「タッチポイント」を明確にしてカスタマージャーニーマップの精度を上げる方法

「タッチポイント」を明確にしてカスタマージャーニーマップの精度を上げる方法

顧客の購買行動を「旅」にたとえるカスタマージャーニーと、それを図式化したカスタマージャーニーマップ。カスタマージャーニーでは「認知・注意」「興味・関心」などの購買ステージごとに顧客とのタッチポイント(顧客接点)と、その際の顧客の行動や感情・思考を洗い出し、そのタッチポイントにおける課題と改善施策を検討します。


カスタマージャーニーの作り方を確認

カスタマージャーニーマップのテンプレート(ダウンロードできます)

カスタマージャーニーの作り方はB to BとB to Cで異なりますが、今回は「B to C」のカスタマージャーニーの作り方をベースに説明します。B to Bの場合、担当者と意思決定者が別でより複雑になる傾向があります。

B to Cでカスタマージャーニーを作成するには、下記の8つのステップで進めます。

STEP1.テーマを決める
STEP2.ペルソナを作成する
STEP3.ペルソナの行動を洗い出す
STEP4.行動をステージに分ける
STEP5.顧客接点を明確にする
STEP6.感情の起伏を想像する
STEP7.対応策を考える
STEP8.視点を変えてアイデアを追加する

カスタマージャーニーの基礎から事例まで【まとめ】

https://manamina.valuesccg.com/articles/915

企業のマーケティングに活用される「カスタマージャーニー」。顧客の購買行動を「旅」にたとえ、顧客との接点や課題を洗い出します。カスタマージャーニーの基本概念から作り方、B2B・B2C事例まで、まとめて紹介します。

8つのステップで学ぶカスタマージャーニーの作り方

https://manamina.valuesccg.com/articles/668

顧客が消費・サービスを認知してから購入にいたるまでの購買行動を「旅」にたとえるカスタマージャーニー。「マナミナ」では、カスタマージャーニーの事例や使い方について触れてきましたが、実際にカスタマージャーニーを作ろうとすると、細かいところで作り方がわからないポイントがあるのではないでしょうか。カスタマージャーニーの作り方をステップ毎に解説します。

顧客との接点となる「タッチポイント」とは?

マーケティングにおいて、サービスやコンテンツがユーザーと触れる場所が「タッチポイント」です。

カスタマージャーニーによる分析が必要とされる理由のひとつは、顧客とのタッチポイントの多様化にあります。かつては、情報ソースがテレビや新聞といったマスメディアに限られていましたが、現代ではデジタルを中心にタッチポイントが増加しています。

たとえば事前にネットで口コミを調べる行動が一般化するなど、顧客がいつどの媒体を通して商品やサービス、そして企業と触れ合うのかを把握する重要性が増しています。

タッチポイントの重要性

タッチポイントが重視されるようになってきた具体的な理由は2つあります。

まずは商品やサービスの「認知度向上」です。どんなにすばらしい商品やサービスだとしても、その存在を認知してもらわなければ販売につながりません。したがって、商品、サービスの認知度を高めるのとタッチポイントを増やすのは同義となります。

2つ目は「ブランドイメージの向上」です。商品やサービス自体の内容もさることながら、これらが持つイメージを高めるのも、売上増に欠かせない要因となります。その商品が、顧客が理想として描くイメージを実現してくれるものとしてタッチポイントを増やすケースも出てきています。

いずれの場合もタッチポイントは、マスを含む広告に限らず、実店舗を増やすといった部分にまで広がっています。

具体的なタッチポイントの例

タッチポイントは「デジタル系」「アナログ系」の2つに大別されます。

デジタル系のタッチポイントの一例としては、テレビ(番組・CM)、Webサイト、メール、Web広告、SNS、ブログ、動画サイト など。

アナログ系のタッチポイントには、新聞広告、チラシ、看板、店頭ディスプレイ、DMなどが挙げられます。

タッチポイントの設定方法

その1:ブランドイメージを決める

タッチポイントを多く設定すると、しつこい会社・ブランドというネガティブなイメージを持たれてしまう可能性もあります。

したがって、タッチポイントの設定の第一段階は、顧客にどのような印象を与えたいのか、どんな価値を提供したいのか、という2点を明確にする必要があります。

その2:ペルソナの行動を探る

カスタマジャーニー作成におけるSTEP.2でペルソナの設定は完了しています。したがって、ここではタッチポイントを探し出す視点でペルソナがどのような行動をするのかを再検討します。

