早くもインフルエンザ流行の兆し。明治のオウンドメディア「インフルエンザNavi」に注目集まる

早くもインフルエンザ流行の兆し。明治のオウンドメディア「インフルエンザNavi」に注目集まる

例年に比べ早くもインフルエンザが流行しています。首都圏に続き、感染者の多い九州地方ではネットでの検索数も増加。検索ユーザー数の推移や属性情報から、人々がどのようにインフルエンザへ関心を寄せているのか考察しました。


冬の代名詞、インフルエンザの季節到来

毎年冬が近づくにつれ猛威を振るうインフルエンザ。今年は例年よりも早く流行が始まっています。既に学級閉鎖の措置がとられた地域や、警報が発令された地域もあるようです。人々の関心が高まりつつあるインフルエンザの動向について、行動ログ分析ツールeMark+の検索キーワード分析機能「Keyword Finder」を用いて調査を行いました。

まず、過去2年間(2017年11月~2019年10月)の「インフルエンザ」を含む検索セッション数の推移を調べました。過去2年間とも、例年流行のピークとなる1月~2月のセッション回数が多く、4月~9月頃まではほぼ横ばいとなっていました。10月になるとセッション回数が急増し、2019年については9月の約40万セッションに対し、10月には約4倍の160万セッションに増加しています。また、昨年2018年10月は148万セッションであることから、今年は昨年よりも10月時点でのインフルエンザへの関心度が高いことがうかがえます【図1】。

【図1】2017年11月~2019年10月のセッション数(指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索)

【図1】2017年11月~2019年10月のセッション数

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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次に、「インフルエンザ」を含む検索のキーワードランキングを調べてみました。2位~4位には潜伏期間・症状・予防接種といったワードが並び、インフルエンザの感染予防について意識が高まっていることがわかります【図2】。

【図2】2017年11月~2019年10月の検索ワードランキング

【図2】2017年11月~2019年10月の検索ワードランキング

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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働く世代は関心高め。流行状況に合わせて地域差も

続いて、先ほどと同じく2017年11月~2019年10月の2年間において「インフルエンザ」を含む検索を行った人の属性情報について、詳しく調べてみました。

まず、男女比率をみてみると、やや男性の方が多い割合となっていますが、大きな差はみられません【図3】。

【図3】ユーザー属性(性別)2017年11月~2019年10月

【図3】ユーザー属性(性別)2017年11月~2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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次に年代をみてみると、40代が最も多く、2位の30代、3位の50代と合わせると70%を占める結果となりました。また、未既婚の割合をみてみると、既婚者が60%を超えていますが、子供の有無にはほとんど差はみられませんでした。

このことから、全体として働く世代のインフルエンザへの関心が高く、既婚者の方がやや関心度合いが高いようです 【図4】【図5】【図6】。

【図4】ユーザー属性(年代)2017年11月~2019年10月

【図4】ユーザー属性(年代)2017年11月~2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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【図5】ユーザー属性(未既婚)2017年11月~2019年10月

【図5】ユーザー属性(未既婚)2017年11月~2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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【図6】ユーザー属性(子供有無)2017年11月~2019年10月

【図6】ユーザー属性(子供有無)2017年11月~2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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地域もみてみます。 過去2年間と2019年10月で地域の構成比を比較すると、今年10月ではインフルエンザが流行し始めている九州地方、そして関東地方の割合が増えています【図7】【図8】。

【図7】ユーザー情報(地域)2017年11月~2019年10月

【図7】ユーザー情報(地域)2017年11月~2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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【図8】ユーザー情報(地域)2019年10月

【図8】ユーザー情報(地域)2019年10月

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索
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流入先ページ1位は明治のオウンドメディア「インフルエンザNavi」

次に、キーワード検索後の流入先LPについて調べてみました。1位は明治の「インフルエンザNavi」、2位は第一三共株式会社の「インフル・ニュース」、3位には再び明治の「インフルエンザNavi」の別トピックがランクインしています。上位5位以内に2つもトピックがランクインしている明治「インフルエンザNavi」は、検索経由での集客力があるようです【図9】。

【図9】流入先ランキング(2017年11月~2019年10月)

【図9】流入先ランキング(2017年11月~2019年10月)

