに把握できている内容で、新しい発見がなかった
といった落とし穴に対する回避方法として
・俯瞰の集約と、具体的な体験が残る個票を活用
・消費者の「状態」ではなく「変化」を詳しく描写する
・現状と理想の状態の2つを作りギャップを把握する
など、カスタマージャーニーマップを作った後、具体的な施策につながるアドバイスをしています。

施策の検討方法を説明するMarkeZineの記事

カスタマージャーニーを把握した後、具体的な施策を検討する方法として
・うまくいっているところを強化する「ゴールデンパス型」
・強みは伸ばし弱みは改善する「最適改善型」
・新たな接点を設ける「Newパス追加型」
・根本的に再設計する「イノベーティブ型」
の4つの方向性があるとしています。

顧客接点・顧客体験の改善にはカスタマージャーニーマップ作成が有効、コンセプト策定から実践まで教えます

https://markezine.jp/article/detail/24108?p=2

かつてないほどに顧客接点が多様化する中で、自社のカスタマージャーニーの見直しに迫られているマーケターは多いだろう。3月3日に開催された「MarkeZine Day 2016 Spring」では、セールスフォース・ドットコムの加藤 希尊氏が登壇。BtoC企業のカスタマージャーニーの描き方と、マーケティングオートメーションを使ったジャーニー強化の手法について語った。

カスタマージャーニーマップを作るステップが丁寧に説明された記事

B2Bのカスタマージャーニーマップを作る際の8つのステップごとにまとめたイラストがあるため、作る過程を追体験しているように感じる良記事です。

【B2B】カスタマージャーニーマップ作成に必要な8つのステップ

https://www.mongoroid.com/blog/design/customer-journey-map-b2b_20181213.html

今回は、法人を対象にしたB2Bのカスタマージャーニーマップ作成する場合の8つのステップをまとめました。

ペルソナについてのまとめ

商品・サービスを利用する典型的なユーザー像を仮定する「ペルソナ」は、カスタマージャーニーやペルソナ・マーケティングに活用されています。ペルソナの基本や事例、学ぶための本をご紹介します。

改めておさらい!ペルソナの意味やメリット、作り方から事例までまとめ

https://manamina.valuesccg.com/articles/733

商品・サービスが想定する架空の顧客像を「ペルソナ」として設定し、マーケティングに活用する事例が増えています。購買行動が多様化しペルソナが必要になった背景や利用するメリット、ペルソナの作り方からカスタマージャーニーマップで活用する方法、活用事例をまとめました。

ペルソナの作り方を事例と本から学ぶ

https://manamina.valuesccg.com/articles/554

マーケティングに役立つペルソナの活用方法を、具体的な事例と作り方に役立つ本を通じて学びます。ターゲットを代表する典型的なユーザー像を「ペルソナ」として設定すると、顧客視点のマーケティングになると共に関係者間でターゲット像を共通認識できるメリットがあります。

事例で学ぶペルソナ分析

https://manamina.valuesccg.com/articles/631

商品・サービスを利用する典型的なユーザー像を仮定する「ペルソナ」を使うと、事業開発や製品・サービスの見直しを顧客視点で行えるメリットがあります。今回の記事では、ペルソナの分析例をいくつか挙げて、ご紹介します。

まとめ

カスタマージャーニーが必要になった背景と使い方、無料のテンプレートと活用の参考になる複数の事例、落とし穴の回避方法、具体的な施策の検討方法などをご紹介しました。

事例で説明したように業態やゴールの設定によってカスタマージャーニーマップの横軸は変わってきますので、テンプレートを加工してご利用ください。

関連記事

カスタマージャーニーの理解に読む本4冊

https://manamina.valuesccg.com/articles/663

カスタマージャーニーという用語は有名ですが、いざ自社のマーケティングに活用しようとすると作り方や背景、具体的な活用方法に悩む担当者も多いはず。実践経験が少ないときは、手元に書籍を置いて都度参考にすると良いでしょう。