一例としては、どんな生活スタイルなのか、インターネットでどのようなメディアを閲覧しているのかなどを検討・調査し、タッチポイントを作れる部分がどこにあるのかを探ります。調査にはアンケートを用いたり、メディアの閲覧状況に関しては、Web行動ログデータを使って分析することが可能です。

改めておさらい!ペルソナの意味やメリット、作り方から事例までまとめ

https://manamina.valuesccg.com/articles/733

商品・サービスが想定する架空の顧客像を「ペルソナ」として設定し、マーケティングに活用する事例が増えています。購買行動が多様化しペルソナが必要になった背景や利用するメリット、ペルソナの作り方からカスタマージャーニーマップで活用する方法、活用事例をまとめました。

競合分析ができるツールeMark+のTarget Focusでターゲットユーザーがどんなサイトをよく見ているかを知る方法

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市場調査や競合サイト分析ができるツール「eMark+(イーマークプラス)」のターゲットユーザー分析メニュー「Target Focus」を使うと、ターゲットユーザーがどんなサイトやコンテンツを見ているか簡単にチェックできるのをご存知でしょうか?広告出稿などで狙いたいターゲットにリーチしやすいメディアを把握したいという担当者の方、必見です。

その3:カスタマージャーニーの目的をストーリー化する

ペルソナの行動からタッチポイントが検討できたら、商品やサービスをどのように認知して購入までにつなげるのかをストーリー仕立てにして考えます。

この際、ペルソナの心情の変化を重視すると、効率的なタッチポイント作成につながります。レストランを一例として挙げますと、まずグルメ雑誌やサイトに広告を出し、お店のオープンを認知してもらう。その後、SNSで料理や口コミを見てもらい「おいしそう、食べてみたい」と思わせる。実際に来店してもらったらクーポンを渡して再訪を促す、というようなストーリーです。

その4:別の視点からタッチポイントを考える

上記の「その3」でおおよそのタッチポイントは決まりますが、ここではそれとは別のアプローチで異なる媒体でもタッチポイントを作れないか検討します。

レストランの例では比較的オーソドックスなタッチポイント(広告、SNS、クーポン)を挙げましたが、ここでは従業員や店内施設がタッチポイントになり得ないか、また、これらをタッチポイントにするには?を考えてみると、新たなタッチポイントが浮かび上がるかもしれません。

その5:顧客に合ったタッチポイントかどうかを考慮

これまでに挙がったタッチポイントが多すぎる場合、その1でも説明しましたが「しつこいブランド」として捉えられてしまう危険性が出てきます。

それを避けるために、タッチポイントがユーザーにとって適切か、また妥当であるか、そして意味があるか、親しみが湧くかという観点から最終的に精査します。

タッチポイントの制御も重要

タッチポイントのなかには、オンラインレビューのように、企業サイドではコントロールできないものが含まれます。

しかし、タッチポイントが毎回いつでも完璧に機能すれば、顧客が低評価のレビューを書き込む割合を減らせます。つまり、コントロールできるタッチポイントを改善すれば、コントロールできないタッチポイントの改善にもつながることを十分に理解しておく必要があります。

まとめ

タッチポイントは、顧客がブランドや製品、サービスと接する場所です。的確なタッチポイントの設定はより良いユーザー体験と顧客体験をデザインできるだけではなく、ブランドイメージ向上にもつながります。もちろん、大きな目的であるカスタマージャーニーの作成にも好影響を及ぼします。

いずれもまだたくさんのタッチポイントがあります。具体的にタッチポイントを考える場合、それぞれを無差別に列挙するのではなく、購入前、購入時、購入後といった時系列を意識してタッチポイントを考慮すると漏れが少なくなります。

ユーザーシナリオとカスタマージャーニーの違い

https://manamina.valuesccg.com/articles/574

顧客が商品・サービスを認知してから購入に至るまでを「旅」に例えるカスタマージャーニーにはいくつか似たマーケティング用語があります。 本記事ではカスタマージャーニーの概要を再確認したあと、ユーザーシナリオ、コンセプトダイアグラム、パーセプションフローなどとの違い、使い分けについて説明します。

この記事のライター

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