※指定キーワード「インフルエンザ」を含む検索後のLP
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そこで、明治「インフルエンザNavi」にスポットを当て、詳しく調べてみました。

明治ホールディングス株式会社は、株式会社明治、Meiji Seikaファルマ株式会社、KMバイオロジクス株式会社を傘下に持つ持ち株会社です。一般的には製菓など食品のイメージが強い会社ですが、うがい薬やインフルエンザワクチンをはじめとする医薬品の提供も行っています。そんな明治が運営するオウンドメディア「インフルエンザNavi」には、インフルエンザへの知識から予防・治療法まで様々なコンテンツが掲載されています 。

明治が運営するオウンドメディア「インフルエンザNavi」

まず、明治ホールディングス株式会社のサイト内で「インフルエンザNavi」がどのくらい見られているのかを調べてみました。

2019年10月における閲覧ユーザー数をみてみると、上位15位以内に「インフルエンザNavi」のページがランクインしていました。プレゼントキャンペーンや「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙」など人気コンテンツが数ある中で上位にランクインしていることから、改めて「インフルエンザ」に関するコンテンツで集客に成功していることがわかります【図10】。

【図10】明治ホールディングス株式会社内閲覧ユーザー数ランキング(2019年10月)

【図10】明治ホールディングス株式会社内閲覧ユーザー数ランキング(2019年10月)

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次に、2017年11月~2019年10月における「インフルエンザNavi」のユーザー数の推移をみてみました。

冒頭のインフルエンザをキーワードとしたセッション数と同様に、流行のピークとなる1月~2月の伸びが顕著です。また、2019年10月のユーザー数も増加の兆しが見られます 【図11】。

【図11】ユーザー数推移(2017年11月~2019年10月)

【図11】ユーザー数推移(2017年11月~2019年10月)

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最後に、今年の関心を探ってみましょう。2019年10月における「インフルエンザNavi」内での閲覧ページランキングを調べてみました。

1位はインフルエンザの潜伏期間について、2位はインフルエンザの抗体について、3位にはインフルエンザの種類と症状の違いについてのページがランクインしています。インフルエンザNaviでは「知る/予防する/治療する」の3つのカテゴリに分けてさまざまな情報が掲載されていますが、上位5ページの内、1位・3位・4位の3つは「知る」、2位・5位は「治療」のカテゴリに分類されていました。流行初期段階では、予防よりもインフルエンザへの知識や治療についての情報に関心が集まっているようです【図12】。

【図12】インフルエンザNavi内ページビュー数ランキング(2019年10月 )

【図12】インフルエンザNavi内ページビュー数ランキング(2019年10月 )

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インフルエンザNavi 1位コンテンツ

【いつからうつる?】インフルエンザの潜伏期間について / インフルエンザNavi

本格的な冬の到来を前に、早くも流行が始まりつつあるインフルエンザ。ネットでは製薬会社が運営するオウンドメディアのコンテンツが注目を集めていることがわかりました。人々のインフルエンザへの関心の高まりと共に、適切な予防・治療が浸透し、感染拡大防止につながることを期待します。

今回の調査に使用したネット行動ログ分析サービス【eMark+】を活用すれば、ネット上でどのような人たちがどんなサイト、コンテンツをどれぐらい見ているかを知ることができます。一部の機能については無料版もありますので、ぜひ使ってみてください。

eMark+ 無料で競合調査ができる! 無料登録はこちら

分析概要

全国のモニター会員(20代以上)の協力により、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「eMark+」を使用し、2017年11月~2019年10月におけるユーザーのWeb行動を分析しました。
※ユーザー数はPCからのアクセスを集計し、ヴァリューズ保有モニターでの出現率を基に、国内ネット人口に則して推測。

この記事のライター

マナミナは" まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン "。
市場の動向や消費者の気持ちをデータを調査して伝えます。

編集部は、メディア出身者やデータ分析プロジェクト経験者、マーケティングコンサルタント、広告代理店出身者まで、様々なバックグラウンドのメンバーが集まりました。イメージは「仲の良いパートナー会社の人」。難しいことも簡単に、「みんながまなべる」メディアをめざして、日々情報を発信しています。

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