カスタマージャーニーとは?意味とマップの作り方を3分で学ぼう

https://manamina.valuesccg.com/articles/555

今回は、マーケティング用語の「カスタマージャーニー」の意味と作り方についてです。カスタマージャーニーでは、顧客が商品を知ってから購入するまでの接点や心理、行動を「カスタマージャーニーマップ」として図式化します。カスタマージャーニーの接点やアクションに対する施策を打つことで、顧客目線のマーケティングを実現できるメリットがあります。

​​

メールマガジン登録

最新調査やマーケティングに役立つ
トレンド情報をお届けします

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

関連する投稿


資産1億円越え「富裕層の日常」をデータで覗き見。SNSじゃない"本当の情報源"とは

資産1億円越え「富裕層の日常」をデータで覗き見。SNSじゃない"本当の情報源"とは

資産1億円以上、いわゆる富裕層のニーズはどういったものなのでしょうか。データで日常の行動や意識・価値観を分析すると、意外にもポイ活に励み、スポーツに勤しむ姿が。その根底にあるのは「向上心」と「社会的地位への意識」であることも明らかになっています。この記事では、富裕層マーケティング成功のヒントを解説します。


消費者行動データで革新するボラギノールのマーケ戦略 ~最適なファネル解釈とメディアプランニングとは~❘「VALUES Marketing Dive 2025」レポート

消費者行動データで革新するボラギノールのマーケ戦略 ~最適なファネル解釈とメディアプランニングとは~❘「VALUES Marketing Dive 2025」レポート

ヴァリューズは、"データを通じて顧客のことを深く考える"、"マーケティングの面白さに熱中する"という意味を込め、マーケティングイベント「VALUES Marketing Dive」を2025年の7/2、7/15に開催しました。第5回目となる今回のテーマは「最前線マーケの実践知」。本講演では、消費者行動データを活用した深い顧客理解によって実現した「ボラギノール」のファネル構造解釈と、カスタマージャーニーに基づいたメディアプランニング手法を解説。戦略から施策に落とし込む際の適切なKPI設計と効率的なリーチの仕方まで、事例を交えてご紹介します。


カスタマージャーニーマップ(体験設計のアウトプット)|現場のユーザーリサーチ全集

カスタマージャーニーマップ(体験設計のアウトプット)|現場のユーザーリサーチ全集

リサーチャーの菅原大介さんが、ユーザーリサーチの運営で成果を上げるアウトプットについて解説する「現場のユーザーリサーチ全集」。今回はカスタマージャーニーマップ(体験設計のアウトプット)について寄稿いただきました。※本記事は菅原さんの書籍『ユーザーリサーチのすべて』(マイナビ出版)と連動した内容を掲載しています。


ペルソナ(顧客理解のアウトプット)|現場のユーザーリサーチ全集

ペルソナ(顧客理解のアウトプット)|現場のユーザーリサーチ全集

リサーチャーの菅原大介さんが、ユーザーリサーチの運営で成果を上げるアウトプットについて解説する「現場のユーザーリサーチ全集」。今回は、ペルソナ(顧客理解のアウトプット)について寄稿いただきました。※本記事は菅原さんの書籍『ユーザーリサーチのすべて』(マイナビ出版)と連動した内容を掲載しています。


データ分析のヴァリューズが「ペルソナ作成ガイドブック」を公開 ~ 今すぐマーケティング施策に活かせる「ペルソナ(顧客像)」作成手法を解説 ~

データ分析のヴァリューズが「ペルソナ作成ガイドブック」を公開 ~ 今すぐマーケティング施策に活かせる「ペルソナ(顧客像)」作成手法を解説 ~

インターネット行動ログ分析によるマーケティング調査・コンサルティングサービスを提供する株式会社ヴァリューズは、運営するデータマーケティング・メディア「マナミナ」にて公開した記事から厳選し、マーケティングにおいて重要な、商品やサービスが想定する架空の顧客像「ペルソナ」作成のためのガイドブック「ペルソナ作成ガイドブック」を公開しました。


ページトップへ